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30時限目:大宮サンセット

【大宮サンセット】

 

シングル『夢追い虫』にカップリング収録されていて、また、アルバム『色色衣』にも収録されています。タイトルの「大宮」とは、埼玉県大宮市のことですが、それも”かつて”の話です。2001年に大宮市を含む3市が合併し、さいたま市が生まれました…つまり、今は大宮市自体はなくなっちゃっているんですね。

 

スピッツと大宮の関係ですが…ごめんなさい、詳しくは分かりません。色々情報を探してみましたが、昔スピッツが大宮にあるライブハウスでライブをやっていた、という情報しか得られませんでした。地名をタイトルにするくらいなので、何か思い入れがあってのことでしょう、住んでいたこともあったりするのでしょうか。

 


ただ、なんでも、全国ツアー『SPITZ JAMBOREE TOUR “隼2001”』の、5月12日大宮ソニックシティ公演の際に、この曲は作られたそうです。

 

大宮市が合併されたのが2001年5月1日、そして【大宮サンセット】を作って披露したのが、2001年5月12日ということで、何か思い入れのあった土地である大宮市がなくなってしまうことを知って(地名がなくなってしまうという意味ですが)、レクイエム的な感じで、この曲は作られたのかもしれません。

 

ちなみに、先日発売されたLIVE DVD 『JAMBOREE 3 “小さな生き物”』は、埼玉は大宮ソニックシティで公演されたライブが収録されたDVDで(大宮という名前は、ここには生きているのですね!)、まさに大宮で歌った【大宮サンセット】を見ることができます。もちろん、素晴らしかったです。

 


さて、曲の感想・解釈です。

 

曲自体、草野さんの弾き語りが存分に楽しめる曲になっています。草野さんの声は、つくづく弾き語りで映えますね、本当にきれいなボーカルです。

 


そして、【大宮サンセット】というタイトルについてですが、前述のとおり、大宮に思いをはせて作った歌ではありますが、歌詞の中に、直接その大宮を感じられるフレーズはないように思います。大宮という地名はあっても、大宮サンセットという名前の場所があるわけではないらしく、大宮で見たサンセット(夕陽)という意味合いだと思います。

 

歌詞を読んだ限りでは、まずは、”若い男女がデートしている”光景が浮かんできます。タイトル通り、大宮でデートしている、とイメージしても良いかと思います。

 


大宮サンセット 手をつないで
歩く土曜日

 

夕陽を見ながら、大宮をデートしているのでしょうか。こういうところだけ読むと、非常にほほえましいカップルのように思えます。

 


しかし、少し不穏な雰囲気が漂うフレーズも、歌詞の中に含んでいます。そもそも、一番から”今のところ俺以外 君のかわいさを知らないはず”となっているので、”はず”っていうところで、まず、ん?ってなります。

 

その他、”君は何故 悲しい目で微笑む”とか、”小さなことが気がかりで 何度も繰り返し考える”などという歌詞とかもそうですね。幸せな雰囲気に、少しずつ陰りが見えはじめます。

 

もしかしたら、男の方が彼女の黒いうわさを、どこかで聞いたのかもしれません。あるいは、何かの拍子で、そういうことに勘付いたのかもしれません。あれ、俺の彼女、浮気してる?みたいな不安が、胸に渦巻いてきたわけです。そういう気持ちが、”はず”っていう言葉に凝縮されているような気がします。一見幸せそうにデートしていても、心底は、本当は気が気でなかったのかもしれません。


のんびりとしたメロディーの中にも、こんな不安が渦巻いているわけですね、うわべだけの幸せと言いますか、腹黒さと言いますか。



大宮という地名に草野さんが込めた想いはどんなだったか、大宮という場所から何をイメージしたのか、それは分かりません。そういうわけで、なぜ、【大宮サンセット】というタイトルで、こんな曲が作れたのかは、謎のままです。草野節、ということでしょうか。