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スピッツ大学

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38時限目:聞かせてよ

【聞かせてよ】

 

■アルバム『とげまる』に収録の曲です。個人的には、何となく一昔前のスピッツの曲を思い出させる曲だな、と最初に聴いた時から思っていました。

 

アルバムでは、後半の方に収録されている曲ですが、LIVEDVD『とげまる20102011』では、トップバッターを飾っていたので、曲の印象がずいぶんと違って聴こえたのは覚えています。

 

まずタイトルが潔いですね、【聞かせてよ】ですからね。そのタイトル通りのまっすぐな、すんなりと心に入ってくる、優しい曲だと思います。

 


■歌詞の内容は、一聴するところ、ラブソングだと捉えました。まず、サビの歌詞が、例えばこんなフレーズです。

 


聞かせてよ 君の声で 僕は変わるから
新しい甘い言葉で 愚かになりたい

 

片思いをしている段階か、ひょっとしたらもう恋人関係になっているのかもしれませんが、とにかく、想い人の声が聞きたい、声を聞かせておくれ、と、想いを吐露している光景が浮かんできます。

 


他の部分で、「偶然の世界 どう動いたらいいんだろう?」や、「小さすぎる窓から 抜け出せる時が来る」など、これもまた少し独特な表現があります。何となく、恋愛や人生に対して、縮こまって、臆病になっている人の姿が浮かんでくるフレーズではあります。

 

そこで改めて、サビのフレーズを振り返ってみると、「君の声で 僕は変わるから」ですからね。想い人の声を聴くことで、一歩踏み出す勇気を得て、自分を奮い立たせようとしているのでしょう。恋愛ってそういうもんですよね、想い人の声を聴くだけで、何だか勇気や元気が湧いてくるみたいな。

 

以上が、”CDで聴いた時”に、この曲に対して抱いた印象でした。

 


■最初に書いたように、CDでこの曲を聴いた時と、DVDで、LIVEで草野さんが歌っている映像で聴いた時とでは、違う印象を受けました。まず、CDで聴いた時は、先述のとおり、ラブソングだという解釈に落ち着きました。

 

一方で、LIVEDVDで聴いた時は、この歌はファンに向けて歌っている曲みたいだな、という印象を受けたのです。聴いているうちに、【聞かせてよ】というフレーズは、紛れもない、草野さんがファンへの想いを歌っているのではないか、という印象に変わっていきました。

 

それは、これも先に述べましたが、DVDではトップバッターにこの曲が収録されていますが、それも相まっての印象なのかもしれません。

 


最後のサビに、こんなフレーズがあります。

 


そして僕も答えるように つぎはぎしながら
ありふれた愛の歌 歌い始める

 

何度も出てくる”聞かせてよ”というフレーズは、紛れもない、草野さんが、LIVEに来てくれたファン、ひいては、自分たちの音楽を愛してくれているファンに向けて、声を”聞かせてよ”と歌っているように感じました。

 

ともすると、”そして僕も答えるように…歌い始める”の部分は、そのファンの声に答えるように(声援に応えるように)、草野さんが歌い始める、と捉えることができそうです。”ありふれた愛の歌”というフレーズも、またにくいですね。

 


■過去の記事で、アルバム『とげまる』について書いたことがありますが、その中で、アルバム『とげまる』は、スピッツの活動20周年を目前に控えた、記念すべき、重要な一枚だった、と書きました。

 

ともすると、この歌には、もっと言えば、このアルバムには、ファンへの想いが込められている、としても、何ら不自然ではないと思っています。

 

アルバム『とげまる』には、何となくラブソングが多いような気がします。想い人への愛を歌っているとしても、ファンへの愛を歌った歌だとしても、どちらもラブソングと言えるでしょう。