スピッツ大学

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65時限目:シャララ

【シャララ】


シャララ

シャララ

 

■シングル『魔法のコトバ』にカップリング収録され、スペシャルアルバム『おるたな』にも収録されています。

 

個人的ランキング、195曲中172位でした…。ごめんなさい、あんまり印象に残ってなくて、こんな順位になっちゃったんですけど、今回改めて初めてちゃんと聴いてみたところ…あれ、こんなかっこいい曲だったの?って、ちょっと感動すら覚えました。

 

【シャララ】っていうと、僕にとっては、ブルーハーツが真っ先に出てくるもので、スピッツという印象があんまりありませんでした。これを機に、思いを改めて、肝に銘じました、スピッツの【シャララ】もかっこいい、とね。草野さんもブルーハーツ好きだから、知らないわけではないとは思いますが、曲に関連性はあまり見出せません。

 


■印象的なのは、フルートとホルンの音です…ずっと、何か珍しい音が聴こえるなぁって思っていましたが、調べてみると、フルートとホルンとのことです。かなり疾走感を感じる、ギターロックって感じの曲なんですけど、このフルートとホルンの音と妙に合っていて良い感じです。

 

なんとなく、目立たない感じの曲だと思っていたし、軽く流して聴いていましたが、こうして聴いてみると、色んな所が凝っているなぁと思いました。

 


■歌詞の感想・解釈です。

 

一言でこの歌の解釈を言い当てるとするならば、それは”空元気(カラゲンキ)”でしょうか。意味は、うわべだけ元気があるように見せること、です。悲しいことがあって、でもそれに動じていないふりをしている、あくまで普通に…いや、それ以上に、普通より元気があるように見せかける男の姿が浮かんできます。

 


サビに、こんなフレーズがあります。

 


そんなのは 俺じゃない
全てを ブチ壊してやりたい そんなこと考えたり

 

ここの”そんなのは 俺じゃない”というフレーズに注目しました。”そんなの…”とは何なのか。これはAメロに出てくる、”裏表無い笑顔”を振りまいたり、”明るい明日を信じて”いる自分だとか、そういったものを指しているのではないでしょうか。

 

つまり、そういう行為は、自分らしくない、と。本来の自分には、似合わない行為なんだと。ここの部分が、この歌から”空元気”を読み取った所以でもあります。へこんでいてもしょうがないな、頑張っていかないとな、って元気を出して無理やり頑張ろうとしている自分に、こんなのは俺じゃない!、と違和感を感じているのでしょう。

 


上述のサビの続きはこうです。

 


視界が ボヤけて
君の声が 聞きたいでも君は誰かの恋人?

 

この辺りから、この男がへこたれそうになっている原因が、恋に破れたから、と想像することができます。付き合っていた恋人にフラれたのか、それとも告白をしてフラれたのかは分かりませんが…歌詞を読んだ感じ、前者でしょうか。”視界が ボヤけて”、もしかしたら泣きそうになっているのをごまかしているのかもしれません。


僕にも経験はありますよ。好きな人に告白をして、でもフラれて。さらには、その人とは、そのフラれた日も、その次の日も、そのまた次の日も、毎日のように顔を合わせる間柄だったので、相手に変な気遣いをされないように、気丈に振舞ったりして。でも、それが逆に不自然に思われたりね。なんか、そういう心情がこの歌に重なりました。

 


■あと、このタイトルの【シャララ】という意味ですが。

 

歌の随所に”シャララララララララララ…”というフレーズが歌われていますが、これはおそらく、”ごまかし”を表現しているのでしょう。