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71時限目:ジュテーム?

【ジュテーム?】

 

■アルバム『ハヤブサ』に収録されている曲です。割と、ロックな曲が続く中、しっとりと草野さんの弾き語りが心地よく聴こえてきます。

 

この曲は、草野さんの弾き語りと、胡弓(こきゅう)と呼ばれる楽器のみの、ごくシンプルな構成になっています。胡弓とは、wikiの説明を借りると、「和楽器であり、多くのものは3本の弦を持ち(4本のものなどもある)、ほぼ三味線を小型にした形をしている」らしいです。不思議な音ですよね、なんとなくバイオリンっぽくもあるんですけど、雰囲気は少し違って聴こえます。

(※追記あり:コメント欄にて)

 

個人的ランキング、195曲中124位です。いい曲であるとは思いますが、収録アルバムには、ロックな曲が多くて、その曲らに押されてしまった感はあります。

 


■歌詞の中に”カレー”というフレーズが出てきますが、これは遠藤賢司というミュージシャンの、【カレーライス】という曲へのリスペクトらしいです。以下が、その該当歌詞になります。

 


カレーの匂いに誘われるように
夕闇を駆け出す生き物が
ジュテーム! これからも

 


遠藤賢司という名前は知っていましたが、曲は聴いたことありませんでした。それで今回、【カレーライス】という曲を調べて聴いてみました…なんというか、すごい奇曲ですね。何か、今まで知らなかった世界を垣間見た気分です。僕が見たのはギターの弾き語りの動画でしたが、こんなギターのアルペジオは見たことがありません。

 

【カレーライス】以外も、いくつか動画を見てみましたが、どれも世界観がすごかったです、引き込まれますね。草野さんがリスペクトするのも、分かる気がします。

 

 

ちなみに、遠藤賢司といえば、僕は真っ先に、”20世紀少年”の主人公のひとり、遠藤ケンヂを思い浮かべます。そう言えば、”20世紀少年”の中で、遠藤ケンヂが歌っていた【ボブ・レノン】という歌の中にも、”カレー”というワードが出てきます。色んな人に、遠藤賢司は愛されているんですね。

 


■さて、本題の【ジュテーム?】という歌の解説・感想です。

 

まず、ジュテームという言葉の意味は、フランス語で”Je t'aime”と書き、その意味は、”君を愛している”です。ということで、この歌はその言葉の通り、君への愛を伝えるラブソング、と捉えることができます。しかし、タイトルには、”ジュテーム”の後に、”?”が付いています。

 

歌詞を見ていくと、”ジュテーム”という言葉が3回出てきます。同じ言葉ですが、歌が進んでいくにつれて表記の仕方が、ジュテーム?→ジュテーム…→ジュテーム!という風に移り変わっていきます。

 


■まず、最初の”ジュテーム?”についてですが、この言葉の前後と合わせて歌詞を書いてみると、

 


いくつもの間違い重ねてる
ジュテーム? バカだよな

 

となっています。もしかしたら、この歌の中の2人は、あまりよくない恋愛をしているのかもしれません。例えば、どちらかが、あるいは、2人ともが結婚をしていて不倫関係にあるとか、結婚まではいかないまでも、恋人がいる状況にあるにもかかわらず、隠れて浮気をしているということも考えられます。

 

自分が間違っていると思っているからこそ、君を愛している、と言っていいんだろうか、という迷いが、”ジュテーム?”の”?”に表れているのかもしれません。

 

まぁそうでなくても、何かしらの原因があって、手放して”ジュテーム”ということができない迷いが、心にあるということだと思います。

 


■二つ目の、”ジュテーム…”ですが、この前後は、

 


適当な言葉がみつからない
ジュテーム…そんなとこだ

 

となっています。そんなとこだ、ですからね。”?”は取れたものの、まだ踏み切れない、気持ちのもどかしさを読み取ることができます。

 


■そして最後には、”ジュテーム!”となり、”!”から思い切っている様子がうかがえます。この”ジュテーム!”の前に、例の”カレー”というフレーズが出てきます。

 


カレーの匂いに誘われるように
夕闇を駆け出す生き物が

 

このフレーズも不思議ですが、要は君に会いに行くことを止められなくなっている、ということだと思います。”夕闇を駆け出す生き物”ですからね。もしかしたら会うべきじゃない関係なのかもしれないけど、それでも会いたいと、陽も傾き始めた街を、君の元へ急いでいるのです。

 

そこで気付くのです、あぁ、やっぱり僕は君のことが好きなんだ!、”ジュテーム!”なんだと。

 


■健全な恋愛であるかないかは別として、ジュテームの表記の移り変わりから、君のことを愛しているんだという、自分の気持ちにだんだん気づいていく、そんな心情の変化が見て取れると思います。

 

しかし、そもそも、なぜフランス語だったのでしょうか。ここのブログでも、前に話をさせてもらいましたが、同アルバムに入っている【甘い手】という曲の中にも、フランス映画のワンシーンの会話がそのまま収録されています。草野さんは、フランスが好きなんですかね。