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スピッツ大学

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91時限目:タンポポ

タンポポ

 

■アルバム『スピッツ』に収録の曲。個人的ランキング、195曲中128位でした。この曲に関しては、ソートしてランキングをしている際に、どちらの曲がよいかクリックしようにも、この曲のメロディーが全く浮かんでこなくて、聴き直しました…という曲は、他にもいくつかありましたが、笑。

 

その時に聴き直したせいか、割と気に入って、この曲に関しては良い順位に落ち着きました。3拍子のリズムが、すごく心地よいです。

 


wikiによると、アマチュア時代からあった曲らしく、メジャーで発表されている曲の中では、(アレンジが大きく変わっていない曲の中で)最も古い曲であるらしいです。

 

まるで童謡でも歌い出すんじゃないか、と思わせる、馴染みのあるかわいらしいタイトルの曲ですが、歌の内容は、人の死生をも思わせる深い内容です(後述)。初期の奇曲を、また一曲紹介するお時間となりました。やっぱり、初期の曲はクセになりますね、まさにスルメですよ、噛めば噛むほど味が出てきます。

 

しかし、毎度のことながら、歌詞は難解で、だからこそ解釈をすることが面白くもあるわけなんですが、また色々な解釈をしていきたいと思います。

 


■この歌には、登場人物が二人、それぞれ”僕”と”君”と表されています。二人の関係性は、恋人ととも取れるし、僕が君に恋をしている関係とも取れたりもします。”はじまりのチャイムなったらもう君に会えない”や、”どうかこのまま僕とここにいてほしい”などのフレーズから、少なくとも僕の方は、君とずっと一緒に居たいと願っていることが伺えます。

 

ただ、君が僕のことをどう思っているのか、という描写はなく、そういうわけで、君の気持ちを読み取ることはできません。というより、なぜこんなにも、君の気持ちの描写が少ないのでしょうか。

 


ひとつ考えられるのは、”君”という人物が死んでいるのではないか、ということです。というより、その場面を歌っている曲なのではないか、と。

 

”けむたくて中に入れない”…この辺りは、火葬を表わしているのかな、と思いました。
”くるくる回る回る 空も大地も”…何となく、魂が昇天していく様子を浮かべました。
”始まりのチャイム”…ここを”始まり”としているのが、また何とも言えませんね。よく出棺していく時に、霊柩車がクラクションを鳴らしますよね。それを、お別れの合図として、霊柩車は火葬場へと向かうわけですね。そのことを指しているのかな、と思いました。

 

などなど。こんな風に書くと、僕にとっての君は、幼い友達だったり、あるいは大切な家族だったりするかもしれません。とにかく、大切な人を失くした場面だというのが、この解釈です。

 


■例えば、”僕”の方が死んだとすると、どうでしょうか。上述の解釈について、死んだのは僕自身であると。とすると、この歌は、昇天していく自身の気持ちを歌っている歌になりますね。

 

歌の中に、こんな部分があります。

 


逃げ出してつかまった最後の冒険
おデコに大きな傷をこさえて
真っ赤なセロファンごしに見た秘密の庭を
今も思い出しているよ

 

ここだけがよく分からなかったんですけど、これは、”飛び降り自殺”を示唆しているともとれると思います。正確には、”くるくる回るくる回る…”というフレーズとセットで考えた結果ですが。この解釈だと、

 

”くるくる回るくる回る”…飛び降りて、落ちていく描写。
”おデコに大きな傷”…飛び降りて、頭を地面に打ち付けてパーン。
”真っ赤なセロファン”…血だまり。

 

などということになりますかね。

 


■そして、これは上述の2つの解釈とは少し離れるかもしれませんが、注目したいフレーズがあります。それは以下の、2つのフレーズです。

 


逃げ出してつかまった最後の冒険

 


ふんづけられて また起きて道ばたの花

 

ここの表現を読んで僕は、”人は生きていくということからは逃れられない”ということや、”輪廻転生”みたいな、そういう死生観を感じ取りました。

 

君が死んだという解釈につなげるならば、前者の解釈が近いですかね。悲しいことがあったとしても、その人の人生は終わるわけではない、悲しみを背負ったまま、悲しみは悲しみのまま、また立ちあがって生きていかなければならないということでしょうか。

 

僕が死んだという解釈につなげるならば、後者の解釈が近いですかね。死んで昇天した魂は、まるでタンポポの綿毛のように飛んでいって、また何処かで、”命”と言う名前の新しい花を咲かせる、という解釈に繋がりますね。

 

といった感じでしょうか。共通して言えることは、この歌のタイトルにもなっている、”タンポポ”という言葉は、力強く生きていこうとする、あるいは、死んでしまうまではそれから逃れることはできない、生きてる人間そのもの(あるいは魂)を表しているのかもしれません。