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97時限目:テイタム・オニール

テイタム・オニール


テイタム・オニール

テイタム・オニール

 

■アルバム『スーベニア』に収録されている曲。個人的ランキング、195曲52位でした。僕は、ロックな曲が多く収録されている『スーベニア』という作品がとても好きなんですが、そんなアルバムの収録曲の中でも、ロック色の濃い曲のうちの一曲だと思います。

 

この曲のサビを聴くと、いつも別の曲を思い出します…サッカーの高校全国大会の主題歌(?)の『ふり向くな君は美しい』という曲です。曲を聴けば、あーこの曲か!となると思うんですけど…「ふり向くなよ ふり向くなよー 君は美しい…」みたいなサビの曲なんですけど、【テイタム・オニール】を聴くと、そのサビを思い出すんです、笑。

 

曲名は、今回調べてみて、初めて知りましたが…ちなみに、歌っているのは、ザ・バーズというユニットらしいです、これも初めて知りました、笑。

 


■タイトルにもなっている、”テイタム・オニール”ですが、これはアメリカの女優さんの名前だそうです。顔写真を見たら、どこかで見たことあるな、と感じましたが、何の作品で見たのかは思い出せません。ひょっとしたら、誰か別の人と間違えているのかもしれません。

 

さらに調べてみると、excite musicのサイトにインタビューが残っていて、【テイタム・オニール】についてしゃべっていたので、その部分を少し載せておきます。しゃべっているのは、草野さんです。

 


…「テイタム・オニール」は、恋の駆け引きをピッチャーとバッターにたとえてみたいなって思った曲なんです。ピンクレディーの「サウスポー」みたいなイメージで。その時に浮かんだのが『がんばれベアーズ』っていう映画だったんです。テイタム・オニールがピッチャーやってたんですけど、小学生の時の自分のアイドルのひとりだったので、「テイタム・オニール」とそのままつけてしまいました。

 

だそうです。草野さんにとって、テイタム・オニールは子どもの頃のアイドルだった、元になった作品は「がんばれベアーズ」という映画だった、ということだそうですね。

 

僕も昔、ハリウッド女優のドリュー・バリモアを思いながら詩を書いたことがあるけど、そういう感覚ですかね…いや関係ないでしょう。

 


■この曲は疾走感あふれる、ロック色の強い曲になっていますが、ただロック色が強いだけではなく、色んな音が聴こえてきて、全体的に音色も明るく、爽やかな気持ちになる曲です。

 

オルガンの音(歌詞カードには”farfisa”と書いてありました、オルガンの種類でしょうか)、Bメロのハンドクラップの音など、あと、Aメロ→Bメロ→サビと変わっていくリズムと、最後の転調など、めまぐるしく曲の雰囲気が変わって、聴いていて飽きない曲ですね。オルガンの音なんかは、本当に印象的で、この曲の流れを作っていると言っても過言ではありません。

 


■歌詞の紹介・解釈ですが、先述の通り、テイタム・オニールという女優さんが主演した、『がんばれベアーズ』という映画をイメージして、草野さんが”恋の駆け引き”を描いた歌だということです。

 

ピンクレディーの「サウスポー」という曲が話に出てきていますが、聴いたことがある方も多いと思いますが、何となく雰囲気も似ているような気もします、何か勝負事が迫ってくるようなイメージですね。

 

僕のイメージでは、恋の告白をしようと決心した人が、ついにその時を迎えて、告白する相手と対峙している瞬間が思い浮かびました。今、その口から、第一声が放たれようとしているところですかね、「あの…」という感じで。

 

それを野球のピッチャーとバッターに置き換えている、ということなんですが、僕は、告白を決心した人物、つまり、この歌でいうと”僕”は、告白して愛の言葉を伝える、という意味では、ピッチャー側かなと思っていましたが、

 


名もない変化球 意地でも打ち返そう

 

というフレーズが出てくるように、どうもバッター側だということを読み取ることができます。告白する方なのに、バッターとは、しかも相手の言葉を打ち返そうとしているので、何となくここら辺がミスマッチなのかな、と思いました。まぁ、当てはめようとするならば、何を言われても、気持ちは変わらない、自分の気持ちを伝え続けていくだけだ、ということでしょうか。

 


■まぁ、恋の駆け引き、ということで、別に告白の場面だけではなくて、何とかして、僕が君に好かれようと頑張っている、と考えることができます。

 


感情持って行くんだ もう絶対邪魔させない
汗が噴出す どうなってんだ?この心

 


LOVELY LOVELY MY HONEY 眩しそうなその瞳
爽やかぶっても どうせお見通しだろう
汚れた手で 高みによじ登り

 

など。”高み”という言葉があるように、僕にとって君は、”高嶺の花”的な存在であるのかもしれません。告白しても、思いをちゃんと伝えることができるのか、受け取ってくれるのか、そういう不安な気持ちを抱えつつも、その高みを”よじ登り”、しっかりと思い伝えよう、という、強い気持ちが伝わってきます。

 

あと、スピッツの歌には珍しい、英語表記”LOVELY MY HONEY”という表記も珍しいですね。

 


■そして、サビの、

 


今でも君は 僕の憧れ
まだ間に合う

 

というフレーズで、草野さんの、テイタム・オニールに対する思いを感じました。子どもの頃に好きになった人やアイドルっていうのは、いつまでも色あせないものですよね。