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100時限目:点と点

【点と点】


点と点

点と点

 

■アルバム『さざなみCD』に収録されている曲です。個人的ランキング、195曲中67位でした、思ったより上位にランクインされていて、ちょっと意外でした。

 

アルバム『さざなみCD』は、前作『スーベニア』に比べると、少しはロックロックっぽい雰囲気は薄れたのかな、というイメージですが、この【点と点】や…あとは何だろ、【トビウオ】とかかな、激しい曲はとことんロックだなっていう印象を受けます。

 


■この歌の解釈なんですが、かなり個人的に思ってることがひとつあります、それをちょっと紹介させてください…まぁ、どの曲もたいてい、個人的に思っていることかもしれませんが。

 


まず、この歌の歌詞の中に、こんなフレーズが出てきます。

 


有名な方程式も 使うまでもなく
一緒に行こうよ

 

この部分の”方程式”という言葉に引っかかりました。中学生(初出は一年生)で、方程式という数学の分野の勉強をしますが、そこでよく、こういう問題が出題されます…

 

「長方形ABCDがあります。点Pは、頂点Bを出発して頂点Aへ辺BA上を動きます。点Qは、頂点Bを出発して頂点Cへ辺BC上を進みます…」

 

例えば、こんな風に始まる問題です。こういう問題のことを、広く”動点問題”という風にいうんですが、長方形が三角形になったり、もっと簡潔に直線上を動くだけだったり、あとは点の動く速度が同じだったり違ったりなど、色々なバリエーションが作ることができ、生徒たちを苦しめる結果となるわけですが…。

 

この歌のタイトルでもある”点と点”という言葉から、何となく、そういう動点問題で動かされる動点を思い浮かべました。

 

そして、偶然か必然か、この【点と点】のあとの曲が【P】という曲だというところも面白いなって、ひとりほくそえんでいます。動点問題で使われる点の名前は、PやQが多いので、両曲のつながりを意識してしまいます。

 


まぁ、歌詞を読んだ限りだと、恋愛に絡められるようなフレーズが多数でてきますので、点Pと点Qは恋人同士か何かかな、というイメージです。

 


■細かいところを見ていくと、いつも通り解釈が難しくてよく分からない表現も多いですが、全体的な解釈としては、意味の解っている言葉をつなげてみると、例えば、待ち合わせをしていた男女が、その場所で出会う、というシーンはどうでしょうか。

 


胸高鳴る点と点 にわか雨冗談でしょ
待ち合わせの場所へ 恋の都 薄化粧

 

”点と点”は、先述の通り、恋人同士、または、そういう関係に近い男女、と考えることができます。そして、”待ち合わせの場所へ”というフレーズ、そのままの意味で捉えると、その男女は待ち合わせをしていて、男の方が、その場所へと急いでいる、と。”にわか雨冗談でしょ”…これもそのまま、不運にも雨が降ってきたという描写だと考えることができます。

 


あとはサビの解釈ですが、サビはこんな感じです。

 


まっすぐに君を見る ナナメの風ん中
どうでもいいことなんて 無くなる
昨日の朝めしも 思い出せそうだし
一緒に行こうよ

 

待ち合わせの場所で、ようやく会えた君だけを見ている、という描写でしょうか。

 

意味はよく分からないですが、”昨日の朝めしも 思い出せそうだし”という表現がやけに印象に残ります。それくらい、君に会えて気持ちが高ぶって、意識が研ぎ澄まされた、ということを表しているのでしょうか。