読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

スピッツ大学

入学資格無し!入学試験無し!入学金無し!

133時限目:花泥棒

【花泥棒】

 

■アルバム『インディゴ地平線』に収録されている曲です、アルバムの1曲目ですね。個人的ランキング、195曲中134位でした。印象には、かなり残る曲ですけどね。

 

前回紹介した【初恋クレイジー】が、同アルバムの2曲目でしたので、奇しくも、連続で収録曲を紹介することになりました。

 


■この曲の印象は、短くて(1分50秒)潔いパンクロック、といったところでしょうか。作詞は草野さんですが、作曲は三輪さんです。この曲を、草野さんは、「俺には絶対に作れない」と評したそうです。

 

三輪さんが作曲した曲だということで、他のアルバムの曲と感じが違いますよね。アルバムの始まりに弾みをつける、パンチの効いた曲ですよね。

 

その辺の話について、ネットでインタビュー記事を見つけたので、少し抜粋して載せてみます。(イ:インタビュアー、三:三輪さん、草:草野さん)

 



三:俺は、どっちかっていうとマサムネよりの曲を作ってくることが多くてね。マサムネには作れないような曲を作りたいとも思っていたし、こういう曲はマサムネは作ったとしても、アルバムには入れないだろうし。こういう曲を入れることによって、アルバムに広がりが出来たと思いますよ。

 

イ:1曲目でド胆を抜かれましたね。

 

草:1曲目でもう”スピッツ、ノッてま~す!”って感じだよね(一同爆笑)

 

三:現在しか出来ないことをいつもやりたいと思っているから、そういう意味でも勢いもつけばいいと思って。それにこの曲2分もないし、一体なんなんだ!と思わせといて2曲目でホッとさせるという。(一同爆笑)これはねセ~の!で音を出して、マイク2本立てて録ったのね、ほぼ一発録り。

 

イ:そういう勢いは充分に感じられますよね。

 

草:こういう曲だからこそ、泣きの入る詞にしたかったのね。悲しいイタリア映画みたいな。一人よがりの恋であり、ストーリーを考えていて自分で泣いちゃいました(笑)。それから、1曲目候補にはこれと『渚』しか考えられなくなって、結果的に『花泥棒』になりました。

 

”そういう意味でも勢いもつけばいいと思って。それにこの曲2分もないし、一体なんなんだ!と思わせといて2曲目でホッとさせるという。”って辺り、すごい分かりますよね。確かに、おっと思いますよね。それで、2曲目に【初恋クレイジー】ですからね。

 


ちなみに三輪さんというと、この時期の三輪さんは、突然ギターが弾けなくなるというスランプに陥って大変だったそうです。

 

アルバム自体も、作るのに相当苦労した作品で、メンバーでも「一番思い出深いアルバム」と言われている作品です。この【花泥棒】に関してもそうですけどね、田村さん作曲の曲(ちなみに、【ほうき星】という曲)も収録されてましたし、色々試していた時期でもあったんでしょうね。

 


■この歌に関しても、色んなストーリーが想像できると思いますが、何と言っても、歌の中で何度も連呼されている、”花泥棒”というフレーズが目立ちますね。

 

”花”というのは、そのまま”花”としても良いとも思いますが、僕の”あの娘”への気持ちを例えたものと考えるのが妥当かと思います。

 

”あの娘に似合いそうな花を見つけたぞ”からの、”この花を渡せたら それが人生だ!”というフレーズの流れになっていますが、”あの娘に似合いそうな花”とは、口説き文句か、そシャレていなくても、いよいよ自分の気持ちを伝えようと考えた言葉などが当てはまるんじゃないかと思います。

 

それを渡そうとしているわけですからね、何なら、”それが人生だ!”とまで言ってるわけですからね、並々ならぬ想いを抱いているのでしょう。

 


しかしながら、2番では、”逆に奪われて すべて奪われて”からの、”夢で会う時は すごくいいのにさ”となっています。

 

”逆に奪われて”という部分の解釈が、少し迷いますかね。例えば、想いを寄せているあの娘は相当モテる娘で、モタモタしていたら、他の輩に取られてしまっていた、というのとか、例えば、単純に気持ちを伝えることができずに、なかなか夢で見るようには(頭の中のシミュレーションのようには)うまくいかない、というイメージですかね。

 


■ということで、”花泥棒”っていうのは、彼女の心を奪おうと頑張っているけど、うまくいかずに、逆に彼女に自分の心を奪われている男、ということでしょうか。

 

ただ、草野さんが思い描いたストーリーは、イタリア映画みたいな、という例えもありましたが、もっと切なくて、凝ったストーリーだったかもしれませんね。”ストーリーを考えていて自分で泣いちゃいました”、それほどなんですからね、笑。

 

メンバー全員で連呼する、最後の”花泥棒”が、花泥棒へのエールに聴こえてきますね。