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136時限目:ハネモノ

【ハネモノ】


ハネモノ

ハネモノ

 

■26枚目のシングル曲で、アルバムとしては『三日月ロック』に収録されています。ちなみに、シングル『ハネモノ』は、シングル『水色の街』と同時に発売されました。何となく、”陽”の『ハネモノ』、”陰”の『水色の街』という印象を持っています。

 

個人的ランキング、195曲中75位でした。好きなんですけどね、この曲。ランキングをつけてみるとこんな感じですか。

 


■この曲についての情報を(wikiばっかりですが…)、少しまとめてみます。

 

まず、シングル『ハネモノ』は、2002年8月7日に発売されましたが、発売のおよそ1年前(2001年9月11日)に、アメリ同時多発テロが起こりました。ビルに飛行機が突っ込んでいくという、ショッキングな事件でしたね、記憶に残っている人も多いのではないでしょうか。僕も、当時は高校生でしたが、その出来事が起こった時代背景や理由などは詳しくは分からなかったけど、「とてつもないことが起こったんだ」ということは、すぐに感じ取りました。

 

wikiの言葉をそのまま借りるならば、「一年前に起きた911テロ事件の後、草野は少なからず音楽をやる意味に疑問を感じていた」だそうです。東日本大震災の時もそうですが、草野さんは感受性が強いんでしょうね。それは、悲しいと言うべきか、優しいと言うべきか、単純には言い表せません。

 

そんな時、スピッツにカルピスからの楽曲依頼がきました、CMソングの依頼です。その依頼は、草野さんが「人々の不安を少しでも和らげることができる楽曲を作ろう」と思い立つ、きっかけになったそうです。

 

そうやってできた曲が、【ハネモノ】だったんですね。何気なしに聴いていたけど、そう思って聴くと、また色々感じるものがありますよね。

 


■ところで、wikiにはこうも書いてありました。

 

「当初は歌詞なしで、「ラララ」のハミングのみの弾き語りバージョン(未発売)がオンエアされ、問い合わせが殺到した」

 

歌詞ありの【ハネモノ】のCMは、何となく覚えていますが、歌詞なしのハミングバージョンの【ハネモノ】は記憶にありませんでした、そんなのがあったんですね。

 

 

■ということで、【ハネモノ】の自分なりの解釈について、色々としゃべってみたいと思います。

 

まず、そもそも”ハネモノ”って何?ということですが、これまたwikiに書かれていることによると、これは草野さんの造語で、「羽のような生き物」という意味だそうです。具体的に、何かの生き物を指している言葉ではないんですかね。

 

個人的には、この”ハネモノ”でいつも思い浮かべるものは、例えば、タンポポの綿毛とか、例えば、雪虫とか、例えば、ケセランパサランとかですかね。(おそらく、ケセランパサランだけは、実物を見たことないと思います。)

 

とにかく、”ハネ(羽)”と名前についてますが、羽のある生物…虫とか(雪虫は虫ですが…)鳥とか、そういうんじゃなくて、何ていうんだろ、真っ白な”ハネ”だけがフワフワと浮かんでいる光景が浮かんできます。それも、自分の意思があるのではなくて、風に乗って漂っている感じですね。

 


(余談ですが、こういう想像をしていると、”クラムボン”を思い出します。忘れていたので調べてみました。クラムボンとは、宮沢賢治の「やまなし」という話に出てくる生き物(?)なのですが、明確にこれがどんな生き物なのか語られていません。なので、本の中の描写から、色々と想像するしかありません…魚?光?子ども?など。小学校か中学校の教科書で読んだ覚えがあります。)

 


■【ハネモノ】って、すごく不思議な歌ですよね。いつになく、一筋縄にいく気がしません、笑。

 

個人的に、この歌を聴いてイメージするのは、ざっくりと言ってしまえば、”生命の誕生”からの”人々への応援歌”です…何だか分かりませんね、笑。

 


まず、生命の誕生、と言うよりは、うーん…”魂が、何かある実体に憑依する瞬間”みたいなのをイメージしています。例えば、受精の瞬間とかですね。母体に生命が宿るような感覚…何も人間でなくても、生き物全て…犬でも、猫でも、鳥でも、何でも良いんです。

 

天国とかあの世とか、そういう場所があるとして、そこで魂が選ばれて、「じゃあお前は、あの生き物の、あの母親のお腹の中に宿るのだ!」と啓示を受ける。魂は、「分かりました!では行ってきます!」と、この世に降りてきて、自分の”体”になる場所を目指して、プカプカと漂っている、というような感じですかね。

 


ささやいて ときめいて
街を渡る 羽のような
思い通りの生き物に変わる

 

こういうところがね、何かそういう”生命の神秘”みたいなのを思い起こさせる表現だなって思うんです。ただ、ここを読むと、何に宿るかは、”魂”の意思に委ねられているのかもしれない、とも思えてきます。”思い通りの生き物に変わる”ですからね。

 


■で、そこからの、”人々への応援歌”ですよ。先述の通り、この曲は「人々の不安を少しでも和らげることができる楽曲を作ろう」と草野さんが思い立って作った曲でしたね。

 

新しく生き物が誕生する、というイメージと同時に僕は、生きている人が生まれ変わる、というイメージも持っています。

 

”思い通りの生き物に変わる”や、”望み通りの生き物に変わる”という表現。悲しいことがあっても、悲しみに打ちひしがれても、それでも気を確かに持って生きていこうよ!と、そう人々を応援する気持ちが、ここら辺の表現から受け取ることができます。気持ち次第で、あなたはどんな風にも生きていけるんだよ!という感じですね。

 


いつもならば、どこか特定の歌詞を紹介して、「ほら、ここがそういう表現になっているでしょ!」と語るんですけど、今回に関しては、全体ですね。全体から、ここまで書いてきたイメージを受け取りました。

 

あなたには、どんなイメージが浮かびますか?何か、イヤーンなイメージもあるらしいですけど、それでもいいんじゃないですかね?笑

 

ハネモノ MV

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