スピッツ大学

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12時限目:あわ

【あわ】


あわ

あわ

 

アルバム「名前をつけてやる」に収録されている曲です。曲調は、ジャズを思わせる、ゆったりとした、なんかふわふわ浮いているような心地になるような感じです。

 

かなり、初期のマサムネ節が炸裂しているため、解釈することが非常に困難な曲…のうちのひとつが出てきました、困ったなー。

 


まず、スピッツ、というより、マサムネさんが書く詩の世界観、そのテーマとして大きくあるのが「死とセックス」というものです。個人的に、初期の頃の歌は、ほとんどが大きくどちらかに大別できる、と思っています。

 

マサムネさんは、詩の中で、「丸いもの」に死のイメージを、「とがっているもの」にセックスのイメージを含ませている…と、どこかで読んだのか、誰かが言っていたのか、公式なのかは分かりかねますが、そう思っています。

 

ともすると、タイトルにもなっています【あわ】は、丸くて、歌詞の中にも出てくるように、溶けてしまうものなので、どうしても死のイメージが浮かんできそうです。死、とまではいかないまでも、何かが無くなっていくようなイメージですね。

 


今回は、少し大胆に解釈します。ずばり、この歌は、中絶の歌、子どもを堕ろすという解釈です。

 

まず出だしの歌詞から。

 


こっそりみんな聞いちゃったよ
本当はさかさまだってさ

 

まず、「誰が」こっそりきいちゃったのか。僕のイメージで、この文章の主語は「お腹の中の赤ちゃん」ということになります。

 

で、「何が」さかさまなのか。これもすごく勝手なイメージですが、さかさまなのは、順序、と解釈しました。普通は、結婚→子どもを作る、という流れですが、その順序が逆になってしまった、ということです。つまり、結婚する前に、それに加えて、あまりふさわしくない状況下で、子どもができてしまったという解釈です(順序が逆でも、愛し合っていれば、生むという選択肢を選ぶことも可能だからです。)

 

当事者の二人の話を、お腹の中の赤ちゃんは聞いちゃったんです…堕そうか、と話しているのを。一体、どういう気持ちになるんでしょうかね。

 


あとは、

 

「ショーユのシミ」…これは、血をイメージしました。なぜカタカナなのかは分かりませんが、もしかしたら、本来の醤油という意味では使っていないよ、ということを示唆しているのかも知れません。

 

「優しい人やっぱりやだな」…堕ろすことを決めても、やっぱり相手の男の人は優しい人だな、でもその優しさが逆に嫌だなぁ、ということ?

 

で、印象的な「ででででっかいお尻が大好きだ」…これは、妊婦のずっしりとした体型を表しているのでしょうか。

 


という風に、続いていって最後のサビ。

 


機関銃を持ち出して
飛行船を追いかけた
雨の朝
あわになって溶け出した

 

機関銃…例えば、中絶させる薬を打つ注射器とか器具とか?
飛行船…膨れ上がった妊婦のお腹?

 

ということで、あわになって溶けるのは、お腹の中の赤ちゃん、ということになります。