スピッツ大学

ステイホームしながら通える大学です!

51時限目:恋は夕暮れ

【恋は夕暮れ】


恋は夕暮れ

恋は夕暮れ

 

■アルバム『空の飛び方』に収録されている曲です。シングル『スパイダー』にもカップリングとして収録されているが、これはアルバムに収録された後らしいです、普通とは逆のような気もしますが。

 

個人的ランキング、195曲中110位でした。でも、僕はこの曲は、ランキングの数字よりも、何割か増しで好きです。と言うよりは、アルバム『空の飛び方』に、強い思い入れがあるんです。

 

中学生の頃、よく聴いていました。高校受験を控えて、自室で勉強している時のBGMに、このアルバムをよく使っていました。これと、『ハチミツ』とかね、本当に懐かしいです。ただ、この曲しかり、他の曲しかり、当時聴くには少し、大人っぽかったですかね、本当の歌詞の意味をつかむことは出来てなかったかもしれません。

 


■この曲は、本当に色んなバージョンでも楽しめると思います。

 

まず、CDに入っている本家バージョンは、ホーン(トランペット?)の音が印象的です。一番聞き慣れていると言えば、これですかね。

 

大分昔のLIVE動画になると思うんですが、その映像では、CDよりももっと派手に、オーケストラをバックに歌っていました。このバージョンも良いです。

 

あと、2015年に発売になった、DVD『JAMBOREE 3 "小さな生き物"』では、ホーンやストリングスの音を排除し、シンプルにバンドで演奏しています。このバージョンが結局、一番好きかもしれません。

 

本当にスピッツは素晴らしいです。昔の曲も、今の曲も、何の遜色もなく同じように、いや、時にそれ以上に化けてパワーアップします。小さい頃に聴いていた曲を、大人になった今聴くと、全然感じ方が変わっていることもあったりします。あれ、こんな歌だったっけって。

 

どの時代に聴いても、どんなに時間が経って聴いても、色あせない、そんな曲がスピッツにはたくさんあるんです。

 


■さて。曲の感想・解釈です。

 

この曲は、通称…というより、僕が勝手に言ってるだけですが、「草野マサムネの恋の格言集」とでも言いましょうか、恋とはどういうものか、ということを、草野さんなりにつづった歌になっています。草野節が満載の歌になっています。

 

草野さん曰く、恋とは、

 

「昨日よりも美しい夕暮れ」「届かない悲しきテレパシー」
「待ちきれず咲き急ぐ桜」「焼きついて離れない瞳」
「迷わずに飲む不幸の薬」「ささやかな悪魔への祈り」

 

この6つの格言が語られています。

 


印象的な格言としては、後ろの2つですね。

 

「迷わずに飲む不幸の薬」

 

恋をすることは、もしかしたら不幸になることのかもしれません。まず、そもそもが、その恋が成就する約束もないわけです。恋に落ちると、何にも手につかなくなって、白昼夢でも見てるようにぼーっとして、それでも叶う約束もなくて。それは辛く、不幸なことなのかもしれない。それでも、迷わずに飲む薬なんだと。中毒性があるというか、自分の意志では止めることができないものだというか、そういうことを歌っているのでしょう。

 

「ささやかな悪魔への祈り」

 

悪魔への祈り、ってのが、またすごい表現ですよね。神様や仏様に祈るんではないんですね、悪魔に祈るんだと。時に、恋愛ってのは人を狂わすものですよね。束縛、嫉妬、粘着、欲望、裏切り、などなど、恋愛にはたくさんの顔があります。自分の心の中に、今まで知らなかった、こんなにも醜い自分が居たんだと気付く(経験談)、あの人の心を俺に向けてくれ、あの人と恋人を別れさせてくれ、あの人が恋人と不幸になってくれ、なんて祈ってしまっている自分に、はたと気づく。ひょっとしたら恋愛とは、悪魔に魂を売ることなのかもしれません。

 


■ということで、あなたもあなたなりの恋の格言、考えてはどうでしょうか、笑。

「恋とは            である」