スピッツ大学

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121時限目:波のり

【波のり】


波のり

波のり

 

■アルバム『惑星のかけら』に収録されている曲です。個人的ランキング、195曲中145位でした。後述のように、かなり印象には残ってはいますけどね。

 

『惑星のかけら』自体は、グランジ色の強い、歪んだ音色が特徴であるアルバムであると評されていていますが、【ハニーハニー】や【僕の天使マリ】、この【波のり】もそうなんですが、実は明るい曲も多いんですよね。歪んでいるからと言って、暗いわけではないのでしょうか。

 


■【波のり】のこういう曲の雰囲気は、何て言うんでしょうね。ビーチボーイズ風といいますか、サーフミュージックと言いますか。ボーカルにも、何かエフェクトがかかっていて、古めかしい感じ…なんか、ラジオから聴こえてくる風に聴こえますね。

 

wikiに、”ベンチャーズ風のテケテケが入る”とありました。確かに、曲の随所にそれは認めることができますが…テケテケって、伝わりますけどね、正式な言い方なのでしょうか、笑。(と、調べて見たら、「テケテケサウンド」として流行したそうですね。)

 

まぁとにかく、そういうところからも、【波のり】というタイトル通り、海や夏などを思わせる、さわやかなロックになっていますよね。今回、改めて聴くと、また雰囲気が違って聴こえてきました。

 


■さて。

 

これまで、この「スピッツ大学」でも、たくさんの”スピッツ変態ソング”(褒め言葉)を紹介させてもらいましたし、これからもそうだと思いますが、僕は個人的に、この【波のり】という曲を”スピッツ変態ソング四天王”の一曲としています、笑。

 

…ということで、四天王の最後の刺客まで全て出そろいました!

 


軽くまとめて紹介しておきます。詳しくは、それぞれの個別の記事を参照してください。あくまで、”個人的”ですからね!

 

<(個人的)スピッツ変態ソング四天王>
【海とピンク】…”ピンクのマン〇”が、いやーん!
【おっぱい】…タイトルから、もういやーん!
【名前をつけてやる】…何に名前をつけようとしてるんだ!
【波のり】…出落ち感は否めません!この記事で紹介!

 

どうでしょうか、笑。まぁ、他にも色々ありますが、その中でも目立っているのが、この四天王だと、個人的には感じています。

 


■という御託はいいとして、では、【波のり】の紹介です。

 

変態、変態、言っていますが、その所以としては、まず何と言っても出だしの歌詞でしょう。

 


僕のペニスケースは人のとはちょっと違うけど
そんなことはもう いいのさ

 

これが出だしの歌詞ですが、こんな歌詞を、平気で陽気に歌い上げるわけです、笑。そりゃ、変態的という意味で、印象には残りますよね、メジャーで発売する歌に、”ぺ〇ス”とはね。

 

”ペ〇スケース”とは、民族衣装のことで、たまにドキュメンタリー番組かなんかで見かけますよね、男性器に直接、木製の派手な装飾品を被せている人たちを。あの被せているもののことを、「コテカ」「ペニスケース」などと呼ぶそうです。文化は違うものの、下着の一種だそうです。

 


■まぁ、これだけでもう、出落ち感は否めませんが、全体的に歌詞を読んでみると、このタイトルにもなっている”波のり(波乗り)”が、SEXを表す隠語になっているのではないか、と僕は思っています。

 


迎えに行くから どうか待ってて
僕のこと仔犬みたいに
晴れた日の波のりは愉快だな

 

これがサビです。一見すると、例えば、ビーチでナンパをするとか、フレーズ通りに捉えるならば、恋人である君を僕が迎えに行くという、とりたてて変なようには聴こえませんが、出だしの”ペ〇スケース”の件もありますし、何かそういう方向に思えてなりません。

 


■つまり、こういうことです。

 

”晴れた日の波のりは愉快だな”とありますが、実際には”波”に乗っかっているのではなく、”君”に乗っかっている状況なんじゃないか、という解釈です。男が女に乗っかっている状況、ということですね…ということは、何をしてるのかな?ってことです。

 

ただ、”迎えに行くから どうか待ってて”というフレーズもあるように、実際にはまだ迎えに行っていない、つまり、これらが妄想であるという可能性もありますけどね。

 


他にも、”ピンクのサーフボード”とか、”タンクに溢れているのさ”とか、”くたびれたロバにまたがった”とかも、何か意味深な言葉です。

 

そういうところから、この歌から、ただならぬものを感じますが、どうでしょうか。

 


■かねてより何度も言ってきましたが、草野さんの書く詩のテーマは”死とセックス”であり、その一端である”性”的な歌は、草野さん・スピッツの歌でも、重要な位置付けであると考えています。それは、性的な欲求は、人間の根源であり、つまりは、”性”=”生(生きること)”に他ならないからです。

 

ただまぁ、いつも仰々しく言ってはおりますが、【波のり】に関しては、そんな深い意味が込められているかどうかは…何だかよく分かりませんけどね、笑。

 

しかしながら、上述でも少し触れている通り、スピッツにとっては、変態=褒め言葉です。これからも、胸を張って、健全に変態な曲を紹介していきますよ!