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137時限目:ハヤテ

【ハヤテ】


ハヤテ

ハヤテ

 

■アルバム『インディゴ地平線』に収録されている曲です。個人的ランキングでは、195曲中131位でした。初めて聴いた時から、かわいらしい曲だなという印象がずっとありました。

 

改めて聴いてみると、アルバム『インディゴ地平線』には、かわいらしい女の子や恋愛を描いた曲が多いと気づきます。【花泥棒】、【初恋クレイジー】、【ハヤテ】、【ナナヘの気持ち】、【バニーガール】、【マフラーマン】…他の曲もあるかもしれませんが、ほとんどの収録曲が該当しそうです。

 


■”ハヤテ”とは、漢字で”疾風”と書き、”シップウ”とも読みますよね。意味としては、突然強く吹く風とかでしょうか。何となく、忍者っぽい響きもありますけどね。

 

この曲は、要するに、恋に落ちる瞬間を、相手を”ハヤテ”に例えて、自分の身体に”ハヤテ”が吹いた、と表現しているわけですね。

 


気まぐれ 君はキュートなハヤテ
倒れそうな 身体を駆け抜けた

 

これが、この歌の始まりのフレーズです。”恋に落ちた瞬間”について、草野さんは、色んな歌で色んな表現をしていますが、この歌の表現も、独特で面白いですよね。ビュッと吹いて、すぐに言ってしまう”ハヤテ”のように、恋に落ちたのは、一瞬の出来事だったということがうかがえます。”キュートなハヤテ”というのも、かわいらしですよね。

 


■ということで、この歌から、いくつか素敵な歌詞を抜き出して、紹介してみます。

 



言葉はやがて恋の邪魔をして
それぞれカギを100個もつけた

 

”言葉はやがて恋の邪魔をして”という表現が、何か哲学的というか、うまいことを言ったもんだな、と思ってしまいます。

 

相手に対する自分の気持ちを表現する方法としては、やはり”言葉”が一番有効であると思います。「あなたが好きだ」と言ってしまえば、伝わるんでしょうけど、なかなか言えない。代わりに口をつくのは、何てことない平凡な言葉ばかり。言葉を飛び越えて、この気持ちがテレパシーのように、相手に伝わればいいのに、あー、もどかしいなー、とそういう感じでしょうかね。

 



なんとなく君の声が聞こえて
はりきってハートを全部並べて

 

男の子、がんばってますね!しかしながら、この歌詞に続くのは、”振り向くところで目が覚めた”ですからね、夢でも見ていたんですかね。

 



晴れそうで曇り 毎日 小雨
もう二度と壊せない気がしてた

 

”小雨”っていうのが、また草野さんらしい表現だなって思いました。”大雨”でも、ただの”雨”でもなくて、”小雨”なんですよね。ここは素直に、恋に落ちたことで、晴れない毎日に光が差した、ということを歌っているのでしょう。

 

ちなみに、”ハヤテ”、”(邪魔)をして”、”並べて”、”口笛”、”小雨”という風に、語尾を”え”の段でそろえて韻を踏んでるんですね。そのおかげで、全体的にすごく聴きやすくなっていますね。

 

 

という感じですかね。結構分かりやすくて、聴きやすい曲だと思います!