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145時限目:ヒバリのこころ

ヒバリのこころ


ヒバリのこころ

ヒバリのこころ

 

スピッツのデビューシングル曲であり、そのシングルと同時に発売された、これもデビューアルバムである、アルバム『スピッツ』に収録されています。

 

アルバムと、それに収録されている曲をシングルカットして同時に発売するなんて、珍しいですよね。しかもカップリング曲の【ビー玉】も、アルバムに入っているわけなのでね…え、アルバム買えばいいんじゃね?と思ってしまいますが、どうなんでしょうか。全作品をコンプリートするには、両方買わないといけない、的な感じでしょうか。

 

と、思って調べてみたら、少しだけバージョンが違うみたいですね…「アルバム収録版とはフェードアウトの開始位置が異なり、シングル収録版の方が30秒ほど短いバージョンとなっている。」だそうです。

 


■【ヒバリのこころ】はデビュー作品ではありますが、この曲はそれ以前に、もうすでに存在していた曲のようです。

 


スピッツのメジャーデビューは、デビューシングル&アルバム発売の1991年3月25日ですが、インディーズで活動していた期間があって、1990年3月21日にインディーズアルバム『ヒバリのこころ』を発売しています。

 

アルバム『ヒバリのこころ』収録曲は6曲…【ヒバリのこころ】【トゲトゲの木】【353号線のうた】【恋のうた】【おっぱい】【死にもの狂いのカゲロウを見ていた】です。今でいうミニアルバム的な作品だったんですね。【353号線のうた】【死にもの狂いのカゲロウを見ていた】以外は、メジャーデビュー以降のアルバムに収録されて聴けるようになっています。

 

今ではもう、このアルバム『ヒバリのこころ』には、相当なプレミアがついているようで、とあるオークションサイトで調べてみると、現在(2016年)でも24万円で取引されているのを発見しました!どうですか、買ってみては?

 


また、wikiによると、「1989年9月に「僕はジェット」と同時にレコーディングされたデモ音源」という記述もあり、【ヒバリのこころ】はとても古くからあった曲であることが分かります。

 

スピッツにとっても、思い入れのあった曲だったのでしょう、だからこそデビューシングルに選んだのでしょう。

 


■アマチュア時代、インディーズ時代の活動を経て、いよいよシングルとアルバム同時発売でメジャーデビュー!ということになるわけですが、書籍などを読んでみると、中々すんなりいかない部分もあったようです。

 

そのひとつのエピソードとして、デビューシングル&アルバムのレコーディング時の話が、書籍『旅の途中』に載っています。

 

変にナーバスになり過ぎて、まずチューニングから時間がかかり、録音してみてもそれぞれのパートが合っていないように感じる。次第に(というより最初から)何を基準にレコーディングして良いのかはっきりしておらず、ただただテイク数だけが重なっていく。そういう悪循環から、エンジニアが切れてしまった…。

 

などというエピソードが書かれていました。詳しくは、書籍を読んでみてください。

 


■僕がスピッツを知って好きになったのが、【チェリー】辺りの頃でしたが、デビュー曲を知って聴いたのは、割とあとだったと思います。

 

wikiなどを見て思い出していたのですが、この曲は(何故か)、1998年に「NHK長野冬季五輪」CMソングになっています。そういうわけで、僕はこの曲に寒いイメージを持っています。まぁ、歌詞にも”冬”という言葉が出てくるので、そのせいもあるかと思います。

 

2016年現在で考えて、およそ30年前の曲でありながらも、今でも度々ライヴで演奏される、スピッツのマスト曲のひとつですね。デビューアルバムの荒っぽい感じのも好きだし、武道館ライヴのDVDでも演奏しているのが見れるんですが、今のスピッツでやっているのも、ただただかっこいいんです。

 

やっぱり名曲は色あせませんね…というより、デビュー時点で、スピッツがこんなに大きくなることを誰が予想できたでしょうか。聴き比べてみると、本当に感動します。長いこと、同じことを続けていくことに対するリスペクトを僕は感じつつ、頑張らないと!頑張り続ければ!と勇気をもらいます。

 


■ということで、全ての始まりの曲、【ヒバリのこころ】の解釈を自分なりに語ってみたいと思います。

 


スピッツの曲には、鳥の名前が使われている曲がたくさんあります。覚えている限り列挙してみると、ヒバリ、カモメ、つぐみ、ハヤブサ、スワン、海ねこ…黒い翼からはカラスのイメージを受けますし、あとこれも古い曲になりますが、【鳥になって】なんかは、ダイレクトにタイトルから”鳥”という言葉が使われています。

 

曲によって、鳥の名前に込められた意味は違っているのでしょうけど、これだけ鳥の名前が多く使われているので、何かしらのこだわりはあるのでしょう。というところで、僕が印象に残っている言葉があるんですけど、それは、こんな言葉です。

 

「小さかったヒバリは、大きなハヤブサへと進化したのだ」

 

この言葉は、僕がスピッツのアルバム『ハヤブサ』を買った時に、その店で見かけた言葉…だったような気がします。ポップに書いてあった言葉だったかもしれません。だとしたら、その店の方が考えた言葉なのかもしれません。いかんせん記憶が曖昧なのですが、確かにどこかで見かけたので、こうして記憶に残っています。それとも、幻???(情報求ム!知っている方いませんか?)

 

まぁ真相はともかく、この言葉が僕は何か好きなんです。まさに、長く活動してきたスピッツの歴史を、的確に表わしている言葉だと思います。

 


■ということで歌詞を読んでいくと、サビがこんな歌詞なんです

 


僕らこれから強く生きていこう
行く手を阻む壁がいくつあっても
両手でしっかり君を抱きしめたい
涙がこぼれそうさ ヒバリのこころ

 

ここを読む度にいつも思うんですけど、これはラブソングなんですかね?”僕ら”という言葉や、”君を抱きしめたい”という言葉…他の部分でも、”僕が君に出会ったのは 冬も終わりのことだった”とか”顔じゅういっぱい 僕に微笑んでよ”など、何か恋人をイメージするんですが、どうなんでしょうね。

 


■まぁ個人的には、デビュー曲ということで、この曲を”スピッツはじまりの曲”として、いつも聴いています。というより、大半の人がそうなのではないでしょうか?

 


”僕ら”という言葉を、”スピッツメンバー”として置き換えて考えてみるとどうでしょうか。”君を抱きしめたい”云々を、メンバーに向けて…として考えちゃうと、また変な感じになっちゃいますが、その辺りはあまり深く考えないこととします。

 

または、スピッツメンバーを含めた、当時の草野さんを取り巻いていた人間関係全体と考えても良いかもしれません。

 

スピッツとして生きていく決意、音楽業界に飛び込んでいく決意、どんなことがあっても強く生きていこうという決意、などをこの曲から受け取ります。

 


あとは、個人的に好きな歌詞が、

 


いろんなことがあったけど
みんなもとに戻っていく
ここにいれば大丈夫だと信じてた

 

ここです。何か、よく分かんないですけど、不思議と引き寄せられます。うまく説明できないんです。でも、そういうことってありません?理由はなんか分かんないけど、なんか良いんですよね。”水槽の熱帯魚…”云々のところも好きです、こっちも理由は分かりませんが…。

 


■ヒバリとは、小さな鳥で、春を告げる鳥、と言われています。そういえば、”僕が君に出会ったのは 冬の終わりのことだった”という歌詞があります。そう考えると、やっぱり、恋愛に例えることができるかもしれません。

 

スピッツの始まり、として考えるとすると、自分たちのことを、小さな鳥と例えたのかもしれません。全ての始まりとして、小さな鳥でも、強く生きていこう、というメッセージを受け取ることができます。

 


ということで、スピッツ始まりの曲、【ヒバリのこころ】を、しかと目に焼き付けておきましょう!全員、若いですね!それよりも、脚立に座って演奏って、シュールすぎる、笑

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