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102時限目:トゲトゲの木

【トゲトゲの木】

 

■アルバム『花鳥風月』に収録されています。カップリング集であるアルバムですが、この曲はカップリング曲ではなくて、インディーズ時代にスピッツが発表した曲です。

 

この曲は、インディーズ時代に発売されたアルバム『ヒバリのこころ』に収録されています。アルバム『ヒバリのこころ』は、現在はかなりプレミアが付いており、10万円近い値段で取引されることもあるそうです、すごいですよね。僕はというと…持っていません!

 

ちなみに、アルバム『ヒバリのこころ』に収録されている曲は、全6曲です。曲順に並べると、【ヒバリのこころ】【トゲトゲの木】【353号線のうた】【恋のうた】【おっぱい】【死にもの狂いのカゲロウを見ていた】です。【353号線のうた】と【死にもの狂い…】以外は、メジャーデビュー以降のシングル・アルバムにおいて、聴けるようになっています。

 


■【トゲトゲの木】の情報について、少しまとめてみます…といっても、wikiの情報ですけど。

 

まず、この曲は、レコーディングを前提に演奏した初めての曲だそうです。

 

そして、この歌の歌詞を「現代詩のよう」と評されたのがきっかけで、草野が現代詩を愛読するようになった、とありました。

 


草野さんの書く詩を読んで、”教科書に載っている詩”のようだ、と僕個人も感じることがあります…全部が全部そうではありませんが、何ていうんでしょうか、詩を読んで”深み”を感じるんです。草野さんの詩は、ストレートに言葉が伝わってくるものは少なく、だからこそ、何度も何度もその詩を読むこと自体が面白いし、読んだ上で、じゃあこの詩は何が言いたかったんだろうか、と想像を膨らませることも面白いのです。それこそがまさに、当ブログの存在理由なんですけどね。

 

この【トゲトゲの木】なんかは、現代詩を通り越えて、”絵本”のようなタイトルだと感じます。そういえば昔、国語の教科書で”モチモチの木”なんていうお話もありましたね、まぁ関係はないでしょうけど、笑。

 


■そんな【トゲトゲの木】なんですが、本当に不思議な曲です。

 

まず、この曲の曲調は、どう形容したらいいでしょうか。レゲェっぽくもあるし、ハワイアンっぽくもあるし、ゆるいのか激しいのか、よく分からない不思議な曲調です。

 


そして、最大にして根本的な謎として、”トゲトゲの木”ってなんなのでしょうか。

 

スピッツの曲において、つまり、草野さんの書く詩において、”とがっているもの”というのは、重要な役割を果たしています。

 

まず、バンド名の"spitz"という言葉自体、ドイツ語で”とがっている”という意味です。そして、草野さんが書く詩において、”とがっているもの”は、性的なイメージの象徴です。これは、”セックスと死”というのがテーマである、草野さんの詩において、重要な役割を果たしている言葉だと言えます。

 

ということで、”トゲトゲの木”の”トゲトゲ”という言葉からは、何となく、性的な響きを感じざるを得ませんが、歌詞を読んだ限り、具体的にそれが何なのかは、うまく説明がつきません。

 


■一応、この詩には、”僕”と”君”が出てきますが、関係性などはどうなのでしょうか。

 

まず、僕は、”トゲトゲの木”なるものの上で朝寝をしています。そして、”ハナムグリ僕はまだ 白い花びらにくるまってる”という表現がありますが、”ハナムグリ”というのは、漢字で”花潜”と書き、その正体は昆虫です。見た目としては、カメムシやカナブンに近い姿をしていますね(僕の苦手な昆虫の形です!)。

 

つまり僕は、朝が来たというのに、起きることなくいつまでもシーツに包まっていて、まさに昆虫のように、いつまでもグータラとしている、という描写が読み取れます。

 


一方で、君はどうなのか、というと、歌詞にはこんな風に出てきます。

 


だけど僕がまばたきを
したその瞬間に
もう目の前から
君は消えていた

 

何となく、僕の妄想や想像の中に存在しているような感じですかね。朝寝、という言葉と合わせると、”夢に出てきた”というイメージでしょうか。

 


■上述の解釈をまとめてみます。

 

単純に、僕と君の解釈をつなげて考えてみると、まず、僕は夢の中で、君に会います。僕は、君に会えてうれしいな、と思っていましたが、結局夢は夢ですので、楽しい時間は続きません。朝が来て、目が覚めて君が居なくなってしまいます。起きなくちゃいけないというのに、いつまでも夢で見た君の姿を想像しながら、寝床でグータラ…歌詞の言葉をつかうと、プーリラプーリラしていると、そういうことですかね。

 

あとは、これに性的な解釈を絡めて、”トゲトゲの木”というのを、男性器などと当てはめてみるとどうでしょうか。君のことを思い浮かべて、自慰行為でもしているのかもしれませんね。

 


ただ、何となく最後の、”元気でね いつまでも”という歌詞の繰り返しが、物寂しく聴こえてきます。君は、もうすでにこの世には居ない存在なのかもしれませんね。