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101時限目:遠吠えシャッフル

【遠吠えシャッフル】


遠吠えシャッフル

遠吠えシャッフル

 

■アルバム『小さな生き物』に収録されている曲です。新しい曲ですので、個人的ランキングには反映されていません。歌詞をを読んでみると、色々と考えさせられる曲ですね。

 

”遠吠え”という言葉の意味は、ネットで調べた意味を引っ張ってくると、「犬やおおかみなどが、遠くまで聞こえるように、長く引いて吠えること、またはその声」とのことです。そして、「弱者が、遠くからののしること」という意味もあります…”負け犬の遠吠え”とか言いますよね。

 


■”シャッフル”とは、どういう意味で使っているでしょうか。

 

すぐ思いつくこととしては、例えば、(トランプで)”カードをシャッフルする”など、「混ぜる」という意味を思い浮かべましたが、メロディーを聴いた限りでは、おそらくリズムの種類として、”シャッフル”という言葉が使われていると思いました。

 

具体的に、”シャッフル”というリズムがどういうものであるかというと…うまく説明できないので調べてみると、色んなところで、”跳ねたリズム”という言葉が使われていました。wikiをそのまま引用させてもらうと、「ふたつの連続した音符のうち、初めの音符の長さを長めにとり、ふたつめの音符を短くする」ということだそうです。”タン・タン・タン・タン…”を、”ターン・タ・ターン・タ…”という具合に、一つ目の拍を少しためて、二つ目の拍を短くとる、という感じです。

 

それによって、音がぴょんぴょんと跳ねているようにも聴こえるので、”跳ねたリズム”という言葉が使われているんじゃないでしょうか。

 

…ごめんなさい、この辺は全然詳しくないので、うまく説明できませんが…ブルースやジャズなどの知識も必要だと思います。まぁとにかく、この【遠吠えシャッフル】が、そのタイトル通り、”シャッフル”というリズムで構成されている曲だということが言いたかったんです。

 


■歌詞を読んでの感想・解釈です。

 

この歌詞を読むと、またかよって思うかもしれませんが、震災のことだったり…というより、この歌に関しては、もっと大きな日本という国のことについて、草野さんが色々と考えて書かれた詩なのかな、という印象を受けました。随所に、そういうフレーズが盛り込まれているような気がしますが、どうでしょうか。

 


まず、出だしの歌詞は

 


正義は信じないよずっと
鳴らす遠吠えのシャッフル

 

という感じです。最初に、”正義は信じない”という刺激的な言葉で始まるのがとても印象的です。

 


震災のこともあったりして、例えば、原発の事故による原発の必要不必要の話だったり、政府の対応の問題だったりなど、それまでは疑問にすら思わなかったことに対して、みんなが考えるようになって、正義とは何か、正しいこととは何なのか、と、あの時から考えるようになりましたよね。

 

ただ、誰もが直接は言わないで、匿名性の掲示板やブログ、あとは小さく閉じたコミュニティー内などで、関係ないところで知った口を叩くだけで終わる、というのがほとんどだということです。何かを考えることは、大切なことだと思います。しかし、ほとんどの場合が、タイトル通り”遠吠え”に過ぎません、当事者には届かない、というより、届いたとしても、色んな正義がそこでぶつかっているので、ひとつに絞ることも難しい。正義とは?正しいこととは?…で、結局、何にも信じられなくなる、と。

 

難しい問題ですよね、色んな人が色んな状況で動いているわけですからね。

 


■あとは、

 


居場所があんのかわかんねぇ
美しすぎるクニには
シカトされても はぐらかせれても
茶碗で飲みほすカフェラテ

 

とかのフレーズも、印象的ですよね。”国”と書かずに、”クニ”とカタカナで書いているのも、何か意味深ですけどね。

 

”茶碗で飲みほすカフェラテ”というフレーズも、面白いですよね。良い意味では、和洋折衷と言えるかもしれませんが…もう日本の文化だったり伝統だったりってのが、ぐちゃぐちゃになっていることへの懸念が感じ取れます。”居場所があんのかわかんねぇ”ですからね、それで何か居心地が悪くなっている感じでしょうか。

 


日本という国、みなさんは好きですか?僕は、好きですけどね、割とあんまり深く物事を考えていないですけどね、笑。好きですよ、日本。