141時限目:春の歌
【春の歌】
■アルバム『スーベニア』収録曲で、後にシングルカットされ、【テクテク】とともに、両A面シングルとして発売されました。通算30作目のシングル曲になります。個人的ランキング、195曲中44位でした。何回聴いても、この曲には勇気をもらいます…まぁ、もらうだけではだめですけどね、笑。僕も大好きな曲です。
この曲のシングル発売の経緯を話しておくと(wiki情報中心)、
まず、冒頭の通り、この曲はアルバム『スーベニア』の1曲目に収録されました。その後、コカコーラ「アクエリアス」のCMソングに選ばれました。確か【みそか】(同じく『スーベニア』収録曲)もそうでしたよね、どちらの曲もスポーツ選手とコラボしていて、曲の雰囲気とも相まって、爽快感や疾走感を感じました。
そういうわけで、【春の歌】の方は急きょシングルカットされ、PVも撮られました。プロモは、ライブ公演のアンコールの後に、そのままその会場で撮られたという低予s…ライヴの雰囲気が楽しめるよいプロモだと思います。
ちなみに、CMには、サッカー選手の中田さんと、水泳選手の北島さんが出ていたようです。
■ほんの少ししか見つけられなかったですが、草野さんが【春の歌】について話している一幕がある記事があったので、そこの部分だけ抜粋して載せてみます。ネットにて、Excite MUSICのインタビューの中で、「アルバムの中で、好きな曲を選ぶとしたら…」という質問にメンバーが答えています。
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草野:オレは「春の歌」。アウトロでリズム・パターンがチェンジするんですよ。そこをみんなノリノリで演奏してたので、このアルバム一番の聴きどころかな(笑)。もう1曲目でハイライトが来ちゃったって感じなんですけど、そこを聴いてほしいですね。
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だそうです。確かに、草野さんの言うとおり、1曲目でハイライトが来ちゃってますよね。1曲目にして、何か突き抜けていくような、そんな勢いをいきなり感じます。
■ということで、【春の歌】について、個人的な解釈を述べてみます。といっても、割と詩を読んだ通りの解釈になってしまうと思いますが…。
タイトルにも入っています、”春”という季節・言葉からは、誰もが、”何かが始まる時”というのをイメージするかと思います。学校で新学年が始まる時、新しい環境で仕事などを始める時など…劇的に環境が変わらずとも、よし、また1年頑張っていくか!と、気持ちを入れ替える時だと思います。
何も季節としての”春”ではなくても、例えば、恋愛の始まりを”春”と例えることもありますね。長いこと恋愛から遠ざかっていた人が恋に落ちることを、”春”が来た、と表現することもあったりします。
人の数だけ、色んな”春”があるかと思いますが、要はこの歌は、そんな色んな”春”を迎えた人たちへの応援歌、という解釈になると思います。
■いくつかの歌詞と、個人的イメージを紹介してみます。
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重い足でぬかるむ道を来た トゲのある藪をかき分けてきた
食べられそうな全てを食べた
長いトンネルをくぐり抜けた時 見慣れない色に包まれていった
実はまだ始まったとこだった
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まず、始まりの歌詞ですが、何か光景が浮かんでくるような歌詞ですよね。
トンネルをくぐるみたいに、真っ暗で何にも見えないところを、小さな光に向かって歩いてゆく。その光が少しずつ近づいてきて、ついに外へ出ると、今まで見たことのない光景が広がっていた、と。
例えば、受験生や就活生など、苦労した季節が長ければ長いほど、そういうことって感じると思います、あぁ、やっと長い冬を抜け出した!と。
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春の歌 愛も希望もつくりはじめる
遮るな どこまでも続くこの道を
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これがサビの歌詞です、気に入っているところを載せてみました。”愛も希望もつくりはじめる”という歌詞が良いですよね。良い意味でも、ひょっとしたら悪い意味でも、何もかもこれから始まっていくんだよ、という強い想いを感じます。
あと、個人的に大好きなのは、ここの歌詞、
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平気な顔でかなり無理してたこと 叫びたいのに懸命に微笑んだこと
朝の光にさらされていく
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ここを聴くと、何かいつも胸がぎゅーっとなります。自分がそうだったらって想像してみても、自分の周りにそういう人を見かけたと想像してみても、何か分かるなぁって思います。そういう、強がる瞬間って、誰しもにあると思います。
■ということで、この記事を書いている現在は、リアルタイムでは秋ですので季節はずれですが、この歌を聴いて、また”春”の気持ちで頑張っていきたいですね。
MV 春の歌