スピッツ大学

ステイホームしながら通える大学です!

186時限目:桃

【桃】


桃

 

■アルバム『さざなみCD』に収録されている曲です。個人的ランキング、195曲中177位でした。

 

自分の中では、あまり順位が振るわない結果になってしまいましたが(でも、好きな曲ですからね!)、ここスピッツ大学で現在進行で行っています、スピッツ大学ランキング企画において、途中結果ではありますが、第6位でした。他のスピッツファンの方のランキングでも、決まって上位に入っている人気曲だという感じなんですけど、どうなんですかね?

 

シングル曲などではなく、アルバム曲でそれもノンタイアップにも関わらず、こんなにも評価されるとは、すごいですよね。やっぱりスピッツには、シングル曲じゃなく目立っていなくても、アルバム曲にもカップリング曲にも、本当に名曲が多いということに改めて気づかされます。

 

これからスピッツをたくさん聴いてみようとしていらっしゃる方には、こういう曲を探すのも、ひとつの楽しみ方だと思います。ぜひ、自分に合う曲を探してみてください!

 


■この曲の情報については、あまり見つけることができませんでしたが、excite musicにおける、『さざなみCD』のインタビュー記事について、ほんの少しではありますが、【桃】について書かれていました。
(引用元http://ent2.excite.co.jp/music/interview/2007/spitz/interview01.html

 

”アルバムを作っていくうちに柱になりそうな曲は見えてきましたか?”という質問に対して、草野さん曰く、「曲っていうより、サウンド的には「桃」がそういう役割だったですかね…」だそうです。これに、田村さんが同意しています。

 

サウンドの柱…っていうのは、どういうことなんでしょうか。別な部分で、草野さんが「割とパキッとした音」という表現もされていますが、うーん…独特な表現ですね。

 


パキッと…潔いってことですかね?アルバム『さざなみCD』という作品は、前作『スーベニア』、そして前々作『三日月ロック』とともに、三部作だという風によく言われます。(例えば、書籍「旅の途中」などで)そして、その三部作の中で、アルバム『さざなみCD』が、一番バンド以外の音が少ない…つまり、バンドサウンドが多く占めていて、それゆえシンプルだという印象ですかね。

 

そして、【桃】に関しては、それに加えて、懐かしい感じがしますよね。スピッツのアルバム曲にはおなじみの、カッコかわいい恋愛ソングと言う感じですか。シングルでも全然違和感無いような感じですけどね。

 


■ということで、【桃】の解釈です。まず、個人的には、出だしの歌詞が印象に残っています。

 


切れた電球を今 取り替えれば明るく
桃の唇 初めて色になる

 

早速、”桃”という言葉が出てきています。”桃の唇”って、ちょっと…エッチなのかい?

 

そして、何より独特なのは、最初の”切れた電球を今 取り替えれば明るく”という表現ですね。いきなり唐突に、電球を替える話から入りますからね。でも、これは精神的な表現なのでしょうか。何ていうか、”心”の電球を取り替えると、世界が明るくなったように見える、という感じでしょうか。

 

今までは切れていた電球…とは、恋愛をしていない状況、または、恋愛が終ってしまった状況(失恋したとか、付き合っていた人と別れたとか)などをイメージしました。そして、その切れていた電球を取り替えるわけですから、これはつまり、新しい恋愛の始まりを意味しているのだと思います。

 

で、そこへきて、”桃の唇”です。まぁ、細かいことはとにかく、これは君を象徴しているものなんですかね。自分が、君に恋に落ちているということに気がついたということですかね。

 


■じゃあ、どんな恋愛をイメージするか、ですよね。歌詞を読んでみると、

 


つかまえたその手を 離すことはない

 


他人が見ればきっと 笑い飛ばすような
よれよれの幸せを追いかけて

 

など。前者だけを読むと、ひょっとしたら、もう意中の人と想いを共にすることができたのかもしれない、とも感じます。後者はどうでしょうか、”よれよれの幸せ”が、何を指すのか。前者と同様に、意中の人と過ごす日々を指すのかもしれませんし、または、まだ想い人を追いかけている途中なのか。

 

ただし、先述した出だしの歌詞からは(”切れた電球”云々の話)、何となく”恋のはじまり”を思い浮かべるんですけど、どうでしょうか。

 


■あとは、冒頭で少しふれましたが、”桃”という言葉についてです。

 

桃色(ピンク)は、その言葉自体も、桃尻とか、ピンク映画とかっていう風に、ちょっとエッチなイメージですよね。なので、この曲にも、エッチな解釈を当てはめても面白いかもしれません。その場合は、どうなるんでしょうか、”桃の唇”…うーん、ムフフ。

 

”桃”の花言葉は、「私はあなたのとりこ」「天下無敵」「気立ての良さ」などがありますが、この曲に似合うのは、一番最初の「私はあなたのとりこ」でしょうか。