スピッツ大学

ステイホームしながら通える大学です!

174時限目:1987→(30周年特別編)

(※通常の順番とは違いますが、先にこの曲を紹介しておきます。どの曲も、十分聴いてから紹介したいと思っていますが、この曲は、初期の新鮮な気持ちのまま書くのが良いかと思い、30周年特別編という意味も込めて、先に紹介します。次の曲から、また通常の順番(五十音順)に戻りますので、よろしくお願いします!)

 

 

 

【1987→】

 

1987→

1987→

  • provided courtesy of iTunes

 

■アルバム『CYCLE HIT 2006-2017 Spitz Complete Single Collection』に収録されている曲です。スピッツの30周年イヤーを彩る、まさに記念すべき1曲です。今回は、この曲について語っていきますが、グダグダ語って、とんでもなく長くなったことを、あらかじめお伝えしておきます。覚悟して読んでください、笑。

 


ということで、記事が長くなるので、とりあえず先にMVを載せておきます。

 

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もう何度も見てしまったので、CDを手に入れる前に、歌詞を諳(そら)んずることができるほど、覚えてしまっていました。

 

それでも、何度見ても良いMVだなと思います。過去のスピッツのライヴ映像が散りばめられていて、色んな時代のスピッツメンバーを拝むことができます。三輪さんの髪型の変化がよく分かりますね、笑。

 


■アルバム『CYCLE HIT 2006-2017…』は、これ単体でも発売になりましたが、過去に発売された2枚のアルバム、『CYCLE HIT 1991-1997 Spitz Complete Single Collection』と『CYCLE HIT 1997-2005 Spitz Complete Single Collection』とともに、『CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX-』(2017年内限定出荷)にも、3枚組で収録されて発売されました。

 

それぞれのアルバムを単体で買うと、1枚2700円であるのに対して、BOXの方は何と、3枚組で4200円という、破格のお値段となっています!過去作を持っていない方にとっては、圧倒的にBOXを買う方がお得ですね!

 

ちなみに、『CYCLE HIT 1991-1997…』と『CYCLE HIT 1997-2005…』の初回限定盤には、ボーナスCDが付属されました。前者には【空も飛べるはず】のデモ音源となる【めざめ】が、後者には【夢追い虫 (early version)】が、それぞれ収録されていたのですが、BOXの方には付属されていません。

 


僕自身は、過去の2枚のアルバムは持っておらず(知っている曲ばっかりなので、わざわざ買わなかった)、せこい話…中古CDショップに行ってそれらを見かけては、どうしようかなー、買おうかなー、とか思いつつ、結局は買わずに現在まで至りましたが、このBOXにより、一気に手に入れることができたので、とても嬉しいです。まぁ、ボーナスCDの方は手に入りませんけどね…。

 

(余談ですが、廃盤になってしまった、マイアミショックの曰く付きベストアルバム『RECYCLE Greatest Hits of SPITZ』は、持っていましたが、大学の時に友達に貸したまま、そのまま卒業を迎え、離ればなれになってしまいました、笑)

 


■さて、アルバム『CYCLE HIT 2006-2017…』には、新曲が3曲…それぞれ、【ヘビーメロウ】【歌ウサギ】【1987→】という曲が収録されています。

 

その3曲の中でも、アルバムの大トリを飾る【1987→】という曲…正式なタイトルは”→”までですが、それは読まずに、”イチキュウハチナナ”と読みましょう。

 

当然、”1987”とは1987年を表していますが、こんな風にダイレクトに西暦をタイトルに冠する曲を、僕は勝手に”西暦ソング”と呼んでいます。ということで、この曲は、スピッツ初の西暦ソングであると言っておきますか、笑。

 

この【1987→】という曲は、後述しますが、新曲3曲の中でも、スピッツが特別な気持ちを込めて作った曲であるのです。まさに、30年の集大成と言っても、過言ではありません。

 


■今からおよそ30年前…タイトルにもなっている1987年に、現メンバーのスピッツは結成されました。そして、2017年現在、スピッツは結成して30周年を迎えます。

 

結成してから、誰一人欠けることなく、しかも、活動を休止したりすることもなく(草野さんが体調を崩されたことなどはあっても)、30年間ずっとスピッツが続いてきたことについては、本当にすごいの一言です。メンバーも、たくさん苦労をしてきたことだと…想像しようとしてもしきれませんが、それでも、一つのことをずっと続けてきたことに対して、その時々の自分を重ねて、いつも勇気をもらってきました。

 


ここでちょっと、そのスピッツ結成の話を、僕が知っている範囲で話してみたいと思います。


スピッツの物語はまず、1986年、東京造形大学にて、草野さんと田村さんが出会うところからはじまります。音楽の趣味が合った2人は意気投合、バンドを組み、ライヴハウスを目指して活動を始めます。この最初のバンドには、他にも2人のメンバーが居ましたが、三輪さんと崎山さんは加入していませんでした。

 

そして、どうやらこの頃からもうすでに、バンドの名前を「スピッツ」や「ザ・スピッツ」として活動していたそうなのです。

 

しかしながら、これはある意味有名な話ですが、活動をしていく中で、ライヴハウスTHE BLUE HEARTSのパフォーマンスを見て、一旦バンド活動を止めてしまうのです。当時、バンドはパンクロックバンドとして活動していましたが、自分のやりたいことを、THE BLUE HEARTSに先を越されてやられてしまった、と草野さんは感じて、意気消沈したようです。

 

これが俗にいう、”ブルーハーツ・ショック”です、笑。まぁ、この出来事だけが、バンド活動休止の理由であるわけではないと思われますが、とにかくそんなこんなで、バンド活動を止めてしまうのです。ここで終わっていたら、現スピッツは生まれなかったことになります。恐るべし、THE BLUE HEARTS

(そういえば、THE BLUE HEARTSにも、【1985】という西暦ソングがありますね。草野さん意識したんですかね…まぁ、あんまり気にしていないと思いますけどね。)

 


しかしながら、程なくして、草野さんは再び田村さんと共に、バンド活動を再開します。

 

そして新しく、田村さんは幼馴染である三輪さんを誘い、当時三輪さんと同じ学校に通っていた崎山さんを誘い、バンド名を改めて「スピッツ」として、ここに現メンバー全員が揃ったスピッツが誕生しました。ちなみに、崎山さんは、当時メンバーに誘われる際に、「ヘルプでいいからさ!」と言われて誘われたそうで、「今でも崎山さんは、スピッツのヘルプである」と、時々言われています、笑。

 

スピッツの結成日としては、スピッツが初ライヴを行った、1987年7月17日が挙げられることが多いです(正確に”結成日”と言えば、もう少し前になるのかな)。この日、当時三輪さんと崎山さんが通っていた文化服装学園で、現メンバー4人が揃ったスピッツとして、初めてライヴを行いました。ここから、スピッツの長い長い活動が始まるわけです…何か感慨深いですね。

 


この辺りの詳しいことは、スピッツ大学の動画でも語っていますし、さらに詳細を知りたい方は、”スピッツ史”の教科書と言うべき書籍「旅の途中」を参照してください。

 

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■さて。そんなスピッツが、結成30周年を迎えて発表した新曲【1987→】です。

 

上述の通り、1987年はスピッツ結成年であり、それを自ら曲のタイトルに冠しているというところからも、この曲がスピッツにとって、とても特別な曲として作られたことは明確ですよね。

 


草野さんは、この曲に対して、下記のように語っています。

http://natalie.mu/music/news/238302など参照・引用)

 


草野さん「バンド結成当初の“ビートパンクバンド”スピッツの新曲という想定で作った1曲」

 

先程書いた通り、スピッツは元々、パンクロックバンドとして活動していました。しかし、その路線に限界を感じて、今のような、少し柔らかいロックへと路線を変更しました。あえてカテゴリーに入れるとすると、どういう感じになるんですかね…ギターロック?パワーポップポップロック

 

つまりこの曲は、そんな自分たちがかつて目指していた、パンクロックバンド(ビートパンクバンド)を回想して、その路線でずっと活動していたら…という想定の下、今の自分たちが作った新曲、ということになります。紛れもなく、今のスピッツの新曲として成立していますが、長く聴いてきたファンにとっては、どこか古臭くて懐かしく感じるのは、そういう経緯があるからなんでしょうね。

 

GREEN DAYなどを思い出させるパンクロック全開のAメロのギターリフ、ドカドカ鳴っているドラムの音…それでも、サビではファンファーレのようなホーンの音が聴こえてきたり、間奏のギターのアルペジオはメロディックだし、草野さんの声は力強くもどこまでもクリーンで、紛れもなく、”昔”と”今”のスピッツの融合であると言えます。何ていうか、過去のスピッツを、現在のスピッツが時を越えてカバーしているような、そんな感覚を覚えます。

 


ちなみにイントロは、スピッツのインディーズ時代の楽曲【泥だらけ】のイントロを引用したものだそうですね。(某動画サイトで聴くことはできます…。)

 

【泥だらけ】は、調べてみたところ、1988年にスピッツ名義で初めて配られた自主制作カセット「SPITZ」に収録されている曲だそうです。スピッツの音源として残っている、最古の音源のひとつと言えます。70本くらいしか作られなかったそうで、本当に貴重なテープです。

 

そんな昔の時代の曲のイントロを、自ら引用して使うとは、何ともにくい演出ですよね。

 


■と、ここまで読むだけでも、スピッツの30年を感じることができると思いますが、何と言っても、この曲は歌詞が肝なんです。歌詞を読んでいくと、また至るところに、自らの活動や言葉などを引用していると思われる部分があり、さら感激してしまいます。

 

ということで、歌詞を少しずつ読んでいってみますね。

 



なんかありそうな気がしてさ 浮かれた祭りの外へ
ギリヤバめのハコ探して かっこつけて歩いた

 

こんな歌詞で始まります。何ていうか、強気な歌詞なんだけど、”ありそうな気がして”とか、”かっこつけて”とか、そういう控えめな表現が、また草野さんらしいところです。

 

”ギリヤバめのハコ”とは何でしょうか、ギリヤバめって…それって結局、やばいの?やばくないの?って感じですけど、笑。バンド関連で”ハコ”というと、”ライヴハウス”を思い浮かべますね…ライヴをやる場所のことを、”ハコ”と表現したりしますのでね。

 

結成当初のスピッツは、新宿ロフトというライヴハウスでライヴをすることを目指して活動していました。その辺りのことを、ここは歌っているのでしょうか。

 



らしくない自分になりたい 不思議な歌を作りたい
似たような犬が狼ぶって 鳴らし始めた歌

 

続くここの歌詞はもう…もう(泣)…まぁ、実際には泣いていませんが、鳥肌がブワーっと立ちました。”犬”という言葉で、言わずもがな、バンド名である”スピッツ”を思い浮かべますよね。

 

スピッツのバンド名の由来は、草野さんがアルファベットで、”sp”が続く言葉が好きだということで(e.g. special, spica, crispy, etc…)、響きの良い言葉として”spitz”(スピッツ)をバンド名に選んだんだそうです。ちなみに、spitzはドイツ語で、尖った、という意味ですが、犬種であるspitzスピッツ)も実は、このドイツ語を由来として、(口や耳の)尖った犬、という意味で付けられた名前だそうです。

 

本当のところはよく分かりませんが、”弱いくせにキャンキャン吠える小さな犬”というバンド名の由来は、後付けであるとされています。まぁ、どちらもバンド名の由来ではあるとは思いますけどね。

 

スピッツのライヴ映像作品『THE GREAT JAMBOREE 2014 “FESTIVARENA”日本武道館』のMCによると、草野さん曰く、スピッツがデビューした91年には、ロックバンドブームの煽りもあってかで、デビューしたバンドが510組以上もあったそうです。

 

 

そういうことを踏まえて改めて歌詞を読んでみると、自分達のことを”似たような犬”と表わしていますが、そういうバンドブームの中で生まれた、自分達を含めた無数のバンドたちを犬に例えて、至るところで犬が吠えていて、その中で自分達も必死に吠えていた、ということを表しているのでしょうかね。

 

それでも、あくまで”犬”なんですよね。強い”狼”にはなれずに、”狼ぶって”キャンキャン吠えていたんです。

 

狼というと、いかにもパンクロックバンドって気がしますが、今思うと、草野さんにパンクロックは 、最初っから無理があったのでしょう。本当は、それをどこかで本人も気づいていたんですよね。

 

そして、それが具体的に表れたのが、ブルーハーツショックであったり、自分たちが売れなかった不遇な時代だったりするのでしょう。

 

そこから、路線を変えて…具体的には、例えば【恋のうた】などは、現在のスピッツの路線への転換点になったと語られますが、自分に本当に似合う音楽を見つけてきたのです。

 



それは今も続いてる 泥にまみれても
美しすぎる君の ハートを汚してる

 

短いフレーズですが、これがサビです。

 

”泥にまみれても”というフレーズは、先述した自らの楽曲【泥だらけ】をオマージュしたものでしょうね。”それは今も続いてる”なんて、本当に泣けてくるじゃないですか!

 

要するに、自分達の本質は何も変えずに、ずっとここまで来たよ、ということを歌っているんでしょうね。どこまでも真っ直ぐに、ロックンロールを追い求めていく自分達の姿を、”泥にまみれて”と表現して、いつまでも忘れないように、歌っているのです。

 

”美しすぎる君の ハートを汚してる”という歌詞も、面白いですよね。何となく、【8823】に出てくる”君を不幸にできるのは 宇宙でただ一人だけ”という歌詞がダブりました。スピッツがそう言うならば、僕の心は、これまでたくさん汚されてきましたよ、もう後戻りできないくらいにな、笑。

 



ヒーローを引き立てる役さ きっとザコキャラのまんまだろう
無慈悲な鏡叩き割って そこに見つけた道

 

2番の出だしですが、もうこれでもかっていうくらい、草野節連発ですね。

 

”ザコキャラ”云々の歌詞は、これも先ほどと同様、『THE GREAT JAMBOREE 2014 “FESTIVARENA”日本武道館』のMCの中で、草野さんがその想いを語っています。バンドがたくさん生まれた時代の中で、たくさんの素晴らしいバンドが消えていった一方で、自分たちが残っているということに対して、

 


草野さん「よくアニメとかゲームとかで、何故かザコキャラが最後まで生き残ってるってあるじゃないですか。そんな感じだと思いながらも、最高にイカしたザコキャラを目指して、これからも頑張っていきますんで…」

 

と語っていました、笑。

 

いやいや、僕(ら)から言わせてもらえば、スピッツはザコキャラなんかじゃなくて、いつだって自分のヒーローだったよ、という感じですけどね。

 

まぁ、”ザコキャラ精神”とでも言いますか、ちっぽけで弱くても、それでも生きていく・歌い続けていく、草野さんなりの美学や誇りを感じる歌詞ですね。

 

”無慈悲な鏡叩き割って そこに見つけた道”というフレーズは、ただただかっこいいですよね、この歌の中で一番好きなフレーズです。誰かの真似に過ぎなかった自分を捨て去ったら、唯一無二の自分の道がそこにあった、と歌っているのです。

 

誰かの真似の”誰か”とは、例えば、THE BLUE HEARTSなどですかね。正確に言うと、最初から真似をしていたわけではなくて、目の当たりにしたことで、真似になってしまう、と気づいたんですよね。

 

だから、思い切って、鏡を叩き割ったんです。これはつまり、今のスピッツの音楽の路線へと舵を切ったことを表しているんですね。

 

うーん、ザコキャラからのこれですからね、笑。こういうかっこいいフレーズを、かっこつけずにさらっと入れてくるのが、またずるいんです。

 



それは今も続いてる 膝を擦りむいても
醒めたがらない僕の 妄想が尽きるまで
それは今も続いてる 泥にまみれても
美しすぎる君の ハートを汚してる

 

そして、最後のサビへと続いていきます。”醒めたがらない”というフレーズは、前アルバム『醒めない』を思わせます。つまり、今でもロックに対する気持ちが醒めない、ということですね。

 

”妄想が尽きるまで”だって?え、永遠に尽きることはないでしょ?って感じですけどね、笑。

 


■…という風に読んでいくと、その全ての歌詞に、スピッツの30年が込められていて、ニヤニヤと鳥肌が止まりません。こんなに、スピッツのパーソナルな部分を分かりやすく前面に出した曲が、これまであったでしょうか。

 


あと、MVを見ると分かりますが、映像が終わって暗転した画面に、「1987→→→→→→→→→…」という風に、”1987”の後ろに”→”が延々と伸びていきます。伸びすぎでしょ、って笑ってしまいましたけどね、笑。

 

でも、そこで改めて、【1987→】というタイトルに込められた意味を考えたんです。単に”1987”ではなくて、”1987→”とした、草野さん・スピッツメンバーの気持ちを、”→”に込められた意味を。

 

この歌は、”過去”を回想して懐かしむ歌ではなくて、1987年から続いてきたスピッツが、まだまだこれからも続いていくという決意を表した、”未来”に向けた歌なんですよね。

 

30年という、本当に長く長く活動してきたスピッツですが、きっとメンバーは相変わらず言うんでしょうね、ここがまだ”旅の途中”である、ここはあくまで通過点に過ぎないんだ、と、まるで平気な顔をして言ってのけるのでしょう。そして、これからも、スピッツは変わらずに、僕(ら)を勇気づけてくれることでしょう。

 

僕にとっては、その3分の2…およそ20年を共に、スピッツと旅をしてきたことになりますが、まだまだスピッツが旅を続けると言うのなら、僕(ら)もいつまでも付き合いますからね!どこまでも連れていってくれ!

 


ということで、最後にもう一度、【1987→】のMVを、笑。

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スピッツ大学学長が今の気分で本気で選んだ スピッツシングル曲ランキングBEST10

CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX-(期間限定盤)[3CD]

 

■さぁさぁ、アルバム『CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX-』発売まで、いよいよ5日と迫ってまいりました。そういえば、30周年ツアーも、本日から、静岡からいよいよ始まるんですよね!

 

ということで、どのタイミングで”これ”をやろうかと思っていたけど、ここだな、と。

 

 

タイトル通り、今日は、シングル曲にのみ絞って、個人的に好きなスピッツ曲ランキングを発表してみます。ちなみに、ここでいう”シングル曲”とは、カップリング曲は除外し、両A面であればどちらとも含めるとします。

 

スピッツファンの方にとっては、もう分かってるよ!って感じでしょうね。そして、スピッツのことあんまり知らないなー、と思う方にとっては、「あぁ、スピッツ何か良いかも?」と思っていただいて、アルバムを買ってもらうと…何たって、3枚組で4000円弱!これはほんとにお買い得だね、笑


では、早速参ります!


***

 


10位 運命の人

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個人的なこの曲に対するイメージは、草野流プロポーズソング、といったところかな、笑。バスの揺れ方で人生の意味が解っちゃったり、無料のユートピアも汚れた靴で通り過ぎちゃったり、挙句の果てには、「でもさ、君は運命のひとだから」なんて、重要な告白をさらっと言っちゃったりしてね、何だか、楽しそうで幸せそうなカップルだね。

MVに関しては、随所に差し込まれる、メンバーが野原で遊んでいる映像に、いつも笑ってしまう、笑。

 

 

 

9位 チェリー

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何を隠そう、僕がスピッツを知り、スピッツにはまり、そこから20年以上も、スピッツを聴き続けてきた、その全てのきっかけこそ、この【チェリー】だった。何度も何度も聴いてきた曲なので、さすがにもうそんなに熱心に聴くことはなくなったけれど、今聴いてみると、逆に新鮮な気持ちで聴くことができる。色褪せないよね、いつまでもこの曲は。

 

 

 

8位 魔女旅に出る

 

(すみません、MVなどの映像がありません。脳内で再生してください、笑)
”魔女”旅に出る、というタイトルから、もう良いよね。この曲を草野さんは、どうやら「かわいい魔女ジニー」というアメリカのドラマをイメージしながら作られたそうだけど、僕はその作品は知らないので、今でも「魔女の宅急便」をイメージしながら聴いている。

 

 

 

7位 みなと

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ベスト10の中だと、一番新しい曲になるんだよね。この曲に関しては、まだ全曲紹介のカテゴリーとしては、まだ書いていない曲なんだけど、早く書きたいねー。
僕にとって、スピッツとは、”みなと”のようなものだと思っていて、別の言葉では”セーブポイント”とも表現させてもらったことがあるけれど、思っていることは同じ…どこへでも行って、くたばりそうになっても、スピッツの曲がある場所まで戻って、またそこからやり直せばいいやって、そういう風に思えるようになってきている。

 

 

 

6位 スピカ

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これは、もうみんな大好きな曲だよね。スピッツ大学では、読者の皆さんに票を募り、スピッツランキングを作ろうとしているところなんだけど、その途中結果において、栄えある一位を、この【スピカ】が勝ち取った。いやぁ、【スピカ】が人気の曲であることは分かってはいたし、上位に入るだろうと思っていたけど、まさかの一位とはねぇ。個人的、「受験頑張れソング」です。”この坂道もそろそろピークで”というところが、最後の頑張り時にぴったりという感じで…受験生の方、この曲を聴いて頑張ってみてはどうですか?
…と、ここまで書いてみて気づきましたが、この曲はベストアルバムには入ってないのね、何でよー?これぞ、スピッツ曲のひとつだよ!

  

 

 

5位 ハネモノ

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今年の3月に、僕は生まれて初めてインフルエンザに罹ってしまいましてね…仕事を5日間ほど休むことを余儀なくされたことがあった。その時に、安静にしつつ、スピッツの曲を聴きながら整理していた時に、何でか【ハネモノ】にはまっちゃって。具体的には、この曲が表していることが本当は何なのか、よく分からないんだけど、何か分かった気になっちゃうんだよね。人の生き死にのこと、幸せの意味、今自分が生きていること…何かそういう、大きなことを、何故か考えさせられる曲だと思う。

 

 

 

4位 流れ星

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これも、【ハネモノ】と同様で、何か大きなことを考えてしまうような曲。人は、誰もが眠る前に、色んな想像をしながら目を閉じるよね。自分が死んでしまう想像や、身近な人が死んでしまう想像をして怖くなっちゃったり、宇宙や死後の世界のことなどを思って眠れなくなったりして…子どもの頃は、僕にもよくあったことです。何か、そういう記憶を、不思議と思い出す曲なんだよね。またこの曲が、アルバム『花鳥風月』の1曲目だというところが、にくいなーって思う。

 

 

3位 放浪カモメはどこまでも

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マイアミショックが起こり、スピッツとしての方向性を見失ってしまったメンバーは、それでもその”放浪”の中で音を鳴らし続け、ロックの魂を思い出し、ロックバンドとして再び生きていく決意をした。その決意表明として、この【放浪カモメはどこまでも】が挙げられると思う。MVをわざとらしく、ライヴハウスで荒々しく演奏しているような、原点回帰的な映像にしているのも、きっとそういう想いを表しているのだと想像している。

 

 

 

2位 夢追い虫

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もうここまでくれば、スピッツがロックバンドであるということに、何の疑いもないよね。【ロビンソン】や【チェリー】などで、スピッツが止まっている人に、どうだ!これがスピッツだぞ!と突き付けたくなるね、笑。
いぶし銀というか、男くさいというか…そういう重厚なロックという感じがするけど、歌詞はなかなかかわいらしい部分もあって、そういうちょっとした遊び心は忘れないんだなって…歌詞に”エロ”とか使っちゃったりしてね、面白いよね。

 

 

 

1位 僕はきっと旅に出る

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両A面シングルとして発売され、片割れの【さらさら】の方にのみMVが作られ、こちらの方が目立っているように感じる…むしろ、【僕はきっと旅に出る】は、カップリング曲なんじゃないか?とね。こっちも、ちゃんとフルのMV欲しいなー。
…って、これもなんでベストアルバムに入ってないんだ!個人的には、【愛のことば-2014mix-】は良いとして、【タイム・トラベル】は要らないでしょう!カバー曲だよこれ?その代わりに、【僕はきっと旅に出る】を入れたら良かったじゃん!
とまぁ…言っても仕方ないよね、曲数の関係もあるだろうから。僕は僕で、勝手にセレクトして、ベストアルバムをマイリストとして作るとしよう。
そうそう、【僕はきっと旅に出る】の話だけど、想いを語るにはここでは全然足りないので、良かったら、もうすでに紹介済みの【僕はきっと旅に出る】の記事を読んでくださいね、ゆっくり読んだら、多分15分~20分くらいかかる長い記事↓なので…覚悟してね、笑。

itukamitaniji.hatenablog.com

 

 

■もちろん、アルバムに入っているシングル曲は、どの曲も最高なので、全曲知っているスピッツファンの方には復習の一枚として、最近のスピッツあんまり知らないわー、または、いやいやスピッツなんてほとんど聴いたことないやー、という方にとっては、スピッツのことをまとめて聴く良い機会として、大人も子供も、おねーさんも、ぜひ聴いてみてください!

 

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特講:取り急ぎ、深夜の1987→

■今現在、リアルタイムで、30周年記念のベストアルバム『CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX-』の発売日まで、いよいよ10日を切ったところである。


一応、その内容を載せておくと、収録曲は、

 

『CYCLE HIT 1991-1997 Spitz Complete Single Collection』
1.ヒバリのこころ 2.夏の魔物 3.魔女旅に出る
4.惑星のかけら 5.日なたの窓に憧れて 6.裸のままで
7.君が思い出になる前に 8.空も飛べるはず 9.青い車
10.スパイダー 11.ロビンソン 12.涙がキラリ☆
13.チェリー 14.渚 15.スカーレット

 

『CYCLE HIT 1997-2005 Spitz Complete Single Collection』
1.夢じゃない 2.運命の人 3.冷たい頬 
4.楓 5.流れ星 6.ホタル
7.メモリーズ 8.遥か 9.夢追い虫 
10.さわって・変わって 11.ハネモノ 12.水色の街
13.スターゲイザー 14.正夢 15.春の歌

 

この2枚のアルバムは、もうすでに発売になっているベストアルバムであるが、今回改めて、コンプリートボックスのアルバム3枚の内の2枚として、梱包されることになった。

 


そして、あと1枚は、これまでになかったアルバムとして、『CYCLE HIT 2006-2017 Spitz Complete Single Collection』が、新たに梱包されることになった。そのアルバムの内容は、

 

1.魔法のコトバ 2.ルキンフォー 3.群青
4.若葉 5.君は太陽 6.つぐみ
7.シロクマ 8.タイム・トラベル 9.さらさら
10.愛のことば-2014mix- 11.雪風 12.みなと
13.新曲 14.新曲 15.新曲.

 

という内容。まぁ、完全に”CYCLE HIT”の続編的な作品である。

 


■アルバム発売決定当初は、13曲目~15曲目に収録される曲が新曲であるという情報のみ伝えられたが、ここ最近で、その新曲たちの正体も発表されてきたので、ここでそれをまとめておきます。

 


13. ヘビーメロウ

 

この曲は、2017年度のめざましテレビのテーマソングとして、すでに4月頃から聴けていたが、程なくダウンロードシングルとして発売になり、そして最近になり、MVが発表になりました。

 

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明るい歌ではあるんだけど、サビの始まりが、(多分)Cmaj7で始まっていたりして、そう一筋縄ではいかないような曲がこれまたクセになっちゃってるところです。

 

 

14. 歌ウサギ

 

まず、このタイトルよ!こんなタイトルつけられるのは、草野さんくらいのものだろうよ、笑。まぁ、"ウサギ"というと、これまでも、【バニーガール】とか【ウサギのバイク】などの曲があったけどさ。

 

この曲は、映画「先生!」の主題歌になるそうで、スピッツが映画の主題歌を手掛けるのは、映画「櫻の園 -さくらのその- 」において【若葉】を提供して以来、実に9年ぶりのことだそうで、何とそんなに長く時間が経っていたのかと、驚くばかりである。

 

この曲については、MVの発表やダウンロード作品などでの配信は未だなく、ニュース番組などで、映画の予告編とともに流れているのが聴ける程度でしかないけれど、新曲3曲の中では一番おとなしい曲で、一応バラードになるのかな。

 

早く、この曲もフルで聴きたいね。

 


15. 1987→

 

つい先日、ミュージックステーションにて、アルバムに収録される未発表曲の最後の1曲の情報を解禁するという情報が流れ、リアルタイムで僕も見たところだ。

 

その時に、一瞬のMVの映像とともに発表されたのが、【1987→】という曲だった。最初はよく分からなかったけど、どうやら”→”までが、この曲の正式なタイトルであるらしい。

 

そして、今日になって、早くもその【1987→】のMVも解禁になった。その情報を知った時、職場で仕事中だったので、よし、帰ってゆっくり見よう!とか思って仕事を続けていたが、何か我慢できなくなって、トイレの個室に籠って、便器の上に座って、小さい音で一回だけ【1987→】を聴いた。(なぜならば、イヤホンを持ってなかったので)

 

なので、この曲の初聴きは、”トイレの個室で”ということになるね、笑。

 

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草野さん曰く、この曲は、「バンド結成当初の“ビートパンクバンド”スピッツの新曲という想定で作った1曲」であるらしい。つまり、今のスピッツが、昔のスピッツのバンドスタイルを回想して作った、原点回帰的な新曲である、ということであろう。

 

初めてトイレで聴いた時もそうだし、家に帰ってきて改めて聴いてみてもそうだけど、本当に素晴らしい曲だと思う。特に、歌詞がね、本当にスピッツが歩んできた30年をちゃんと閉じ込めているなぁって思える、ファンにとってはニヤニヤが止まらない歌詞なのではないでしょうか。至るところに、草野節が散りばめられていてさ、これは来たな!って感じたでしょう?

 

また、この曲で、初めてスピッツを知ったとしても、きっと良い曲だなって思えるんじゃないかな。本当に、メロディーがすぐになじんで、覚えやすくて、次の瞬間には口ずさんじゃってるもんね。

 


…うん、この曲に関しては、全曲研究セミナーにて、一足先に紹介しようかなって思っています。通常だったら、全曲研究セミナーは、五十音順のシステムを取っていて、新曲は後回しにしているんだけど、この30周年を機会に、この曲だけはこのタイミングで紹介しておきたいんでね。

 

アルバムが発売になった頃にでも、またこの曲は一足先に紹介する予定です、その時はまたよろしくお願いします。

 


■ということで、いよいよスピッツ30周年の祭りが始まるね。

 

アルバムがもうすぐ発売になるし、広島では明日、スピッツ30周年特番「スピッツ『CYCLE HIT』TV」が放映になるし(とても夜中なので、録画して後日見ます…)、いよいよ3050LIVEも始まるしね。

 

思う存分、楽しみましょう!

173時限目:幻のドラゴン

【幻のドラゴン】


幻のドラゴン

幻のドラゴン

 

■アルバム『とげまる』に収録されている曲です。個人的ランキング、195曲中84位でした。『とげまる』のアルバム曲には、本当に名曲が多いですが、この曲はその中でも特に好きな曲です。何か、本当に”真っ直ぐなロック”という感じで、聴いていて気持ちいいです。

 

この曲は確か、アルバムが発売になる前に、CMに起用されて一足先に聴くことができたんですよね。調べていて思い出しました、車のCMでした、ブリヂストン『ブリザック』CMソングですか。冬の車のCMだったので、雪や氷の上を車が走っていくようなシーンがあって、そこが何となく、曲の中に出てくる歌詞の、”ザクザク坂も登る”に似合っているなぁとか思ったことを、思い出しました。

 


■まず、タイトルが独特ですよね、”幻のドラゴン”って。”ドラゴン”とは言わずもがな、空想上の生き物ですよね…誰もが、翼の生えた巨大なトカゲのような、巨大な牙や爪で破壊を尽くし、口からは火を吐く(時には氷や毒の息を吐く)ような、そんな凶暴な姿を思い浮かべると思います。

 

ファイナルファンタジーでいうと、バハムート?ドラクエでいうと、竜王ドラゴンボールでいうと、神龍?…などなど、笑。ファンタジーやアニメなど、空想の物語の世界では、いつだって強い魔物として、ドラゴンは出てくると思いますが、どうでしょうか。

 

そんな、ドラゴンをタイトルに冠したこの曲。しかも、ただ単純に”ドラゴン”と名付けるのではなく、”幻のドラゴン”としているのも、草野さんの何か思惑があったんでしょうか。何となく、”幻の…”が付くだけでも、柔らかい雰囲気になっているように、個人的に思いました。

 


■じゃあ、この曲がどんな曲か。早速解釈してみたいと思います。

 

全体的に読んでみると、この歌は、僕の君への思いを綴った歌だということが読み取れます。(正確には、”僕”という一人称は出てきませんが)

 

具体的に、歌詞を読んでいって、印象に残った部分を紹介してみます。

 



眠れない夜更けに 水一杯飲んで飛び出す
五感をすべて 働かせて
細すぎる糸を遠くまで 紡いでゆく

 

この部分だけを読んでも、なぜ(恐らく部屋を)飛び出したのかは分かりませんが、全体的に読むとこの部分が、君に会いたくなって、居ても立っても居られなくなって、部屋を飛び出した、という描写であると想像できます。”細すぎる糸”なんて、草野さんらしい表現ですね、赤い糸とか言わずにね。【夜を駆ける】でも、”細い糸でつながっている よくある赤いやつじゃなく”なんて歌ってますしね。

 



予感もなく突然 あらわれた赤い果実
優柔不断な気持ちは マッキ―でぬりつぶす

 

ここも独特ですよね。きっと、”予感もなく”と”赤い果実”は、思いがけなく恋に落ちてしまった、ということを表しているのだと思います。

 

”マッキ―でぬりつぶす”も面白い表現ですよね。”マッキ―”は、槇原敬之さん…ではなく、文脈から、マッキーペン…つまり、油性マジックを表していると判断できますが、優柔不断な気持ちをそれで塗り潰すわけですからね、これはそのまま、優柔不断な気持ちを払拭して、君の元へと急いでいる、ということになるのでしょう。

 


そうやって読んでいって、一番印象に残るのは、やっぱりサビの歌詞ではないでしょうか。

 


君に夢中で泣きたい ゆらゆら空を渡る
燃えているのは 忘れかけてた 幻のドラゴン
君に夢中で泣きたい ザクザク坂も登る
よみがえるのは 小さいけれど 強気なドラゴン

 

最後の大サビを載せましたが、まず、”君に夢中で泣きたい”という表現が、すごく印象に残ります、すごい表現ですよね、君に夢中で泣きたい、ですよ。君のこと思い過ぎて、君に会いたくなりすぎて、想いが溢れて泣きそうになっていると、そういうことなんでしょうね。

 

そして、ここには、タイトルになっている”幻のドラゴン”というフレーズも出てきています。

 


■じゃあ、結局”幻のドラゴン”って何なの?って話ですよね。

 

先述の通り、ドラゴンとは、空想上の凶暴な動物のことですが、この歌の中ではその意味通り使われていないということは、まぁ明らかですよね。

 

全体的に読んでみて、この”幻のドラゴン”とは、”僕の気持ち”や”僕自身そのもの”を表しているのだと思います。

 


具体的には、例えば、僕は”優柔不断”であったし、誰かを思う気持ちを”忘れかけてた”ようだし、それでも”君で夢中で泣きたい”気持ちになっているわけですよ。

 

何があったかは分かりませんが、恋愛に優柔不断になっていて、ひょっとすると恋することにさえ臆病になっていたのかもしれません。それでも、思いがけなく恋に落ちてしまったことで、久々に心が”燃えている”のを感じていると、そういうことですよね。そういう、燃えている気持ちを、”幻のドラゴン”という気持ちで表しているのだと解釈しました。

 


いやぁ、【幻のドラゴン】というタイトルで、こんな恋愛ソングを作れるんですからね、ほんとに草野さんは唯一無二ですよ、素晴らしいの一言です。

もうすぐ30周年記念 スピッツカバー#7:ヘビーメロウ

もうすぐスピッツ30周年記念&

もうすぐベストアルバム発売記念&

もうすぐスピッツ大学150万PV記念

(もうすぐばっかりじゃねーか!)

 

 

youtu.be

 

歌ってみた感想…Aメロのストロークが難しくて、リズムキープがうまくいきませんでした、苦笑。まぁ、それもご愛嬌ということで、30周年記念とベストアルバム発売記念に、ぜひ歌いたいと思ったので。

172時限目:魔法のコトバ

【魔法のコトバ】


魔法のコトバ

魔法のコトバ

 

■31作目のシングル曲であり、アルバムでは『さざなみCD』に収録されています。個人的ランキング、195曲中183位でした…こんなに低いんですか!?無意識につけたのでしょうがないですけど、本当はもっと上でも良いですよ。

 

タイトル、正確に覚えましょう、”魔法の言葉”でもなく、”魔法のことば”でもなく、カタカナで”魔法のコトバ”ですからね!

 


■まず、この曲が、映画『ハチミツとクローバー』の主題歌として使われたことは、とても有名ですよね。

 

ハチミツとクローバー』は、原作は羽海野チカさんの漫画です。有名な作品なので、読んだことある人は多いのではないでしょうか…僕自身は、読んだことありませんが、もちろん名前は知っています。ちなみに、今年(2017年)実写映画化された『三月のライオン』も、この人の作品ですね。『三月のライオン』は、漫画を全巻持っていて、大好きな作品なんです。(映画は見ないですが…)

 

 

羽海野チカさんと言えば、スピッツファンであることが知られています…まぁ公言しているのかは知りませんが、スピッツファンであることはバレバレなんです、笑。

 

例えば、そもそも『ハチミツとクローバー』というマンガのタイトル自体が、作者が、スピッツのアルバム『ハチミツ』とスガシカオさんのアルバム『クローバー』が並べて置いてあったのを見て決めた、というエピソードがあるらしいのです。

 

そして、アニメ『ハチミツとクローバー』の挿入歌にも、スピッツの曲がたくさん使われています…これは、作者の希望だったんでしょうか、何か希望のような気もしますが。

 

 

ちなみに、『三月のライオン』とスピッツの関係はどうかというと、実写映画の後編の主題歌が、【春の歌】(ただし、藤原さくらのカバーによる)であるし、実は、漫画のChapter.32のタイトルが”夜を駆ける”になったりしていますので、こちらの作品にも、スピッツの姿が見え隠れしていると思います。

 


■というわけで、上述のおかげもあって、シングル『魔法のコトバ』は、シングル『スターゲイザー』以来(2年ぶりくらい?)の2週連続のTOP10入りを果たしたようです。

 

何となく覚えているのは、この時期、テレビなどでスピッツ姿や名前をよく見かけていたような気がします。久々に…と言えば失礼かもしれませんが、何となくこの時期、スピッツにスポットライトが当たっていたような気がします。

 


しかし、僕はと言うと…これはどっかで書いたと思いますが、この時期のスピッツをそんなに熱心に聴いていなかったんですよね。正確な時期はよく覚えていませんが、多分、アルバム『スーベニア』発売後~アルバム『さざなみCD』発売までの期間くらいだったと思います。

 

理由は、他のアーティストの音楽を聴くことに忙しかったから、ですね、笑。決して、スピッツを嫌いになったわけではないんですよ。

 


■では、【魔法のコトバ】は、どんな曲だったのでしょうか。

 

僕は、最初にこの曲を聴いた時に、何か懐かしいな、って感じたことを覚えています。何となく、【チェリー】とか【スカーレット】などと同じような、温かい雰囲気を感じ取りました。

 


歌詞の内容については、割と分かりやすいと思います。少しずつ、追ってみてます。まずは、出だしから。

 


あふれそうな気持ち 無理やり隠して
今日もまた 遠くばっかり見ていた

 

これが出だしの2行ですが、僕この2行好きなんですよね。スピッツの(草野さんの書く)歌詞って、最初からいきなり、その詩の世界へと僕たちを連れてってくれますよね。そんなに難しい言葉は使っていないのに、状況とか雰囲気とかが浮かんできますもんね。

 

ここは、もう結構分かりやすいですよね。恋をして、何にも手につかなくなって、何か頬杖でもついて、窓の外を見ている感じですかね。確か、『ハチミツとクローバー』の舞台が大学だったと思うんですけど、それならば、例えば大学の講義中とかにしましょうか。先生の話も聞かずに、窓の外を見ていて、ぼーっとしていると、そういう感じですか。

 


続いて、2番のAメロも素敵なんです。

 


倒れるように寝て 泣きながら目覚めて
人混みの 中でボソボソ歌う
君は何してる? 笑顔が見たいぞ
振りかぶって わがまま空に投げた

 

この辺りは、ひょっとしたら、恋人とは遠距離恋愛をしているのかな、という想像もできます。でもまぁ、会えない時間の感覚は人それぞれだと思いますので、短い時間…例えば、1日2日会えなくても耐えられないくらい寂しくなる人も居たりすると思いますので、何とも言えませんけどね。

 


あとは、サビですね。

 


魔法のコトバ 二人だけにはわかる
夢見るとか そんな暇もないこの頃
思い出して おかしくてうれしくて
また会えるよ 約束しなくても

 

で、これがまたスピッツ(草野さん)らしいんですけど、じゃあ、”魔法のコトバ”っていうのが何なのか、具体的に語られてはないんですよね。

 

単純に考えれば、「君が好きだよ」とか「愛しているよ」とかっていう言葉になると思うんですけど、”二人だけにはわかる”ですから、二人にしか分からない特別な言葉なのかもしれません。二人が過ごしてきて、二人で作ってきた思い出の中にある、特別な言葉…それが、二人をつないでいるということでしょうか。

 

 

あとは、”夢見るとか そんな暇もないこの頃”とか…先程は、”倒れるように寝て”という歌詞もありましたが、ここは、それくらい仕事に忙しい日々を送っている、ということなのかもしれないですね。

 

毎日、くたくたになるくらい働いて、長いこと君に会えていないことを寂しく思いつつも、二人の”魔法のコトバ”を思い出しながら、次に会える時を待ち望んでいるということですね。

 


■ということで、最後にMVを貼って終えようと思います。

 

youtu.be

 

ちなみに、このMVの面白いところは、崎山さんがギターを弾いている貴重なシーンです!(3:00辺りから)。リーダーがギターを弾く姿は、いつもベースを弾いているので、そこまで変じゃないですが、崎山さんは、何ていうか…違和感が半端ない!笑

特講:取り急ぎ、深夜のヘビーメロウ

■【ヘビーメロウ】のMVがYouTubeにて公開されたようなので、取り急ぎ貼っておきます。

 

youtu.be

 

(リアルタイムで)深夜に聴く【ヘビーメロウ】も、中々良いね、笑

 

この曲を聴いていて思ったのが、もちろん、明るいな、さわやかだな、とは思うんだけど、サビでガラッと雰囲気が変わるのが面白いよね。サビの始まりは…これ何のコードだろう、分からないけど、何か不思議な感じ。そう単純にはいかない感じが、何か段々クセになってきた。

171時限目:魔法

【魔法】


魔法

魔法

 

■ミニアルバム『オーロラになれなかった人のために』に収録されている曲です。個人的ランキング、195曲中191位でした…うーん、正直、完全に「こんな曲あったっけ?」と忘れていた曲です…すみません。何だか、この記事を書くために、久しぶりに聴いた曲でありました。

 


■『オーロラになれなかった人のために』の解説としては、【魔女旅に出る】の記事あたりに、少し詳しく書いたと思いますので、良ければそちらを参照してください↓

 

魔女旅に出る

http://itukamitaniji.hatenablog.com/entry/2017/05/14/143916

 

まぁ、短く説明しておくと、【魔女旅に出る】によって、ロックとオーケストラサウンドの融合というものを試みたスピッツが、それをさらに進めていった作品が、『オーロラになれなかった人のために』というアルバムでした。スピッツにとっては、ミニアルバム(5曲入り)として発売された作品というだけでも珍しいですが、コンセプトが強いため、他の作品とは一線を画して異質なアルバムであるとされています。

 

しかしながら、この”ロックとオーケストラサウンドの融合”というものは、その後のスピッツの楽曲にも時々反映されるようになり、それまでのパンクロック路線から、いわゆる今のスピッツロック路線への移行の素地になったということはあると思います。

 


あと、これはあれから調べていて初めて知ったことですが、このアルバムのタイトルについては、「アラスカの北極圏に住む先住民の『死んだ人はオーロラになる』と言う言い伝えから採ったタイトル」ということだそうですね。

 

じゃあ、”オーロラになれなかった…”とはどういう意味なんでしょう。死に切れなかった、もしくは、死んでしまったけど、うまく成仏することができなかった、つまりはこの世に何らかの未練を残したまま死んでしまった…などという意味を、個人的に考えましたが、どうなんでしょう。

 


■ということで、【魔法】という曲を考えてみます。

 

wikiによると、”序曲としてあとで作られた曲”ということだそうですが、この曲でまず特徴的なのは、長いイントロとアウトロですよね、特にアウトロは、1分30秒くらいあります。両方ともやたらと壮大で、何となく”何処か遠くへ旅立っていく”様子を思い浮かべます…長い旅の始まり、とでも言いますか。

 


じゃあ、それはどんな旅なのか。歌詞を読んでみると、まずはサビで

 


もう離さない 君がすべて
風は冷たいけど

 

と書かれていることから、これは君と僕(歌詞中には、”僕”などの一人称は出てきませんが)の旅である、と考えることができます。”もう離さない”とあるので、恋人同士とか、あるいは夫婦でしょうか、とにかく二人の強い絆を思い浮かべます。”もう”離さない…となっているのが、少し気になるところですけどね…”もう”ということは、かつては離れそうになったことがあるということでしょうか。

 

あと、”風は冷たいけど”などという表現も、単に季節的なことを表しているとは、安直には考えにくく、これは何ていうか”向かい風”的な、二人の旅に障害があるということを表しているのかな、と思いました。

 


あとは、

 


消えてしましそうな 老いぼれの星も
最後の祈りに 耳をすませてる

 

という表現については、”星”や”祈り”と聞くと、ほとんど僕は、自動的に”流れ星”のような、願いを叶えてくれるものの象徴として思い浮かべますが、ここが”老いぼれの星”となっているので、もう星には願いを叶える力は残っていない=二人の願いは叶わない、という流れの解釈になりました。

 


■そういう風に読んでいって、ここの歌詞に行き着きます。

 


あの河越えれば君と二人きり

 

何か、突然”河”が出てきて、ん?って思うんですけどね。僕は、ここの”河”については、”死線”といいますか、”生と死の境界線”のようなものを思い浮かべました、”三途の川”なんていう言葉もありますしね。

 

つまりは、この二人は今まさに、生と死の境界線を越えようとしていると…まぁ普通に考えて、それが”生”→”死”の方向であるとして、二人は命を絶とうとしていると考えることができます。

 


■ということで、まとめてみると…

 

まず、二人の人生を阻む障害がなんであったのか…これに関しては、具体的にはなんであるかは分かりませんが、それが二人にとっては、この世で生きていくことさえをも困難にさせていた、と考えるとします。もう、二人の願いも叶える手立ても残されていなく、後がない状況に陥ってしまった、と。

 

それでも、二人の手は、固く握られて離れないまま、信じられるのは、お互いの存在だけ。もう、この世で生きていくことはできない、二人で死んで、一緒にあの世に行こう…。

 

このような、悲しい解釈になってしまいます。

 


先述の通り、この曲は、『オーロラになれなかった人のために』の序曲として作られたそうなので、”オーロラになれなかった人”とは、この曲の2人のような人を指しているのかもしれません。

 

アラスカの逸話がどんなであるのかは知りませんが、自ら命を絶った人が、オーロラになれるのでしょうか。何となく、自らの人生を全うして死んでいった人が”オーロラ”になる、という感じを想像していたんですが、どうでしょう。

 

まぁ、二人で繋がったまま、あの世に行った、というのは、考えようによっては純愛というか、救いだったのかもしれません。

スピッツ3050 × 僕2030 part last

■ということで、「スピッツと僕の歴史」篇は前回で終了…一応語りつくしたということで、いい加減もう終えればいいじゃん!と思ったりしますが…まぁキリがないので、”今回で”終わりにします。最後です!

 


ずばり、最後に書きたいのは

 

「何で僕は20年以上もスピッツを聴き続けてきたのか?」
「そこまで好きで居続けられるほどのスピッツの魅力って何なんだろう?」

 

などです。

 


■僕らスピッツファンからしてみればそうは思わないんだけど、世間体でのスピッツ像は、やっぱり【ロビンソン】や【チェリー】などのイメージが、ずっと強かった。きっとそれは、スピッツメンバーたちも感じていたことなんじゃないかなって思う。

 

今はどうだろ…「スピッツはロックバンドだ!」というイメージも、割と認知されてきたと思うし、そこは別に、あまり気にしなくてもいいのかもしれないけれど…。

 

でも、もしも、【ロビンソン】や【チェリー】で、スピッツのイメージが止まっている人が居るのならば、ぜひとも、アルバム『ハヤブサ』以降のアルバム曲を聴いてもらいたいよね。きっと、驚くんじゃないかな、【8823】に【けもの道】に【みそか】に【トビウオ】に【TRABANT】に…挙げるときりがないけどね、笑。

 


■で、まさに、僕自身もリアルタイムで聴いてきて、そこか驚いた瞬間だったんだ。だって、『フェイクファー』からの『ハヤブサ』だもん、振り幅がすごいことになってた。

 


そこで、改めて思う。

 

スピッツも長く長く活動してきたけど、何となく、変わらず同じように活動を続けてきたように思えるんだけど、全然そんなことなくてね。時代とともに変わっていったバンドなんだなぁって。

 

きっと、変わらずに居ると思ってしまう要因は、一重にメンバーの…特に草野さんの人間性にも関係あるのかなとも思うんだけど…僕の想像が追い付かないくらい苦労をしてきたと思うんだけど、草野さんはいつも飄々としているように見えるよね。だけど、メンバ―が苦悩した分、その都度スピッツは変わってきたんだと思う。

 


■で、一番言いたいのは、ここから。

 

じゃあ、スピッツは変わりました。あー、変わっちゃったか、何だかあんまり好きじゃなくなっちゃったな…と、僕は一度もならなかったんですよね。


というのが、多分、自分が好む音楽性の変化と、スピッツの音楽性の変化が、割と一致していたのかな、って今になって思う。

 

 

具体的には、例えば、音楽に興味を持ち始めた小学生高学年・中学生低学年の頃の僕は、その入り口として、J-POPに興味を示していたような気がする。その時分に、スピッツでいうと、『インディゴ地平線』『フェイクファー』『花鳥風月』などの作品を聴くわけだけど、その頃にそれらの作品を聴けて、色んな意味で自分にちょうど良かったと思っている。

 

また、僕は高校生になって、ブルーハーツなどの影響で、次第に邦楽ロックというものに興味を示し始めたんだけど、その頃、今度は『ハヤブサ』が発売になった。これは、スピッツがロックに再び目覚めた作品であり、これまたその頃の自分に、びたっと合う作品だった。

 

さらに、自分が歳を取っていくごとに、当然のことながら、スピッツのメンバーも歳を取っていくわけだけど、最近のスピッツの音楽は、もちろんロックを基調にしているのは変わらないが、割と原点回帰というか、どこか懐かしく感じる曲も多くあったりして、そこがまた、自分の心情的に合っていた。



こんな風に、何となく、スピッツと一緒に成長してきたという感じが、とても強い。

 

何ていうか、これを表現する言葉があるとしたら、「スピッツと一緒に歳を取ってきた」っていう感じかな。自分が好きで居るバンドで、これは結構珍しいことなのかもしれない。どっちがズレてもダメなんだよね、僕の方も、アーティストの方も。

 


■あと、僕が結構気に入っている動画として、ひとつ紹介したい。

 

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これはいわゆる、スピッツに近い関係にある人物にインタビューをするという動画で、この動画では、レコーディングエンジニアの高山徹さんという方にインタビューをしている。

 

この方のインタビューの中に、とても好きな話…というか、あぁそうか、僕はきっと、こういうことを言いたかったんだな、と逆に思わせてくれた話があるので、紹介しておきます。(動画内では、6:50辺りから、その話ははじまっています)

 


それはこんな話。

 

「…マサムネくんの声が、ボンっと乗るともう、あ、スピッツだってなっちゃうのが、すごいですよね。逆に、そこがあるから、他の楽器がふり幅が、色んな…ロシア行ったり(これはおそらく【TRABANT】のこと)、沖縄行ったりしても(こっちは【ナンプラー日和】のこと)、スピッツだなって…。」

 

これはすごい分かるなぁって思ったんだよね。まぁ個人的には、草野さんの作る歌詞と、草野さんの声が乗っかれば、どんな音楽のジャンルになっても、スピッツだなって感じるなぁ、って思った。

 


■つまり、スピッツはきっと、変わっても良いところと、変わっちゃいけないところ(変えるべきではないところ)が、はっきりと分かっていたのかな、と思った。変わっちゃいけないところ(変えるべきではないところ)がはっきりとあったからこそ、『ハヤブサ』における大胆なロックへの目覚めも、すぐにスピッツらしさに変わっていったんだと。

 

変わっていないようで変わっている、あるいは、変わっているようで変わっていない、スピッツって、きっとそんなバンドなんじゃないかな、って思う。

 


■さぁ、まだまだ語りつくせないけど、この辺にしておきます。

 

30周年は、もう少し先だけど、長きにわたって、スピッツへの自分の想いや歴史を書かせていただきました。良かったら、part1~part5もよろしくお願いします。

 

ということで、ちょっと早いですが、

スピッツ30周年おめでとうございます!会いに行くけーね、広島で待っとるよ!

 

youtu.be

 

youtu.be

スピッツ3050 × 僕2030 part5

■大学を卒業してから。

 

当たり前と言えば当たり前だが、僕は就職して、(一つ目の)仕事を始めたわけだけど、まぁ出鼻をくじかれたね、苦笑。遠距離だった恋人といきなり別れる羽目になっただとか、その仕事がとんでもなくきついのなんので、日々憔悴していった。

 

そんな頃、今一度、スピッツの大切さを思い出すんです。大学の頃、一旦は離れていたスピッツとの距離が、また近づいた。

 

何か、疲れた時にスピッツを聴くと、気持ちを元に戻してくれるような、そんな心地を、この頃急激に感じるようになった。やっぱり、長いことスピッツは自分の側に居たんだということを実感するとともに、スピッツの音楽が、草野さんの声が、自分にこんなにも馴染んでいたんだということに、改めて気づかされた。

 


■当時は、通勤時間が2時間くらいかかっていて、しかも、公共の交通機関(バスと電車の乗継ぎ)を利用しての通勤だったので、通勤中は、常に音楽を聴くことが習慣になっていた。

 

もちろん、スピッツばかり聴いていたわけではないけど、とにかく、通勤時間に聴く音楽だけが、僕にとっての救いだった。

 


その頃の自分は、本当にスピッツの歌に救われていたと思う。

 

例えば、気合いがいまいち入らない時は、【けもの道】を聴いていた。不思議とパワーが湧いてきて、頑張ろうという活力になった。苦しい時に、バスの中で聴いて、ひとりこっそり涙を流したこともあったっけ。

 

例えば、【ビギナー】。この曲は、確か就職して2年目くらいに新曲として聴いていたと思うんだけど、当時僕は、会社説明会か何かで、先輩社員としてスピーチを任されたことがあった。だからというわけではないが、個人的にはこの【ビギナー】という曲を、”新入社員に向けた応援歌”として、今でも聴いている。

 

などなど。

 


■結局、その仕事は4年間続けた。本当は3年で辞める予定だったけど、3年目の会社の様子が、これまたとんでもない状況で…じゃあまぁ、もう少し会社の様子が安定するまで居ようか…と思い、あれよあれよと、追加で1年多く働いた。

 

仕事を辞めたのは、2012年の春のことだった。仕事を辞める時、次に就きたい仕事は一応決めていたので、その後、その仕事に就くために動きはじめた。

 


ただし、すぐに次の仕事に就けるわけではなく、色々と準備が必要だった。そういうわけで、次の仕事に就くのは、それからおよそ2年後になるわけなんだけど、その2年間は、アルバイトをしながら、資格を取るために学校に通ったり、もちろん自分で勉強をしたりしていた。

 

その頃の自分は、本当に孤独だった。どこまでも独りだった。信頼できる親友は少なからずいて、しょっちゅう遊んだりしていたけど、自分だけが、仕事に就くためとは言っても、未だにフリーターのようなことをしていて、とてもじゃないけど、胸は張って生きていなかった。(フリーターを否定しているわけではないぞ。)

 


■そういう時も、やはりスピッツに助けられたんです。

 

まさに、そういう孤独の時期に、【僕はきっと旅に出る】というスピッツの新曲が発表された。

 

youtu.be

 

 

この曲に関しては、本当に本当に話したいことがたくさんあるので、長くはなっているけど、この記事にまかせます↓

 

itukamitaniji.hatenablog.com

 

僕は、この曲に、ずっとお礼が言いたかった、僕を励まし続けてくれてありがとう、ってね。

 

だから、ここスピッツ大学で、この曲の記事を書ける時を、ずっと待っていたんだけど、このスピッツ大学のルールで、「”スピッツ全曲研究セミナー”では五十音順に曲を紹介していく」としたので、【僕はきっと旅に出る】という曲に行き着くまでに、時間が経ってしまった、笑。

 

まぁとにかく、この曲について、何か自分で書かなくちゃ、と思っていた。いや、この曲だけじゃないな、前回書いた【漣】もそうだし、【けもの道】もそうだし、他にもたくさんある。

 


…そうか、僕がこのスピッツ大学を書く理由として、もうひとつ…”恩返し”というものを忘れていたね。まぁ、勝手にやってるだけだけどね、笑。

 


■そういうわけで、今に至ります。

 

こうやって書いてみると、いつの時代にも、その傍らにはスピッツが居たんだってことに気づかされる。もちろん、スピッツだけじゃなく、色んなバンドの色んな曲に、これまで励まされてきたわけだけど、その中でも、間違いなくスピッツは特別だと思う。

 

(なんと、まだ続くんじゃ。)