スピッツ大学

ステイホームしながら通える大学です!

126時限目:猫になりたい

【猫になりたい】


猫になりたい

猫になりたい

 

■シングル『青い車』のカップリング曲であり、後に、スペシャルアルバム『花鳥風月』に収録されました。個人的ランキング、195曲中5位でした。もう文句なし、スピッツ屈指の超名曲と言っても良いでしょう!古い曲ではありますが、スピッツファンには(それほどファンでない方にも?)、今でも特に人気の高い一曲だと思います。

 

この曲を僕が初めて聴いたのは、もうかれこれ20年くらい前ですよ、中学生の時です。アルバム『インディゴ地平線』『フェイクファー』『花鳥風月』をカセットテープに吹き込んで、飽きもせず何度も聴いたものです。だから、これらのアルバムの曲は、いつ聴いても懐かしい気持ちになります。

 

その収録曲の中でも、【猫になりたい】は、当時からもう自分にとって特別な曲でした。大人っぽくて、中学生の自分にはちょっと早かったのかもしれませんけどね。

 


■この曲は、トリビュートアルバム『一期一会』で、つじあやのさんがカバーしていますが、女性が歌うのもまた良いんですよ。

 

大学生の時、カラオケに行って、バイト先の女の先輩が突然、この【猫になりたい】を選曲して歌い始めたんです。「え!まじで!猫になりたい、知ってるんですか!?」と、テンションが上がったことがありました。そして、そのまま恋に落ちていたのです、笑。

 

まぁとにかく、【猫になりたい】に限らず、女性の方が歌うスピッツの曲って良いですよね。スピッツ曲の女性カバー、好きです。スピッツをカバーする女性の方、好きです。

 


■さて。色々とこの曲の情報を載せていきます。

 

まず、この曲は上述の通り、シングル『青い車』のカップリング曲になっているのですが、もともと【猫になりたい】をA面にする予定だったらしく、その名残りが残っているのか、シングル『青い車』のジャケットが、”猫”をモチーフに作られたものになっています。しかし…↓

 

https://www.amazon.co.jp/dp/B00005FN4R

 

どうでしょう…猫???というより、ビンの上に、たわしを乗っけて、耳やひげをつけて、”猫っぽい”置物を作っている、という何ともシュールな絵面ですね、笑。

 

まぁ、それだけ準備周到だったわけですから、【猫になりたい】は、とにかくA面にしたかったほど、スピッツにとっては大事な曲だったのでしょう。A面でも面白かったでしょうけど、カップリング曲になったことで、名カップリング曲の一つとして、なおさら愛される結果になりましたね。

 


■あと、これは今回調べていて初めて知ったことですが、BS-iにて放送されていた、「恋する日曜日」という恋愛オムニバスドラマで、この【猫になりたい】という曲をモチーフにした一話が放送されたそうです。

 

タイトルは、ずばり「猫」だそうです。主演は、若かりし頃の前田亜季さんです…好きです。

 

 

ちなみに、「恋する日曜日」では、スピッツの【魚】をモチーフに作られた一話もあります。こちらの主演は黒川芽衣さんです…すごく好きです。

 


■ということで、ようやく曲自体の紹介をしましょう。

 

この歌に皆さんは、どんなイメージを持っていますか?名曲名曲と言われながらも、実はその辺りが、はっきりしないんですよね。というより、皆さんが、色んなイメージを膨らませていることだと思います。

 

そこで僕は今回、2つの解釈を書かせていただきます。

 


まず、一つ目の解釈。詞を素直に読んでみます。

 

”猫”というのは、どういう生き物か…気まぐれなクセに、甘えん坊の構ってちゃん、といったところでしょうか、笑。とすると、この歌の主人公(おそらく男)は、タイトルにもなっているように、”猫になりたい”と言っているわけなので、自分が猫になって、上手に(彼女に)甘えたい、構ってほしい、という願望を吐露しているわけですね。

 


猫になりたい 君の腕の中 寂しい夜が終わるまでここにいたいよ
猫になりたい 言葉ははかない 消えないようにキズつけてあげるよ

 

例えば、彼女とアパートの部屋に2人でいる(歌詞中の、”霊園のそばの このアパート”ですかね)。そして夜になって、男性の方は帰らなくちゃいけない、と。しかしながら、男性の方は、帰りたくない、もっと女性と一緒に居たい…願わくば、”猫”になって、いつまでも君の腕の中に包まっていたいと思っている、と、そういう感じでしょうか。

 

あるいは、もともと一緒に過ごすことは叶わなかった夜、離れて過ごす男女。そんな一人で過ごすのが寂しい夜に、君に会いたいなー、という願いを吐露している、というのも考えられるのかもしれません。(”ここに居たいよ”と、矛盾するかな?)

 


■二つ目の解釈。既出の解釈なのでしょうか。(こっちが有力か?)

 

ずばり言うと、これが”ストーカー”の歌である、という解釈なんです。ちょっとひねくれてますかね…。

 


まずは、この出だしのフレーズです。

 


灯りを消したまま話を続けたら
ガラスの向こう側で星がひとつ消えた

 

ここは、いかにもって感じがしますよね。この男は、歌詞に出てきている、”霊園の側のアパート”に住んでいる、と考えられますが、ここの歌詞の意味は、自分の部屋の灯りを消して、女性のいる部屋を観察している、と読み取れます。

 

”話を続けたら”とあるので、嫌がらせの電話でもしているのかも知れません。そして、”星がひとつ消えた”とは、彼女の部屋の電気が消えた、それを見届けるまで、彼女の部屋を観察していた、ということでしょうか。

 


他にも、少し挙げてみますと、

 

”砕けるその時は”…色々考えられますが、例えば、警察に捕まる時とかでしょうか。死ぬ時、と訳すのは、ちょっと考えにくいですかね。

 

”暖かい幻”…この流れだと、当然、彼女と一緒に居る、という妄想でしょうね。

 

”砂ぼこりにまみれて歩く 街は季節を嫌ってる”…この辺りからは何となく、男の暗い生活を思い浮かべました。季節とは、そのまま、男のことを表しているとかって考えてみました。何となく、時間に置いてけぼりにされた、悲しい人物像を感じます。

 


あとは、すでに載せましたがもう一度、サビの部分。

 


猫になりたい 君の腕の中 寂しい夜が終わるまでここにいたいよ
猫になりたい 言葉ははかない 消えないようにキズつけてあげるよ

 

ここは、解釈自体は、一つ目の解釈と結局は同じになると思います。実際に、彼女が猫を飼っているのかは分かりませんが、猫になって、彼女の側に居たい、という想いを表わしているのでしょう。

 

”消えないようにキズつけてあげる”…こっちの解釈だと、何とも意味深な表現になりますよね。

 


■長くなりましたが、最後に。

 

この曲を書いたのは、他でもない草野さんです。作詞をする以上、自分の姿を歌詞に投影することは、何ら不自然ではないのですが、特にこの詞では、特に一つ目の解釈で、草野さんの姿を思い浮かべました。(二つ目の解釈だと、ちょっと問題あるので、一つ目の解釈に当てはめました)

 

どんよりしたアパートで、ひとり詞を書いている。(当時付き合っていた)彼女に会いたい、と思いながらも、一人で歌詞を綴っている。音楽活動も忙しくなってきた頃なのかもしれません、少し忙しさを感じつつ、彼女も思い浮かべながら、”猫”よ、お前は自由気ままでいいよな、俺もお前みたいに気ままに過ごしてみたいよ、という想いを持ったのかもしれませんね。

 


あー、長いね!でも、【猫になりたい】がどんなに名曲か、それを伝えるには、どんなに綴っても足りませんね。ぜひ、自分の耳で(聴いたことのない人は)確かめてください。

125時限目:ニノウデの世界

【ニノウデの世界】


ニノウデの世界

ニノウデの世界


■アルバム『スピッツ』に収録されている曲です。後に、シングル『夏の魔物』のカップリング曲として、リカットされたそうです。

 

個人的ランキング、195曲中182位でした。うーん、インパクトには残っているんですけど、何でこんなに低かったのか…よく分かりませんね。

 

まさに、初期の謎曲ですね。一生懸命曲を聴いて、詩を読んで、考えてみるのですが、ほんとによく分かりません!まぁ…分からないなりにも、頑張って書いてみます。

 


■まず、書籍『スピッツ』にて、この【ニノウデの世界】という曲や、アルバム『スピッツ』のことについて語られていましたので、紹介してみます。

 

インタビュアーに、【ニノウデの世界】について触れられたときに、草野さんが答えた内容です。きっと、この曲単体の話ではなくて、アルバム全体、というとり、自身の制作活動そのものについての考え方の話なんだと思います。

 



草野:そういう漠然としたイメージを持った詞っていうのを持ってきて、それを各メンバーが聴いて各楽器でそのイメージを膨らましていくみたいな。

 

草野:(中略)言葉っていうのも全然関係ないようなとこからポッと入れたりとか、全然その曲のタイトルとつながらないような言葉とかをたくさん入れて、それで結局タイトルの言葉っていうのは出てこなかったにしてもそのタイトルをイメージさせるデッカいイメージみたいなのが構築されたらなっていう…。

 

この辺り、特に2つ目の語りなんかは、もう草野さんの詩の世界観の核心をついていますよね。最近(2016年現在)の曲は、割と具体的なイメージが膨らんでくる曲も多いような気がしますが、初期のスピッツの曲は、まさにこの語りにあるような曲が多い気がします。

 

言葉としてはバラバラで、突拍子もないところから、意味の分からない言葉がポンと投げられて、それでも全体を読んでみると、よく分からないけど、何となく一つの世界にまとまっている、あの不思議な感じ…”分かった気になっちゃう”と”全然わかっていない”という気持ちが、同時に存在している感じが、不思議で心地よくてそわそわするんですよね。

 

そういう意味で言うと、この【ニノウデの世界】という曲は、まさに初期のスピッツを象徴する、非常に大事な大事な一曲であると考えられます。

 


■ということで、この曲を色々と考えてみたいと思います。

 

まず、タイトルの【ニノウデの世界】ですよ、もうここから謎なんですよ、笑。”ニノウデ”とは、”二の腕”をカタカナ表記したものなのは間違いないんでしょうけど、そもそも何でカタカナ?っていう感じです。まぁ、確かに”二の腕の世界”じゃあ、何か雰囲気も出なくて、カッコ悪いですけどね。

 

スピッツの曲、草野さんが書く詩の中に、時々、漢字で書けるのに、わざわざカタカナで書いている言葉が出てきます。僕はその理由を、”本来の意味とは違う意味合いでこの言葉を使っているよ!”という印であると、事あるごとに言っています。

 

ということは、この”ニノウデ”も、本来の”二の腕”という言葉の意味合いで使われていない…のでしょうか?うーん…zzz

 


僕のイメージでは、そのまま”二の腕”と考えてみると、腕で抱き締められている感じ、または、腕枕されて寝転がっている感じ、この二つの光景が思い浮かんできました。そういう2人だけの空間や時間を、”ニノウデの世界”と表わしているのではないでしょうか。

 


■僕は、この歌からはまず、”性”のイメージを受け取りました。

 

”性”のイメージ…というより”生”の方が近いですが…例えば、赤ちゃんがこの世に”生”を受けて、生まれてくる場面、というのが思い浮かんできたのです。

 


一番の歌詞は、

 


冷たくて柔らかな
二人でカギかけた小さな世界

 


タンタタンタン それは僕を乗せて飛んでった
タンタタンタン それは僕を乗せて飛んでった

 

などからは、何となく神秘的なイメージを受け取ったんですが…具体的には、受精の瞬間が思い浮かんだんです。そういう、赤ちゃんが”出来上がる”までの精神的な世界の話をしているのではないか、と思いました。

 

”カギかけた世界”…受精卵のこと?もしくは、”そういう行為”をしていた、ということを表わしているか?

 

”飛んでいった”…この歌の中に、”飛んでいった”という歌詞が出てきますが、物理的に飛んでいった、というわけではなく、宗教的な話っぽくなりますが、自分という”魂”が呼ばれて、”あの世”的な場所から飛んできて、受精卵に宿っていくような、そんなイメージです。

 



窓から顔を出して
笑ってばかりいたら こうなった

 

タンタタンタン そして僕はすぐに落っこちた
タンタタンタン そして僕はすぐに落っこちた

 

この辺りは、お母さんの体から生まれ出てくるようなイメージですね。”窓”とは女性器でしょうか?笑っているのは、何故かよくわからないですが…。”落っこちた”とは、まさに生まれる瞬間でしょうか。

 


■というのが、僕の解釈なんですが、色々調べて見ると、この歌に”死”のイメージを見出した例もあるようです。それは、Cメロに

 


思い出してはここで ひとり
煙の声だけ吸い込みながら

 

という歌詞がありますが、ここが”練炭自殺”を表してるのだと。ともすると、最初の”カギかけた世界”が、そのまま”密閉された部屋”となり、その部屋の中で、炭を焚いたのでしょうか。

 


■とにかく、不思議な曲ですよね。”タンタタタン”も謎ですし、最期の”石の僕は空を切り取った”も、よく分かりません。

 

うーん、【ニノウデの世界】、全く以って不思議な曲です。これが、メジャーデビューアルバムの一曲目とはね、笑。あいさつ代わりにしては、コアすぎる世界観ですね!でも、それが不思議とクセになってくる…?

特講:あなたは、未だに”醒めない”何かを持ち続けているだろうか

■ついに、アルバム『醒めない』から、表題曲の【醒めない】が解禁になった!

 

まだ、short ver. だけど、短くても聴けてうれしかった。仕事場で気付いて、思わず仕事の手を止めて聴いちゃったもんなぁ、笑。…あ、当然、仕事はちゃんと取り組みましたからね!

 


■最初見た時には、よく見てなくて気が付かなかったけど、途中に出てくるメンバーの人形は、どうやらインディーズ時代のメンバーをモデルに作られたものらしいね。

 

そう言われると、リーダーも、ハンチング帽を被っているし、テッちゃんの髪型が、ラーメンズ片桐仁みたいな髪型になってるし、笑。崎ちゃんも、草野さんもそうだけど、確かにメンバーが昔の格好をしているように見える。

 

これの意味するところは(タイトルの意味にもつながるけど)、色んなところでもう言われているようだけど、2017年で結成30周年を迎えるスピッツメンバーは、未だに”ロックの衝動”から醒めていない、ということを表しているのだろうね。

 

初心を忘れていないこと、しかしそれと同時に、確かに成長してきた自分たちを見せていくこと。そういう思いが、アルバム【醒めない】に詰まっているんだろう、と考えてみると…ワクワクしてくるね!

 

曲の良さはもちろん、とにかくメンバーが楽しそうに演奏している姿が印象に残った。

 


■ということで。

 

あなたは、未だに”醒めない”何かを持ち続けているだろうか?持っている人も、そうでない人も、ガンガン聴こう!

 

アルバム『醒めない』は、7月27日発売!イヤーン、醒めないというより、待てない!

 

醒めない Short Ver.

youtu.be

 (※追記 ショートバージョンは、もう見れなくなってますね。)

特講:妄想ベストアルバムシリーズ

■今回の記事は、スピッツの曲だけで、色んなコンセプトの下で作ってみたベストアルバム(ベストマイリスト)を、ただ晒してみるという記事である。

 

では早速、妄想ベストアルバムシリーズ!

 


 

①月曜日など、気合いが入らない人のために
底抜けに気合いを入れたい時に聴くと、テンションが上がってくること間違いなしです。リアルに、ウォークマンに入れてます。

 

タイトル『気合いを入れてやる』

 

1.青春生き残りゲーム
2.放浪カモメはどこまでも
3.みそか
4.けもの道
5.エスカルゴ
6.TRABANT
7.ほのほ
8.ワタリ
9.バニーガール
10.恋する凡人
11.幻のドラゴン
12.不死身のビーナス
13.8823
14.メモリーズカスタム
15.夢追い虫

 


②気持ちを安らげたい時に
僕の場合は、天気が崩れると、途端に頭痛がする体質なので(気圧の変化で、どうも頭痛が引き起こされる模様)、そういう時は、こんな感じのを作って流して、横になっとります。

 

タイトル『頭痛が治らなくなった人のために』

 

1.宇宙虫
2.流れ星
3.水色の街
4.あわ
5.あじさい通り
6.魚
7.猫になりたい
8.田舎の生活
9.楓
10.みなと
11.ガーベラ
12.Y
13.ロビンソン
14.旅の途中
15.会いに行くよ

 


③飛びたい人のために
スピッツの曲には、”鳥”の名前がタイトルに入っている曲があるので、それをまとめてみた。結構、好きかも。

 

タイトル『鳥になってep』

 

1.鳥になって
2.放浪カモメはどこまでも
3.つぐみ
4.8823
5.トンビ飛べなかった
6.スワン
7.海ねこ
8.ヒバリのこころ

 


④一文字ベスト
スピッツの曲には、タイトルが”アルファベットや漢字一文字”の曲があるので、それをまとめてみた。

 

タイトル『いちもじCD』

 

1.今
2.渚
3.桃
4.P
5.魚
6.楓
7.涙
8.Y
9.漣

 


⑤R指定?
…もう、何も語ることはあるまい。少し、(個人的に)イヤーンな曲を集めてみた。

 

タイトル『イヤーン地平線』

 

1.たまご
2.甘ったれクリーチャー
3.海とピンク
4.名前をつけてやる
5.ローテク・ロマンティカ
6.波のり
7.僕はジェット
8.ナイフ
9.トンビ飛べなかった
10.グラスホッパー
11.おっぱい
12.うめぼし

 

 

あなたは、どんなベストアルバム(マイリスト)で、スピッツを楽しんでいますか?

124時限目:日曜日

【日曜日】


日曜日

日曜日

 

■アルバム『名前をつけてやる』に収録されている曲です。個人的ランキング、195曲中113位でした。

 

”日曜日”なんていう、優しくて、どこか呑気な曲のタイトルではありますが、曲の雰囲気は、しっかりロックになっています。そういうギャップも、スピッツの魅力の一つだと思います。

 

えっ、このタイトルでこんなにロックなの!?って驚くことありますよね、【みそか】とか【エスカルゴ】とか【バニーガール】とかね、なんでそんなゆるいタイトルで、ロックになるんだって、つくづく草野さんの感性は変t…いや、天才的だと思います。

 


■それはそうと、この【日曜日】という曲…歌詞を読むと、一見すると”日曜日に楽しくピクニックにでも出かける歌”という感じに聴こえてきます。

 

しかし、僕としては、イヤーンなイメージなんですが、どうでしょうか。こんなにさわやかに、エッチな歌を歌われると、もう一周回って清々しい気分ですね。言葉のチョイスが面白いですよね、でもきっと、何かの隠語になっているものが多いと思うのですが、どうでしょうか。

 


いくつか…例をあげてみましょうか?


”戦車は唾液に溶けて”…うーん、戦車とは男性器の隠語でしょうかね。それが、唾液に溶けるんですからねぇ。

 

”幻の森”…曲の随所に出てくる表現ですが、もしかしたら、女性器の隠語なのかなとか思っていたり。上述の戦車と合わせて、”戦車は唾液に溶けて 骨の足で駆けおりて 幻の森へ行く”という部分が出てきますからねぇ。

 

”川をのぼり峠を経て”、”レモンの香る湖”…この辺も、何かの隠語になっているような気がします。”峠”は、女性の身体のラインかな、とか、”湖”は、またしても女性器とかって(でも、”湖に飛び込んだ君の背中”とあるので、何か別の隠語かもしれませんが)考えています。

 

”蜂になろうよ”、”淡い記憶の花”…男性を蜂(男性器)、女性を花(女性器)、と考えてみると、どうでしょうか。花に潜り込んで、蜂が蜜を探しているんでしょうねぇ。

 

などなど。

 


■あと、この曲のCメロ(”色白 ~ 魅かれたから”)の後、なぜか女性の甲高い笑い声が入っています。普通の笑い声っていうより、何かトリップして狂っている感じで怖いですよね。あと、上述の解釈と相まって、聴きようによっては、喘ぎ声にも聴こえます、こじつけでしょうか、笑。

 

まぁ、ひょっとすると、エッチな解釈につなげなくても、もっとメルヘンな曲なのかもしれません。頭の中のお花畑といいますか、白昼夢のような、そういう夢の中でみた風景なのかもしれませんね。

 

まぁ、僕はもう、エッチ派ですけどね、笑。

123時限目:虹を越えて

【虹を越えて】


虹を越えて

虹を越えて

 

■アルバム『インディゴ地平線』に収録されている曲です。個人的ランキングは、195曲中136位でした。アルバムの中では目立ってないかもしれませんね、好きな曲ではあるんですけどね。

 


■この曲を一言で表すとするならば、”ざわざわ感”です。なんかこの曲を聴くと、心がざわざわしてくるんです。

 

まず印象的なのは、イントロや間奏のメロディーですが、一回聴いただけで、すごく印象に残ります。昭和っぽいというか(そんなに昭和は生きていないですが)、歌謡曲っぽいというか、なんか心がざわざわするメロディーだと思います。

 

そういうイントロがあって、Aメロに入っていくわけですけど、このはじまりがメジャーコードってのも、なんか怪しい雰囲気というか、そういうのを感じ取って、またざわざわしてきます。

 


■そういう、ざわざわした気持ちで聴いていくと、歌詞もまたやはり、ざわざわしてくるんですよ。


1番のAメロの歌詞は、下のような感じです。

 


モノクロすすけた工場で
こっそり強く抱き合って
最後の雨がやむ頃に
本気で君を連れ出した

 

まず、実際に、”モノクロすすけた工場”で会ったのか、もしくは、工場が何かを例えたものになっているのか、それは分かりません。しかしながら、何となく、男女がこっそり会っている、というイメージだけは残ります。

 

また、”最後の雨”とは、何を指すのでしょうか。もう雨を見るのが最後になる、ということなのでしょうか。

 


■という風に読んでいくと、ひょっとするとこれは、”許されない恋愛をしている男女の心中”、あるいは、”駆け落ち”を歌った歌かもしれない、と思うようになりました。

 


すぐ届きそうな熱よりも
わずかな自由で飛ぶよ 虹を越えて

 

Cメロにこんな歌詞が出てきますが、”すぐ届きそうな熱”と”わずかな自由”が対比されています。”届きそうな熱”とは、今の暮らしを表しているのでしょうか。ということは、”わずかな自由”は、わずかな可能性しかないけど、それでも”自由”になれるかもしれない方法、ということでしょうか。

 

普通に暮らしていても、二人の恋愛は許されることはない。ならば、心中をして、あの世で一緒になるという”自由”を手に入れよう。もしくは、自分たちを認めてくれないこんな生活は、こっちからさよならして、何処か遠くへ行こう、と。そういう解釈が浮かんできます。

 

”飛ぶ”って言葉が出てきてるので(飛び降り自殺か、精神的にどこかへ行ってしまうことを"飛ぶ"と表しているか)、スピッツの曲で”飛ぶ”は、結構”死”を思わせることが多いので、この曲もそうかもしれません。

 


まぁ、とにかく全体的に、”こっそり感”を感じます。”ざわざわ感”の正体は、それだったのかもしれません。

 


■それはそうと、草野さんの書く詩の中に、”虹”という言葉が使われるのって、なんか珍しい気がするんですがどうでしょうか。草野さんの中で、”虹”とはどういうイメージなのでしょうか。

 

僕自身、”itukamitaniji”(いつか見た虹)と名乗って、ここのブログを書かせてもらっています。一応、スピッツ大学の学長、というキャラ設定です、笑。下の記事の最後の方に、”虹”の話には少し触れています。

http://itukamitaniji.hatenablog.com/entry/2016/06/20/215848

 

 

”虹”という言葉には、僕自身も結構思い入れがあって、自分で詩を書くときに、使ったりするんですが、自分の中で”虹”という言葉に込める思いはいつも、”予想すらできない未来”や”運の象徴”というものです。

 

そういうものを”越えて”いくわけですからね。草野さんの中での解釈はあるとは思いますが、やっぱり、見えている未来、本来約束された未来とは別の場所に行く、ということで、駆け落ちや、そこからもっと飛躍させて、あの世へと旅立つ、心中と解釈が進みます。

122時限目:ナンプラー日和

ナンプラー日和】


ナンプラー日和

ナンプラー日和

 

■アルバム『スーベニア』に収録されている曲です。

 

まずですね…僕はいつも個人的ランキングと称して、”スピッツ曲ソート”というツール(どなたかがお作りになったツールです、下にURL)を使って付けたランキングの結果を、曲ごとに載せているんです。

 

http://spica404.web.fc2.com/spitz_s1.html

 

このブログでも(勝手に)紹介させてもらったので、「このツールでランキングをつけました!」という方も時々見かけます。

 


…で、この【ナンプラー日和】の個人的ランキングなのですが…ランキングにありません!何と、”抜け”があったのです!俺だけでしょうか?いやいや、もう一回適当にクリックしても見つけられなかったので、そうなんだと思います…やってみた人はどうですか?

 

全曲解説などしていなかったら、気付かなかったことでしょう。このソートでランキングをつけた方は、【ナンプラー日和】を付け加えましょう!…てか、他にもありますかね?見つけた方は、ご一報を。

 


■まぁ、そういう珍事はありましたが、僕はこの曲を、しっかり紹介していきますよ!

 

まず、何と言っても、この曲の雰囲気ですよ。言うなれば、”琉球音楽”と”ロック”の融合、という感じでしょうか。第二期では、絶対に聴くことはなかったような曲ですよね。「ハイヤ、ハイヤ、ハイヤイヤイヤ」と言いたくなっちゃいます、笑。

 

と言っても、メンバーが沖縄人である、いわゆる沖縄バンド(すぐに思いつくバンドだと、MONGOL800HY、かりゆし59などでしょうか)とは違って、スピッツメンバーの中に、純粋な沖縄人は居ませんので、スピッツの解釈による、スピッツ”風”の琉球ロックということになりますね。こんな風に琉球音楽とロックを組み合わせるなんて、スピッツにしかできない芸当だと感じます。

 


■この曲について、本当にほんの少しだけ触れられている動画があります。動画の内容は、全然この曲とは関係はないですが、紹介しておきますね。…というより、僕はこの動画自体が好きなのです。下のURLより見られます。

 

https://youtu.be/ieiCbciwcRg

 

この動画は、ナタリーの企画もので、スピッツに関わりのある人たちが、スピッツのことをインタビュー形式で語っていく、というものです。カメラマンだったり、照明さんだったり、ジャケット撮影担当の人だったり、色んな人のインタビューが聴けて、本当に面白いです。

 

上の動画で語っている人物は、レコーディングエンジニアの高山徹さんという方ですが、まさに、スピッツの音源作りには欠かせない、最重要人物の一人でしょうね。

 


この動画の中で、"スピッツらしさ"について高山さんは、【TRABANT】や【どんどどん】、そして【ナンプラー日和】などの話を引き合いに出した上で、こんな風に語っていました。

 

高山さん:…マサムネくんの声が、ボンっと乗るともう、あ、スピッツだってなっちゃうのが、すごいですよね。逆に、そこがあるから、他の楽器がふり幅が、色んな…ロシア行ったり(これはおそらく【TRABANT】のこと)、沖縄行ったりしても(こっちは【ナンプラー日和】のこと)、スピッツだなって…。

 

僕、この説明すごく好きなんですよね。なるほどなーって、すごくしっくりくるんです。そうなんです、草野さんのボーカルと歌詞が乗っかれば、どんなふり幅の大きな曲でも、スピッツになるんですよね。変わっているようで、ずっと変わっていない、だからこそ、いつの時代のスピッツも良いんですよね。

 


■さて、この歌の解釈ですが。

 

まず、タイトルに入っている”ナンプラー”とは、タイの調味料なので、沖縄とは関係ないんですね。そして、”ナンプラー日和”なんて言葉、どうやったら思いつくんだろうと、ただただ感嘆するばかりですが、この言葉自体に何か意味があるのではなく、先ほどの動画で高山さんも語っていたように、言葉の響きで当てはめたものだと思います。

 


歌詞から、この歌について考えてみると、いくつかポイントを上げてみると、

 


愛しいあの娘の笑顔で 楽しい時間になりそうさ
イジメだらけの世界でも どこかに光があるもんだ

 


腹が減るなら大丈夫 香るナンプラー遠くから
怪しいくらいに純情な 瞳にやられちゃったよ

 

などですかね。全体的に読んでもそうですが、何となく冴えない日々を送っていた”僕”が(歌詞の中に、”僕”という言葉は出てこない)、”あの娘”に出会って恋に落ちて、光を感じることができた、という解釈になりますかね。ナンプラーの意味は分かりませんが。

 

よく、スピッツ(草野さんの詩)には、こういう作りの歌はありますよね、「冴えない日々→君に出会う→希望を感じた!頑張っていこう!」的な流れですね。

 


何となく、こういう曲調(琉球ロック”風”)なので、僕はバーベキューとか、お祭りとか、何かそういう野外で催されるイベントが思い浮かびます。あんまり気乗りもしないまま、そういうイベントに出たんだけど、そこで”あの娘”に出会って、楽しくなりそうだ!って感じですね。

121時限目:波のり

【波のり】


波のり

波のり

 

■アルバム『惑星のかけら』に収録されている曲です。個人的ランキング、195曲中145位でした。後述のように、かなり印象には残ってはいますけどね。

 

『惑星のかけら』自体は、グランジ色の強い、歪んだ音色が特徴であるアルバムであると評されていていますが、【ハニーハニー】や【僕の天使マリ】、この【波のり】もそうなんですが、実は明るい曲も多いんですよね。歪んでいるからと言って、暗いわけではないのでしょうか。

 


■【波のり】のこういう曲の雰囲気は、何て言うんでしょうね。ビーチボーイズ風といいますか、サーフミュージックと言いますか。ボーカルにも、何かエフェクトがかかっていて、古めかしい感じ…なんか、ラジオから聴こえてくる風に聴こえますね。

 

wikiに、”ベンチャーズ風のテケテケが入る”とありました。確かに、曲の随所にそれは認めることができますが…テケテケって、伝わりますけどね、正式な言い方なのでしょうか、笑。(と、調べて見たら、「テケテケサウンド」として流行したそうですね。)

 

まぁとにかく、そういうところからも、【波のり】というタイトル通り、海や夏などを思わせる、さわやかなロックになっていますよね。今回、改めて聴くと、また雰囲気が違って聴こえてきました。

 


■さて。

 

これまで、この「スピッツ大学」でも、たくさんの”スピッツ変態ソング”(褒め言葉)を紹介させてもらいましたし、これからもそうだと思いますが、僕は個人的に、この【波のり】という曲を”スピッツ変態ソング四天王”の一曲としています、笑。

 

…ということで、四天王の最後の刺客まで全て出そろいました!

 


軽くまとめて紹介しておきます。詳しくは、それぞれの個別の記事を参照してください。あくまで、”個人的”ですからね!

 

<(個人的)スピッツ変態ソング四天王>
【海とピンク】…”ピンクのマン〇”が、いやーん!
【おっぱい】…タイトルから、もういやーん!
【名前をつけてやる】…何に名前をつけようとしてるんだ!
【波のり】…出落ち感は否めません!この記事で紹介!

 

どうでしょうか、笑。まぁ、他にも色々ありますが、その中でも目立っているのが、この四天王だと、個人的には感じています。

 


■という御託はいいとして、では、【波のり】の紹介です。

 

変態、変態、言っていますが、その所以としては、まず何と言っても出だしの歌詞でしょう。

 


僕のペニスケースは人のとはちょっと違うけど
そんなことはもう いいのさ

 

これが出だしの歌詞ですが、こんな歌詞を、平気で陽気に歌い上げるわけです、笑。そりゃ、変態的という意味で、印象には残りますよね、メジャーで発売する歌に、”ぺ〇ス”とはね。

 

”ペ〇スケース”とは、民族衣装のことで、たまにドキュメンタリー番組かなんかで見かけますよね、男性器に直接、木製の派手な装飾品を被せている人たちを。あの被せているもののことを、「コテカ」「ペニスケース」などと呼ぶそうです。文化は違うものの、下着の一種だそうです。

 


■まぁ、これだけでもう、出落ち感は否めませんが、全体的に歌詞を読んでみると、このタイトルにもなっている”波のり(波乗り)”が、SEXを表す隠語になっているのではないか、と僕は思っています。

 


迎えに行くから どうか待ってて
僕のこと仔犬みたいに
晴れた日の波のりは愉快だな

 

これがサビです。一見すると、例えば、ビーチでナンパをするとか、フレーズ通りに捉えるならば、恋人である君を僕が迎えに行くという、とりたてて変なようには聴こえませんが、出だしの”ペ〇スケース”の件もありますし、何かそういう方向に思えてなりません。

 


■つまり、こういうことです。

 

”晴れた日の波のりは愉快だな”とありますが、実際には”波”に乗っかっているのではなく、”君”に乗っかっている状況なんじゃないか、という解釈です。男が女に乗っかっている状況、ということですね…ということは、何をしてるのかな?ってことです。

 

ただ、”迎えに行くから どうか待ってて”というフレーズもあるように、実際にはまだ迎えに行っていない、つまり、これらが妄想であるという可能性もありますけどね。

 


他にも、”ピンクのサーフボード”とか、”タンクに溢れているのさ”とか、”くたびれたロバにまたがった”とかも、何か意味深な言葉です。

 

そういうところから、この歌から、ただならぬものを感じますが、どうでしょうか。

 


■かねてより何度も言ってきましたが、草野さんの書く詩のテーマは”死とセックス”であり、その一端である”性”的な歌は、草野さん・スピッツの歌でも、重要な位置付けであると考えています。それは、性的な欲求は、人間の根源であり、つまりは、”性”=”生(生きること)”に他ならないからです。

 

ただまぁ、いつも仰々しく言ってはおりますが、【波のり】に関しては、そんな深い意味が込められているかどうかは…何だかよく分かりませんけどね、笑。

 

しかしながら、上述でも少し触れている通り、スピッツにとっては、変態=褒め言葉です。これからも、胸を張って、健全に変態な曲を紹介していきますよ!

120時限目:涙がキラリ☆

涙がキラリ☆


涙がキラリ☆

涙がキラリ☆

 

■12作目のシングル曲であり、アルバムとしては、『ハチミツ』に収録されています。個人的ランキング、195曲中118位でした…あんまり伸びなかったですね、まぁ無意識にランキングはつけた…つもりなので、仕方ないです。

 

言わずもがな、大ヒットを記録したシングルですね、スピッツの熱心なファンでなくても、知っている人は多いでしょう。

 

スピッツのシングル売上ランキングとしては、【ロビンソン】【チェリー】【空も飛べるはず】のシングル御三家(個人的な呼び名)に次いで、第4位だそうですね。売上枚数は、98万枚…100万枚目前だったんですか。もう少しで、”シングル四天王”になれるところだったんですけど、笑。

 


■シングル『涙がキラリ☆』のカップリングは、【ルナルナ】ですが、wikiによると、【涙がキラリ☆】と【ルナルナ】のどちらをA面にするかを迷っていたらしいです。

 

”両A面にするか「涙がキラリ☆」を出した後すぐ廃盤にして「ルナルナ」を出すという案もあった。”とありました。両A面は分かりますが、廃盤にして…云々の話は、何の意味があるのか分かりません、笑。

 


■ネットサーフィンしていましたら、【涙がキラリ☆】のついてのインタビューを見つけましたので、そこからの情報も少し抜粋します。

 

インタビュアーの「なんで七夕にこだわるの?」という問いに対して、草野さんの返答です。

 


草野:…だって、俺、ちゃんと言い訳できないものとか大義名分がないものっていやなの。もともとクリスマスっていうのはホーリーな日なわけでさ、男と女がいちゃつく日じゃないのよ。でも日本じゃそうなってるでしょ?それはどう考えても変じゃない。七夕は物語自体がいちゃつきなさいっていってるわけだし。

 

本当に、草野さんらしいっちゃらしいですけど、でも何か妙に説得力がありますね。そういうわけで、タイトルに引っ付いている”☆マーク”は、七夕を意識してつけられたそうです。ちなみに、シングルの発売日も七夕…平成7年7月7日だったんですね、すごく縁起が良いですね。

 


■あと、書籍「スピッツ」にも、【涙がキラリ☆】に触れている部分がありましたので、ここも少し触れてみます。しゃべっている人物は、全て草野さんです。

 


…でね、これは俺が天使だったらいろいろホーリーな気持ちでこの夜を過ごせるんだけど、やっぱりやましい気持ちがいっぱいあって『どうしよう~?』みたいな、そういう17歳ぐらいの頃の心情を保ってる曲なんですよ。…

 


…だから『ほんとはちょっと触りたい』っていうのが『もう一度抱きたい!』っていうよりも俺にとってはやっぱり100倍ぐらいエッチなんですよ。(中略)肉体関係のない二人だし、触りたいけど触れない時っていうのが一番グッときてる感じかなって。…

 

だそうですよ、笑。(アルバム『ハチミツ』に関しては、この書籍には興味深いことが色々と書かれていますので、良ければ読んでみてください、面白かったです)

 


■”七夕”とは、7月7日の夜こと、または、その行事のことを指す言葉です。

 

夜空の天の川を挟んで、二つの星…”牽牛星”と”織女星”という名だそうですが、それらが一番の輝きを放つ日だということで、牽牛星に”彦星”、織女星に”織姫”という名前を与え、それらを恋人同士に見立て、「七夕は、離ればなれになった彦星と織姫が一年にたった一日だけ出会える日だ」という、ロマンチックな話を当てはめたのです(昔の人がですけどね)。

 

そういうわけで、”七夕”という日は、現実でも恋人たちが逢瀬を楽しむ日…となりそうですが、あまり盛り上がっていないように思いますね。それよりは、短冊に願いを書いて、笹の葉にひっかけ、その願いの成就を願う、というイベントの方がメインになっています。

 

というわけで、”七夕”こそ、現行の”クリスマス”的な位置付けになるべき日なのだと、草野さんは指摘しているわけですね。いちゃつく大義名分があるだろう、と言っているわけです、笑。

 


■そういう意味で、”七夕の日に出会う恋人たち”というストーリーを、この歌に込めたのではないでしょうか。草野さんが思い浮かべる、理想の七夕のストーリーをです。

 


同じ涙がキラリ 俺が天使だったなら
星を待っている二人 せつなさにキュッとなる
心と心をつないでる かすかな光

 

この辺りを読むと、この二人からは、がっつりとした恋人同士というよりは、心は繋がってはいるけれど、そこから距離を縮めることができない、”初々しさ”を感じますよね。

 


”浴衣の袖の辺りから”というフレーズも出てきますが、僕はこの歌を聴くといつも、お祭りの風景を思い浮かべるんです。

 

もっと具体的に言うと、神社の階段にちょっと微妙な距離を保ちつつ座っている男女です。そして、二人で七夕の空を眺めてて、自分たちの姿を、織姫と彦星に照らし合わせているのでしょう、せっかく会えたのに、中々距離を縮めることができない自分たちをね、かわいらしいじゃないですか。

 


■ということで、七夕の話が大半を占めちゃいましたね、あんまり曲の紹介はしていないというね。まぁ、シングル曲なので、MVを載せておきますんで、自分の目と耳で確かめてみてください。草野さん流の、七夕ソング、ということです。

 

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