スピッツ大学

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スピッツランキング企画 投票所

スピッツランキング企画>

 

■趣旨
このブログを読んだスピッツファンの方々で、スピッツで好きな曲ランキングを作る!

 

■ルール(お願い)
この記事のコメント欄に、スピッツの曲の中で、自分が好きな曲BEST3を書き込んでください。必ず、1位、2位、3位をはっきりと決めた上で、それを分かるように明記してください。
ちなみに、選べる曲ですが、インディーズの曲とカバー曲を除いて、アルバム『小さな生き物』(シングル曲【雪風】も含めます)までの全ての発表曲とさせて下さい。

 

■ポイントについて

皆さんに選んでいただいた各々のBEST3について、1位の曲:3ポイント、2位の曲:2ポイント、3位の曲:1ポイントを、それぞれ与えることとします。そして、それらのポイントを加えていって、最終的にランキングを作るつもりです。

 

 

とりあえず、目標を1000人(合計6000pt)として様子を見つつ、何年か単位の長期の企画として僕は待つつもりです。締め切りは今のところありませんので、ゆっくり考えて、どしどし投票してください!

 

ランキングに投票していただいた方々に、あらかじめまとめてお礼を言っておきます、本当にありがとうございます。ささやかですが、見たしるしとして、☆をつけておきます。忘れていたらごめんなさい!

 

※注意※

今後、この記事以外に投票された場合は、申し訳ないですが、今後はもう採点しないことにします!どこにどれくらいの票があるのか、分からなくなっちゃいますので。必ず、この記事に投票をお願いいたします。ちなみに、このブログは割と重くて、特にスマホの場合、コメントスペースが記事の一番下、コメント欄の後ろに出てくるため、コメントが多くなればなるほど下に追いやられてしまいます、予めご了承ください。

 

スピッツランキング企画 途中結果

第2回 → http://itukamitaniji.hatenablog.com/entry/2017/05/05/154337

第1回 → http://itukamitaniji.hatenablog.com/entry/2016/07/25/233059

 

スピッツランキング企画 保管庫

part2 → http://itukamitaniji.hatenablog.com/entry/8823/06/22/000000

part1 → http://itukamitaniji.hatenablog.com/entry/2015/08/01/003522

 

はじめに

■学長(ブログ主)より挨拶
http://itukamitaniji.hatenablog.com/entry/1000/01/01/000000

 

スピッツ大学カリキュラム
http://itukamitaniji.hatenablog.com/entry/1000/01/02/000000

 

■学長(ブログ主)紹介
http://itukamitaniji.hatenablog.com/entry/2016/06/20/215848

 

スピッツ大学校歌
http://itukamitaniji.hatenablog.com/entry/1000/01/04/000000

 

■itukamitanijiとしての活動
http://itukamitaniji.hatenablog.com/entry/1000/01/05/000000

 


たまたま訪れただけで、すぐに出ていったきりの方、
スピッツを検索していて、ここを訪れてくださった方、
興味を持ってくださって、定期的に読んでくださっている方。


つまり、あなたにお礼が言いたいのです、どうもありがとうございます!

 

 

2016/07/28
総PV数 50万突破しました!

 

2017/02/04
総PV数 100万突破しました!

 

2017/07/08
総PV数 150万突破しました!

 

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183時限目:胸に咲いた黄色い花

【胸に咲いた黄色い花】

 

■アルバム『名前をつけてやる』に収録されている曲です。個人的ランキング195曲中194位でした…低い、低すぎるぞ!

 

そんなに、自分の中に印象に残ってなかったんでしょうか…。うーん、聴き直してみると、もちろん良い曲だとは思うんですけど、聴き直すまで、Cメロのメロディーを思い出すことができませんでした。むしろ、Cメロあったっけっていう次元でしたが…。

 

しっかり、聴き直して、歌詞を読み返して、紹介しなければいけませんね!

 


■改めて、アルバム『名前をつけてやる』を聴いてみると、この辺から少しずつ、スピッツの路線変更が進んでいっていることが、今となっては分かります。

 

【恋のうた】なんかは、スピッツメンバー自ら、今のスピッツの路線変更へのきっかけになったと語られる曲ですし、この【胸に咲いた黄色い花】なんかも、メロディーもすごくキャッチ―で、歌詞なんかも優しい雰囲気で、聴きやすい曲になったなと…もしも当時リアルタイムでスピッツを聴いていたなら、そう感じたかもしれません。

 


■ということで、曲の解釈です。

  

割と読みやすい歌詞であることには違いないですが、その意味を考えてみると、まぁいつも通りですが、色々と想像しなければなりません。

 

そもそも、タイトルが”胸に咲いた黄色い花”という、ここから比喩表現になっていますからね。胸に花が咲くことなんて、現実には物理的にありませんから、きっと精神的なことを表わしていて、じゃあ”黄色い花”が何を指す言葉なのか、考えなければいけません。

 


そういうことで、歌詞を読んでみると、出だしのAメロで、”黄色い花”についてこんな歌詞が出てきています。

 


月の光 差し込む部屋
きのうまでの砂漠の一人遊び
胸に咲いた黄色い花 君の心宿した花

 

そしてサビ。

 


このまま僕のそばにいてずっと
もう消えないでね
乾いて枯れかかった僕の胸に

 


この辺りの歌詞から物語を想像すると、まず、この歌の主人公は、”きのうまでの砂漠の一人遊び”…つまり、独りで寂しく過ごしていた、と。”乾いて枯れかかった僕の胸”という表現から、”砂漠”は、僕の胸…つまり心(の状態)を表していると考えられると思います。

 

そんな乾ききった心に、黄色い花が咲くわけですが、歌詞を読んで、胸に咲いた黄色い花=君の心宿した花、という関係性になっていると考えられると思います。

 

じゃあ、君の心宿した花とは?普通に考えると、君のことを心で考えている…つまりそれは結局、君に恋をしたという描写なのかなと思いました。

 

ずっと独りで寂しく過ごしていたけど、君に恋をして、生きる希望を見出し、日々の生活が明るくなった、それを”黄色い花”という、きれいなもので表している、などと想像できます。

 


■という具合に、素直に読んでいけば、上述の流れで読んでいくことができると思いますが、残りの部分の歌詞についても、まだ考える余地があると思います。まぁ、この辺りは、どれだけ深読みするかだと思いますが、それもいつも通りですね、笑。

 


例えば、

 


君と笑う みんな捨てて
街の音にもまれながら

 


時の淀み 行く手を知り
明日になればこの幻も終わる

 

などという歌詞について。

 

”君と笑う”ためには、”みんな捨てる”必要があるし、しかもそれも”幻”で、”明日になれば”終わってしまう…と。この辺りを解釈に組み入れるとすると、どういう物語が考えられるでしょうか?

 


■まず、”みんな捨てて”というところに関してですが、これは、それくらいの覚悟で君に想いを抱いているだとか、君と居る時だけは悲しいことも忘れられる、などと読むと、先程の物語につなげられそうです。

 

ただ、後者には、”明日になればこの幻も終わる”という歌詞があり、どこか違和感を感じます。しかも、先ほど紹介したサビに、”このまま僕のそばにいてずっと”と願っているにも関わらず、明日には終わってしまう、と分かっている、と。

 


ということで、少し物語を妄想してみると、君はもう亡くなってしまっていて、僕はこの世に一人取り残されてしまったと。僕は、独り寂しく過ごしていたけど、どういうわけか、亡くなってしまった君が、この世に戻ってきた。それを、幽霊みたいな感じでこの世に君が降りてきたと考えると、もうファンタジーですね、面白いと思いますけど…。

 

僕としては、君が夢の中に出てきた、と考える方が妥当かなと思っています。夢に出てきた君と、現世の悲しみをみんな忘れて笑う。それは、とても幸せな時間で、もうこのまま消えて欲しくないと僕は願っています。しかしながら、これは全て夢の中の出来事なので、目を覚ませば(明日になれば)幻のように終わってしまうと…こういう感じの物語ですかね。

 


ちなみに、君が亡くなっているという根拠としては、冒頭の”月の光 差し込む部屋”という歌詞にあります。草野さんは、丸いものに”死”の概念を抱いていると言われています。この歌の中では、”月”がその役割を果たしているのではないかと考え、月の光=亡くなってしまった君、と繋げて考えてみました。

 

まぁ、夢で会う物語ですと、別に君は亡くなっていなくても成立しますね。密かに想いを寄せている相手と、夢の中でだけ会うことができて、一夜だけのランデブーを楽しんでいる…という感じです。

182時限目:ミーコとギター

【ミーコとギター】

 

■アルバム『名前をつけてやる』に収録されています。個人的ランキング、195曲中149位でした。

 

まず、何と言っても、タイトルが印象的ですよね。ミーコって誰?って話なんですが、wikiにはただ一言「ミーコとは架空の女の子の名前である」とあったので、まぁ、そういうことなんでしょうね。僕自身も、現実でミーコという名前の女性を見たことがないんですけどね、カタカナですし、何か漫画に出てくるような名前ですよね、笑。

 

曲調は、不思議なタイトルとは裏腹に、しっかりとしたロック調ですね。ジャキジャキ鳴っているギターの音と、ドスの効いたベースの音が印象的です。間奏なんかは、何かのエフェクトでしょうか、ボーカルの声が歪められていて、イヤフォンで聴くと不思議な気分になります。

 


■ということで、じゃあ、この曲はどんなことを歌っているのか、考えてみます。

 

まず、単純に考えてみます。タイトルが”ミーコとギター”ということで、”ギター”という具体的な楽器をイメージすることができます。そしてその持ち主は、ミーコなる人物ということになりますね。

 


歌詞を読んでいくと、例えば、

 


ミーコの声は誰よりも強い だけどはかない

 


手垢まみれのギターと今日も

 


ミーコのぎこちないギターもいい すごくせつない
そしてミーコのうたう恋のうたもいい なぜかうれしい

 

などのフレーズがありますが、ここだけを読めば、ミーコ=シンガーソングライターというイメージができると思います。ギターと書いてありますが、僕のイメージとしては、アコースティックギターですかね、アコギ一本で弾き語る、女性シンガーを思い浮かべます。

 

ただし、歌詞の中には、”憧れるだけで 憧れになれなかった”というフレーズも出てきていますので、夢は掴めなかったって感じですかね。シンガーソングライターとして、プロのミュージシャンは目指していたけど(あるいは目指している最中だけど)、それを叶えることはできなかった(未だできていない)と。ギターを弾いて歌っているような描写はありますが、ギターが手垢まみれなのは、手入れを怠っているからでしょうか。

 


■タイトルと歌詞をつなげていけば、上述のようなストーリーは思い浮かぶと思いますが、まぁそう一筋縄ではいかないんです。

 


そもそも、色々と謎めいた歌詞がたくさん出てくるんですよね。いくつか挙げてみますと、

 


そしてミーコの彼はミーコの彼じゃない
誰も知らない
いつかは二人で 幸せになりたかった

 


大きな”パパとミーコ”のようなギターと
今日も歌うよ裸の世界を

 

などですね、上述のシンガーソングライター物語には、少し余計な情報だなと思ったんです。

 

これらを、シンガーソングライター物語につなげるならば、例えば、ミーコはギターを”彼”だと思っている…つまり、恋人のように大切にしている、と考えれば、物語に差し支えはありません。”誰も知らない”のは、ミーコの妄想だから、そもそも人間ではないから、と考えることもできそうです。

 


■しかし、これはある意味で広まっている解釈だと思うんですけど、ずばり、ここでいうギターは、男性器を暗喩しているという解釈があるんです。ギター⇒男性器とすると、この曲の物語も、またガラリと変わってしまいます。

 

ただし、そもそもミーコは女性だと思われるので、ここでいうギターは、他人のギターであると考えることができます。そうなると、”手垢まみれのギター”ですからね…どんだけ執着してるんだって話ですよね、笑。

 


例えば、”声”や”歌(歌う)”というフレーズを(”恋のうた”というフレーズもありますが)、性行為中に出している声…つまり喘ぎ声と訳してみるとどうでしょうか。それに加えて、ギター⇒男性器ですからね、この歌が一気にSEXの描写を表しているように思えてきます。

 

あとは、”ミーコの彼はミーコの彼じゃない”という描写から、ミーコが彼を想像しながらのギターですからね…ミーコのオナニーという解釈にもつなげることができそうです。

 

”いつかは二人で 幸せになりたかった”というフレーズは、元々は付き合っていた相手が居て、その人と別れたことの腹いせに…って感じでしょうか。

 

大きな”パパとミーコ”のようなギターって何ですかね?お金を貢いでくれる人のことをパパと表すこともありますし、ひょっとしたら、パパみたいに大きなギターを想像しているのかもしれません、笑。

 


■まぁ、こんな感じですかね、笑。

 

余談ですが、これがアルバム『名前をつけてやる』に入ってるってのも、何か意味ありげですよね。これまでも、このアルバムの曲を紹介してきましたが、通常の言葉を、通常の意味で使っていないような歌ばかりなんですよね。そして、その大体が、エッチな方向に向いてしまうんです、苦笑。

 

ということで、【ミーコとギター】Hな暗喩ソング説、いかがでしょうか。

181時限目:未来コオロギ

【未来コオロギ】

 

■アルバム『小さな生き物』に収録されている曲です。これがアルバムの1曲目に入っているということに、何か特別な意味を感じてしまいます。

 

ただ単に、”コオロギ”とするだけではなく、”未来コオロギ”としているところに、何か特別な想いを込めたのでしょうか。…というより、そもそもこのタイトル自体が、アルバムタイトルの予定だったそうですね。

 


■あまり大した情報は得られないので、早速、曲の解釈へ入っていきます。

 

まず、歌詞に関して思ったのが、何かファンタジーだな、ということでした。

 

タイトルの”未来コオロギ”という言葉自体、どこかファンタジーなんですが、例えば、”パラレルの国”とか、”チョコレートは いかがでしょう”とか、あとは”不思議な絵の具”とかね、何となく、でたらめに塗り潰されたような…そう、「チャーリーとチョコレート工場」とか「アリスインワンダーランド」とか、そういう世界観を感じました。

 


出だしの歌詞が、

 


描いてた パラレルな国へ
白い河を 飛び越えて

 

となっているので、何となく、そういう不思議な世界へと、主人公が誘われてやってきた、とかいう物語を想像しました。

 


■それで、やっぱり気になる、”白い河”という表現です。

 

最近、【水色の街】の解釈を述べたばっかりですが、そこでは、河=三途の川として、それを渡るわけですから、水色の街を”死後の世界”、つまり”あの世”という風に繋げて解釈しました。

 

それと同じように考えるとすると、つまり、白い河=三途の川と訳すとどうでしょうか。

 


他に、気になる歌詞を繋げて考えてみると、例えば、

 


未来コオロギ 知らないだろうから
ここで歌うよ 君に捧げよう

 


顔上げて 遠くを見てくれよ
生き返った 鳥の群れを

 

この辺りは、前者は、知らないだろうから=主人公は死んだことにまだ気づいていない、みたいに考えると、それを知らせようとしている、という感じでしょうか、”歌うよ”となっているのは少し違和感がありますが。

 

後者は、これはそのまま”あの世”ということで、死んでしまった鳥が、あの世にやってきて、また生き返って(ただし、あの世で)羽ばたいているという描写でしょうか。

 


■…というような解釈もできそうなんですが、個人的には、もうちょっと考える余地があるような気がして、うーんうーんと唸っていました。

 

ここでいう”未来”とは何なのか、誰に対しての・どんな”未来”なのか、というところをね、ずっと考えていたんです。しかも、それに”コオロギ”がくっついていて、余計によく分かんなくなっていました、苦笑。

 


それでも色々と考えて、歌詞を繋げて考えてみた時、まず思いついたのはこういう解釈でした。

 

例えば、主人公はひょんなことから、未来の国へと迷い込んでしまったと。しかしながら、ここがどこなのか、主人公が分かっていないので、”未来コオロギ”なる…これは未来の自分とかでしょうか、それとも、未来の国のマスコットキャラクター的なやつとか…それが出てきて、主人公に知らせるわけですよね。ここは未来だけど、慌てないで、とりあえずチョコでも食って落ち着けや、と。

 

もちろん、きっとこれらは、主人公の精神的な世界の中で繰り広げられたものだと思いますが、この解釈だと、ここから上手く繋げられなかったんです。例えば、

 


行ったり来たり できるよこれから
忘れないでね 大人に戻っても

 


消したいしるし 少しの工夫でも
輝く証に 変えてく

 

とか、意味分かんないなってなって詰まってしまいました。

 


■そうしてさらに考えたのが、上述とは逆で、主人公が迷い込んだのは”過去”か、あるいは、そもそも「パラレルな国」なので、”違う現在”(言葉通り、時間軸の違う”パラレルワールド”)なのではないか、と。

 

ただし、これもやはり主人公の精神的に繰り広げられてることだと思うので、考えられるのは、現状に希望が持てずに、自分の妄想の世界に逃げ込んでしまった、という感じになると思います。

 


ということで、ちょっとまとめて書いてみますと…

 

主人公にとって、何か現在の自分や世界の状況に、受け入れたくない、目を背けてしまいたいことがあった。それでついに、自分の殻に閉じこもってしまった…自分の過去や都合の良い現在を妄想して、そこに閉じこもってしまった、と。”大人に戻っても”という表現があるので、自分が子どもだった、無邪気で楽しかった頃を思い出している、という解釈が合うのでしょうか。

 

そして、”未来コオロギ”です。”未来”とは、つまり、その主人公が元々いる現在のことだと考えると、”未来コオロギ”とは、主人公に対して、そんなところに閉じこもっていないで、早く現在に戻ってこいよ、と言っている(歌っている)存在であると考えられます。

 


時の流れ方も 弱さの意味も違う
でも最後に決めるのは さっきまで泣いていた君

 


消したいしるし 少しの工夫でも
輝く証に 変えてく

 

前者は、これは”未来コオロギ”が、泣いている主人公に向けて言ったものでしょうか。立ち直って、閉じこもっている世界から抜け出すことを決めるのは、結局は自分次第だよということですね。

 

後者も、忘れたい出来事があるけれど…なかなかそれを、”輝く”証に変えることは難しそうですが、まぁ…そういう出来事も乗り越えていくという表現になるんですかね。

 


ただ、まぁなぜコオロギなんですかね。コオロギが鳴くということが、”泣いている”にかかっているとか、はたまた”歌うよ”にかかっているとか…どうなんでしょうね。

 


■ちなみに、今回は特に触れませんでしたが、アルバム『小さな生き物』は、東日本大震災の後の一番近い時期に発売された作品なので、どうしても両者の関係を考えてしまいます。

 

【未来コオロギ】と震災にも、何らかの関係があるのかもしれませんね。例えば、主人公が泣いているのは、震災に際したからであって、そこから立ち直れなくなってしまっている…という解釈につなげられそうです。

180時限目:みそか

【みそか】

 

■アルバム『スーベニア』に収録されている曲です。個人的ランキング、195曲中16位でした。ランキング上位入賞には、文句なしの名曲です。

 

wikiの情報を見て思い出していましたが、この曲は、2006年のアクエリアスのキャンペーンソングでした。疾走感あふれる曲調が、CMにぴったりだったことを、少し思い出しました。

 


■さて、このタイトル”みそか”という言葉ですが、僕は、この言葉が単体で意味を成すことは知りませんでした。つまり、”おおみそか”という言葉はもちろん知っていましたが、”みそか”という言葉には、馴染みがなかったんです。

 

ちなみに”みそか”とは、漢字で、三十日、晦日などと書き、「月の最後の日」という意味です。三十日(みそか)と書くと、〇月30日のような気がしますが、一般的には、29日であろうと31日であろうと、とにかく月の最後の日を表す言葉であるそうです。

 

言わずもがな、”おおみそか”は、漢字で大晦日と書き、「年の最後の日」つまり12月31日を表す言葉です(大三十日とは書かない)。

 


■何ていう、国語の授業はこれぐらいにしておいて…。

 

とにかく、こんなタイトルで曲が作れるとは…という感じなんですが、こんなゆるいタイトルでありながらも、実際は、スピッツ屈指のロックナンバーになっています。ハードロックとかヘビィロックとかって言うんですかね、メタルとはやっぱり違いますけど、ギターの音がギャンギャン鳴っていて、ベースもドラムスも荒れ狂っている感じ、また今までのスピッツのロックな曲とは一味違った曲になっています。

 

スピッツ?あぁ、空も飛べるはずかな?ロビンソンかな?」というところで止まっている人に、ぜひ聴いてみて欲しい一曲ですね。きっと驚くでしょうね。

 

しかし、それに乗っかるのは、草野さんのいつものクリーンなボーカルです。曲調が、あっちこっち色んな方向にいっても、草野さんの声が乗っかるだけで、確かにスピッツの曲を成すようになるのは、不思議ですよね。

 


■ということで、じゃあ、この歌はどんなことを歌っているのでしょうか。ちょっと考えてみます。

 


まず、先ほど紹介しました、”みそか”という言葉の意味、そしてこの曲がアルバムの最後の曲だということ、あとはサビの歌詞…例えば、

 


越えて 越えて 越えて行く 命が駆け出す
悩んで 悩んで はじまるよ 必ずここから

 

という部分などは、何となく繋げて考えることができそうです。

 

みそかとは、(ひと月の)最後を表わしている言葉ですが、その最後は、必ず(次の月の)始まりへと繋がっています。最後を”越えて”、また新しい始まりへと向かっていく…それは何も、暦(こよみ)の上に限ったことではなくて、何となく精神的な部分も表していると感じます。

 

そして、この曲がアルバムのトリを飾っている意味…これも、アルバムはこれで最後だけれど、まだスピッツはずっと続いていくからね、という、スピッツ自身の気持ちをも表していると考えました。

 

何も、月や年をまたがずとも、また新たな気持ちで頑張っていこうと、歌詞を用いれば、困難なことも”越えて”行こうと。そういう気持ちに燃えている人の背中を押してくれる、そんな歌であると感じます。

 


■他に、印象に残った歌詞を書いてみると、

 



周りに合わせない方が良い感じ
誰かが探しに来る前に

 

これは、この歌の主人公や、ひいては、第三者的な立場から、僕たちに言っている言葉とも捉えることができますが、スピッツ自身のことを歌っているとも考えられますね。例えば、エキサイトミュージックにおいて、アルバム『スーベニア』について、メンバーが語っているインタビューがあるんですが、その中で、草野さんがこのように語っていました。
(引用:http://ent2.excite.co.jp/music/interview/2005/spitz/01.html

 


草野:…でも、今だと何を入れてもスピッツになっちゃうっていう自信っていうんじゃないですけど、開き直りみたいなものはありますね。曲に合うアレンジであれば、迷うことなく、取り入れていくっていう感じです。

 

ちなみに上記は、同アルバムに収録されている【ナンプラー日和】に、三線の音が入っているということに関して述べた言葉ですが、スピッツの曲全般に言えることだと思います。今回の【みそか】に関しても、こんなにゴリゴリなヘビィロックでありながらも、確かにスピッツなんですよね。

 

周りに合わせるんじゃなくて、自分たちが望む音ならば何でも加えてみよう、と。そういう、音楽(ロック)に対する飽くなき挑戦心みたいなものを感じます。

 


あとは、これまでの解釈の流れに読んでいくと、ん?って思うんですけど、

 


君をさらっていこうかな
例え許されないことでも

 

という歌詞。自分の強い気持ちを真っ直ぐに歌っていると思いきや、唐突な”君”の出現です。しかも、”さらっていこうかな”なんて、ちょっと意味深なことも、さらっと歌ってみたりして、苦笑。

 

そうか、この歌は僕と君の歌なのかな、という想像を一旦してしまえば、また全体的な歌の解釈もがらりと変わってしまうのが、また不思議なところです。例えば、

 


尖った山のむこうから
朝日が昇ればすぐに

 


越えて 越えて 越えて行く 命が駆け出す

 

などの表現が、一気に性的な表現にも思えてくるんですよね、笑。特に前者なんかは、一見すると、”初日の出”なんかを思わせる、はじまりの決意を示した表現に思えますが、”尖った山のむこう”、”朝日”ですからね…うーん。

 


■まぁ、いつも通り、色んな解釈はできそうなんですが、細かいことはとりあえず置いといて、疾走感を楽しむべき、スピッツ屈指のロックナンバーですね。

179時限目:水色の街

【水色の街】

 

■27作目のシングル曲で、シングル『ハネモノ』と2枚同時に、同じ日に発売されました。ちなみに、シングル『ハネモノ』が26作目のシングル、シングル『水色の街』が27作目のシングルという扱いになっています。どちらとも、アルバム『三日月ロック』に収録されました。

 

個人的ランキング、195曲中43位でした。そんなに明るい曲ではないんですけど、たまにすごく聴きたくなって、聴くといつも気持ちが落ち着くんです。個人的に、陽の【ハネモノ】、陰の【水色の街】という感じです。

 

wikiの情報を拾うと、この曲は、川崎の街(神奈川県川崎市のことだと思う)をモチーフに作られた歌であるとのことです。

 


■早速、曲の解釈に入りたいと思いますが…この曲に関しては、正しい正しくないは別として、とある解釈が割と定着しています。それについて、個人的な考えを踏まえつつ、大いに触れていきたいと思います。

 

ずばり最初に言っておくと、この歌の解釈としては、”(歌の)主人公が自殺してあの世にいる君に会いに行く”というのが広まっています。

 


まず、曲の始まりは、メジャーコードでギターの音だけがジャラーンと響き、それが寂しく、ちょっと不穏な雰囲気を連れてきます。

 

続く、出だしの歌詞は、

 


川を渡る 君が住む街へ
会いたくて今すぐ 跳びはねる心で
水色のあの街へ

 

となっていますが、単純にここだけ読むと、恋人がいる街へと川を渡って向かっている、という描写のように思えます。ずっと会いたいと思っていて、それがやっと叶うんだ、ということで、心はドキドキウキウキしていると、そういう感じですかね。

 


しかし、所々、そう単純に解釈が進まないような、ちょっと不穏なフレーズが出てきます。挙げてみますと、

 


会いたくて 今すぐ 間違えたステップで

 


会いたくて 今すぐ 泥まみれの靴で

 

この辺りでしょうか。

 


■前者の部分においては、”間違えたステップ”とはなんだろう、というところですよね。色々考えられると思います。

 

例えば、先述の通り、君に会えると思って、心がウキウキしていると。だから、何となく足取りが軽く、踊るように道を歩いている、まるでデタラメにステップを踏んでいるみたいに…と考えることができます。

 

ただ、やっぱり、”間違えた”がひっかかるんですよね。で、行き着くのが、道を外れて、通常は歩くことのないような道(場所)を歩く、という解釈になります。そして、この場合は、意図的に自分の意志で”間違えた”のだとしたら…と広げてみます。

 

そうして考えていって、そうか、この人物は、自ら”自分の生きてきた道”を外れようとしているのだ、という風に解釈が進んでいくわけです。つまり、生きていくことを正解だとして、死ぬことを選ぶのは間違い、ということになりますか…無理やりですかね、苦笑。

 


後者の部分においては、”泥まみれの靴で”というフレーズ…何で”泥だらけ”なの?とひっかかります…雨が降っている描写などもありませんしね。

 

そこで、随所に出てくる、”川を渡る”という言葉をもう一度考えてみます。通常だったら、”川を渡る”なんて言われれば、言葉が端折られていますが、橋を通って川を渡るとか、船に乗って川を渡るとか、そう考えると思うんですけど、ここの場合は、本当に歩いて川を渡ろうとしてるのではないか、と一旦考えてみます。

 

しかし、それは明らかに変だ、ということで、これを広げていくと、この人物は自分の意志で川に入っていこうとしてるんじゃないか…つまり、入水自殺を図ろうとしているのだ、という解釈に繋がっていきます。そうすると、靴が泥だらけになっているのは、川べりのぬかるんだ地面を歩いたためだ、などと考えることができそうです。

 


■ちょっと、説明っぽくなりすぎたので、物語をまとめてみると、要はこういうことです。

 

まず、会いに行こうとしている”君”は、もうこの世にはいない故人であると。ということで、君に会いに行くために、自分も死んであの世に行こう、という物語になります。

 


”川”の解釈については二つあって、まず一つ目は、先述の通り、川に入って自殺を図っているという解釈ですね。

 

もう一つは、ここでいう川は、”三途の川”を表しているのだという解釈です。だから、この場合だと、主人公はもう死んだ後で、この世(此岸)を離れて、君が居るあの世(彼岸)へと、三途の川を今まさに渡っている描写だと考えることができます。

 


さらに、”水色の街”というタイトル自体の意味について考えてみました。

 

僕はこの言葉を、”水面に映っている街”と想像していました。つまり、この場合だと、”川面にゆらゆらと逆さになって映っている街”をイメージしてみてください。

 

そこに行こうとするわけですけど、まぁ川に映っている街なので行けるわけがありませんが、結局は川に入って行かなければならず、やがて溺れてしまうでしょう。ということで、これも入水自殺や、現世ではありもしない場所に行く、という解釈につなげることができそうです。

 


■さらにさらに調べてみると、モデルになっている川崎市には、川崎大師という場所があり、そこには、”しょうづかの婆さん”なる像があるそうなんです。

 

この”しょうづかの婆さん”は、”奪衣婆”などと呼ばれ、その実態は、「三途の川の渡し賃である六文銭(当時のお金)を持ってこなかった者の服をはぎ取る婆さん」なんだそうです、おっかないですね、苦笑。

 

草野さんがそこまで考えて曲を作ったとは、さすがに広げすぎかもしれませんが、一応、川崎市に三途の川との接点を、多少無理やりにですが見つけることができました。

 


■ということで、そんなに長くなくて、多くを語っていないような歌ですが、深読みしていって、こんな悲しい解釈(主人公にとっては、君に会えるから嬉しいのかな?)が広まっています、どうでしょうか。

 


ちなみに、個人的な僕自身の思い出としては、大学生の時に、当時好きだった(後に付き合った)人が、同じ街に住んではいたんですけど、その人に会いに行く為にはいつも、ひとつ川を渡らなければなりませんでした。橋を渡って、川沿いにその人のアパートがあったんですが、その人のアパートで…というより、アパートの隣の公園や、川沿いの階段に腰かけて、夜中~朝にかけて何時間も、その人とずっと話し込んだのを覚えています。

 

その人に会うことは、時に悲しいこともありましたが(この辺は色々あったんだけど、割愛!笑)、やっぱりすごく嬉しいことだったんです。そんなに遠くに行くわけでもないし、川と言っても細い川でしたが、その川を渡るということが、つまりはその人に会えるということと同義で、自分にとってはすごく特別なことだったんです。

 

まさに、”川を渡る 君が住む街へ”ですよね。だから、この歌の主人公は僕でもあるんです。この歌を聴くと、いつもそんなことを思い出しちゃうんです。

 


■では、最後にMVを。

 

https://youtu.be/o4aDZ2zv9as

 

まるで歌詞をなぞっているようなMVですよね。川も出てきていますが、映像のエフェクトのおかげもあって、何か俗世を離れた雰囲気を醸し出しています。

 

あと、随所に出てくる象についてですが、今回調べていてちゃんと見つけることができなかったんですが、象は"あの世からの使者"だという話を、どこかで聞いたことがあります。また、象は、死の概念をちゃんと理解しており、何と葬式みたいなことをするんだという説もあります。何か意図があって、象をMVに出演させているのでしょうか。

178時限目:ミカンズのテーマ

【ミカンズのテーマ】

 

■アルバム『三日月ロック』に収録されている曲です。個人的ランキング、195曲中155位でした。

 

まず、何と言っても、目を引くこの曲名ですよね、笑。もう、出落ち感が半端ないんですけど、wikiの情報では、「もしも新しくバンド名をつけるとしたら、という発想のもとで架空のバンド「ミカンズ」を設定してつくったという曲」ということです。

 

この辺り、個人的な考えも含めて、書いてみようと思います。

 


■まず、スピッツ史に残る出来事として、”マイアミ・ショック”というものがありました。

 

この出来事は要するに、自分たちの意向に反して、レコード会社がスピッツのベストアルバムを発売することを決定し、そして実際に発売になってしまった、という出来事です。ちなみに、ここで発売されたベストアルバムとは、『RECYCLE Greatest Hits of SPITZ』のことで、こういった経緯から現在は廃盤になっています。

 

このレコード会社の決定に、スピッツは、憤りや悲しみを感じたそうです。裏切られた、とも感じたそうです。

 

そして、スピッツの考え方として、「ベストアルバムを発売する時は解散する時」というのがあったので、ベストアルバム発売=解散という公式が成り立ったので、発売と同時にスピッツを解散させるなんていう話まで及んだそうです。

 


■この辺りについて書かれていることを、書籍「旅の途中」から、少し引用してみます。

 


スピッツを解散して、四人で違うバンド名で出直そう。」
そんな話で盛り上がった。新バンド名を考えて、ノートに書き出していった。いろんなくだらないバンド名を出し合って、みんなで笑った。たしか、ハナムグリ―ズとか、ダメダメなバンド名ばっかりだったけど。

 

確かにマイアミショックという出来事に、スピッツは苦しんだのだろうとは思いますが、ここの文章を読んで、僕は不謹慎にも嬉しくなったんです。まぁ、”ハナムグリ―ズ”にも、クスッときますけどね。

 

”四人で”違うバンド名で出直そう…”みんなで”笑った…僕はこのようなフレーズを読んで、こんな出来事があっても、スピッツメンバー四人の結束は、少しも揺らいでいないように思えたんです。スピッツメンバーにとっては、四人がバラバラになるという考えは、毛頭なかったことだったんでしょうね。何か、それが分かっただけでも、嬉しかったんです。

 


■そして、ここからは、僕の想像も入りますが…

 

僕は思いました。ひょっとしたら、先述のノートに書き出していった”くだらないバンド名”の中に、”ミカンズ”があったのではないか、と。そうでなくても、この出来事の時に思いついたバンド名のひとつが、”ミカンズ”であったのではないか、と。まぁ、時期的に考えても、そうだとは思うんですが、どうですかね。

 

(※本当のところ、どうなのでしょうか。本人たちが語った事実があったのかは、僕は知らないのですが…この辺り、事実を知っておられる方がいましたら、ぜひコメントください!)

 


■ということで、もうあんまり解釈することもないかもしれませんが、笑。【ミカンズのテーマ】がどんな曲であるか、考えてみます。

 

上述のとおりですが、架空のバンド名”ミカンズ”を思い浮かべ(おそらく、自分達がそういうバンドでやっていたとしたらと考えた)、そのバンドのテーマソングとして、【ミカンズのテーマ】は作られました。

 

多少、分からない表現はありますが、それに沿って歌詞を読んでいけばいいかと思います。少し抜き出してみますね。

 



はじめましてのご挨拶 余計なことも紹介しよう
誰もが驚く野望を 隠し持ってる前頭葉

 

出だしが、いきなりこういう歌詞なのですが、実は一番ここが印象に残ったりします。メロディーのリズムも何か良いんですよ、軽快に歌っていく感じが気持ち良いんです。

 



あたり前過ぎる人生を 切り貼りしてこのざま
好きだと言えたら良かった そんな記憶でいっぱいだ

 

架空バンドのテーマソングと言いながらも、”好きだと言えたら良かった”や、他の部分だと、”あの娘のハート つかもう”や”実は恋も捨てず”など、恋愛に関するフレーズも多々出てきます。何ていうか、かつて想いを伝えることができなかったあの娘を振り向かせるため、ひいては、もっと広い意味で自分の人生を変えるためバンドを始めた、みたいな想いが読み取れます。

 


あとは、サビはこんな感じです。

 


ミカンズ 甘くて 酸っぱい言葉 かますぜ
ミカンズ 俺達 虹の橋を渡ろう

 

”かますぜ”なんていう、ちょっと強がっている感じがかわいらしいですね。”甘くて 酸っぱい”は、架空のバンド名”ミカンズ”の由来でしょうか…「どうしてミカンズなんてバンド名付けたの?」→「いやぁ、甘くて酸っぱい言葉をかましたいということで、それを”ミカン”に例えまして…」みたいな感じでしょうか、笑。

 


■とにかく【ミカンズのテーマ】は、かなり陽気な歌になっているんですけど、陽気に歌えてよかったですね。だって、本当にミカンズになっていた可能性も…ってあれ?何だか違和感がない?笑 

 

まぁ…僕は別に、ミカンズになっていたとしても、あるいは、ハナムグリ―ズになっていたとしても、四人が揃っているのならば、聴き続けたでしょうね、笑。陽気な歌に隠された、四人の確かな絆を感じることができます。

177時限目:三日月ロック その3

【三日月ロック その3】

 

■シングル『スターゲイザー』のカップリング曲であり、後にカップリング曲・カバー曲集であるスペシャルアルバム『おるたな』にも収録されました。

 

個人的ランキング、195曲中55位でした。一方、スピッツ大学で行っているスピッツランキングの途中結果において、(第2回の時点では)堂々の12位に輝きました。ここだけではなくて、どこのスピッツランキングを見ても、人気のある曲だというイメージです。まさに、名カップリング曲と言っても良いでしょう。

 


■まず、この特徴的なタイトルですよ。”三日月ロック”というタイトルも、十分特徴的であると言えますが、さらに”その3”ですからね。

 

スピッツは、2002年9月11日にアルバム『三日月ロック』を発表しました。このアルバム名は、wikiなどを参考にすると、どうやらレコ―ディングを行っていたスタジオの一つ、「CRESCENTE STUDIO」が由来になっているらしいですね。CRESCENTE(クレセント)とは、日本語に訳すと”三日月”となり、それだけではインパクトに欠けるということで、それに”ロック”という言葉を付け足して、”三日月ロック”という造語をアルバム名にしたということだそうです。

 


ところで、スピッツのアルバムには多くの場合、表題曲があるのが通常です。つまり、アルバム名と同名の曲が、アルバム自体の収録曲に含まれているということです。個人的には、スピッツのアルバム表題曲には、特に名曲が多いなと思っています。【フェイクファー】【インディゴ地平線】【漣】【醒めない】など、どれも名曲ですよね。

 

それを踏まえて改めて見てみると、上述の例外として、このアルバム『三日月ロック』には表題曲がありません。(個人的に、【けもの道】が表題曲に位置付けられると思っているんですが、どうですかね)


そして、時が経ち、2004年1月21日に、シングル『スターゲイザー』が発売になりましたが、そのカップリング曲に『三日月ロック その3』が収録されました。アルバム発売から、およそ1年と半年後のことです。珍しいですよね、”その3”は付いていますが、かつて発表したアルバムのタイトルを曲名に冠して、新曲として改めて発表するなんてね。

 

この曲に関しては、まさに「アルバム『三日月ロック』に表題曲が無かったため」作られたんだそうです。ただし、楽曲”三日月ロック”は、同タイトルで3パターン作られたそうですが、そのうち”その3”を音源化し、”その1”と”その2”は、現時点まで(多分、今後も永遠に…)未発表のままになっています。ライブで短く演奏したことはあるそうですね。

 

まぁとりあえず、こういうちょっと変わった経緯で、【三日月ロック その3】は生まれ発表されました。それがこんなに人気曲になるんですからね、驚きです。

 


■あとは、アルバム『三日月ロック』という作品については、例えば、書籍「旅の途中」などによると、このような表記があります。

 


音楽は贅沢な楽しみかもしれない。それでも、心の中にある不安をなくすことはできなくても、和らげることができるんじゃないだろうか。
(中略)
そんな思いで作った「ハネモノ」を出発点にして、そこから本格的に『三日月ロック』の制作がスタートした。

 

これは、例えば大きな出来事としては、「9・11同時多発テロ」などを受けてのことです。そして、偶然か必然か、アルバム『三日月ロック』の発売は、テロのちょうど1年後となりました。

 

悲しみに包まれた世界に対して、草野さんは、一旦は音楽をやること・歌っていくことに無力さを感じたものの、カルピスのタイアップ曲となった【ハネモノ】の制作を通じて、少しずつ上述のような前向きな気持ちになったということです。

 


…何か、僕はこうやって書籍を読んで、それを引用して、分かった気になることしかできないですけど、感慨深いですよね。

 


■ということで、長くなりましたが、【三日月ロック その3】の話をしないとですよね、笑。

 


しかし、歌詞を読んだ限り…どうですかね、長々と書いてきたような想いが、直接歌詞に反映されているんですかね。例えば、

 


いいことも やなことも 時が経てば
忘れると言いながら じっと手を見る

 

などの歌詞は、確かに先述の想いが詰まっているなという感じですけど、全体的に読んでみても、そんなに繋げて考える必要はないのかな、という印象です。

 


一方で、例えば、

 


色あせないドキドキは 形だけ変わっていくのだ
次いつ会えるかな

 


泣き止んだ邪悪な心で ただ君を想う

 

など、誰かのことを想ったり、その誰かと会えることを望んでいるという描写が出てきます。こういうときは、恋人だったり、好意を寄せている異性を想っているのではないか、という風に、どうしても自然と想像が及びます。

 

”泣き止んだ邪悪な心”というのも、面白い表現ですよね。意味は、どういうことでしょうか。泣くと余計な想いは全部洗い流されて、残ったのは君を想う心だけだった、といったところでしょうか。それは、むしろ純粋で素直な心のような気もしますが、それを邪悪と表現するのも、何か意図があるんでしょうかね。

 


■と読んでいくと、”三日月”というフレーズが、サビに表れます。

 


すぐに暖めて 冷やされて 三日月 夜は続く

 


いつか跳ねたいな 二人して 三日月 夜は続く

 

この2つのフレーズはどちらとも、先ほどの”泣き止んだ邪悪な心で ただ君を想う”に繋がっていきます。こう読んでいくと、”三日月”という言葉が、何か唐突に出てきている印象です。

 

例えば、素直に読むと、君を想いながら、夜にひとり寂しく三日月を見上げて、たそがれているというイメージができます。

 


あとは、いつも通り、ちょっと想像を歪ませて…三日月=男性器として考えてみました。とがっているものには、草野さんのことだ…と、どうしても”卑猥なモノ”を想像しようとしてしまうのは、もう僕の頭もバグって…いやいや、良いか悪いか、深読みしてしまうんですけどね。

 

じゃあ、三日月=男性器だとすると、君のことを想いながら、男性がしていることとは…ひとつしかありませんよね、笑。そう考えると、”いつか跳ねたいな 二人して”という表現も…ですよね、ご想像にお任せします、笑。

 


■まぁ、ぶっとんだ想像はさておき、とにかく名曲です!シングル集が発売され、この頃スピッツに興味を持って、聴いてみようかな、と思っている方も居られるかもしれませんが、ぜひカップリング曲もチェックしてみてください。まとめて聴くならば、アルバム『花鳥風月』『色色衣』『おるたな』をお勧めします!

176時限目:マーメイド

【マーメイド】

 

■シングル『惑星のかけら』のカップリング曲であり、スペシャルアルバム『花鳥風月』に収録されました。個人的ランキング、195曲中122位でした。

 

wikiの情報によると、アルバム『惑星のかけら』に、【波のり】か【マーメイド】か、どちらを収録するかで迷った末、【波のり】が収録されたため、アルバム『惑星のかけら』の方には、収録が見送られたそうです。

 

実際は、どうやら【マーメイド】の方も、ファンからすごく人気があったそうで、それはファンから、「どのアルバムに収録されるんですか?」と手紙が来るほどだったそうです。

 


■まず、この時期…アルバム『惑星のかけら』が発売になった頃のスピッツの楽曲の特徴のひとつとしては、いつかこのブログで書いたことがありますが、草野さんの妄想というか、ファンタジーな部分が色濃く反映された曲が多かったというのがあります。

 

この時期のインタビューにおいて、書籍「スピッツ」によると、

 


草野さん:なんか日本的なSFなんですけどね。アシモフみたいな本格的なやつじゃなくて、ちょっと思いついたアイデアとかイメージみたいなのをちっちゃいストーリーにしたりとか…

 

草野さん:…あの、つたが壁をはい回ってる家ってありますよね? それが福岡の海岸にあって……という妄想を膨らまして、で、本当にそこにあるはずだっていう気になっちゃって。実際見に行ったらなかったという(笑)

 

など。後半のなんかは、読んでいて途中から、「妄想かよ!?」ってなっちゃいましたけどね、笑。(後半のは、【アパート】に繋がるっぽい?)

 


例えば、【惑星のかけら】では全編通して妄想ワールド全開ですし、【僕の天使マリ】では女性を天使にしてしまったり…そして、【マーメイド】では、今度は人魚ですよ。

 

あと、この時期のスピッツは、グランジグランジ言われることも多いですが、【僕の天使マリ】や【ハニーハニー】や【波のり】、この【マーメイド】もそうですけど、割と陽気な曲調も多いんですよね。歌詞をよく読むと、陽気な曲調の裏に色々と隠されているように感じる場合もありますが、そのギャップも、陰と陽みたいな感じで聴けて、面白いと思います。

 


■そんなファンタジーな1曲、【マーメイド】ですが、じゃあどういう曲なのか、個人的に考えてみました。

 


まず、何と言っても、出だしの歌詞ですよ。

 


どうもありがとう ミス・マーメイド 甘い日々を

 

ここの歌詞が…というより、メロディーもセットで、こういうの何ていうの、パワーワードっていうんですか、本当に一発で耳に残るんですよ。実際は、歌ってみると、”どもありがと ミスマーメイ だぁまい日々を”みたいな、前のフレーズを食い気味で歌っていく感じになるんですけど、それがクセになるんですよ、笑。

 


意味はなんでしょうね。もう少し、ここの続きを書いてみると、

 


どうもありがとう ミス・マーメイド 甘い日々を
カラカラだった魂に水かけて
不死身のパワーを僕に注ぎ込んだ
はぐれたボートの上

 

となっています。この”マーメイド”が、何かを比喩している表現だとしたら、まぁ女性ですよね、その女性と、甘い日々を過ごしたんだと。歌詞の感じで、どうしても、ビーチとか海か、季節は夏ですよね、そういう景色が浮かんできます。

 


何より、サビにおいて、

 


サマービーチ・お魚・白い雲
素敵な想い出ずっと忘れないよ いつまでも

 

となっているので、そういう想像を余計に駆り立てられます。

 


■そういうわけで、この歌は、ビーチでのひと夏の恋物語、みたいなストーリーをまず想像しました。”マーメイド”は、ビーチで出会った、ボンキュッボンのビキニギャルみたいな、笑。

 

何ていうか、恋人同士というよりは、ひと夏の情事というか、現地で出会った女性との(マーメイドとの)、その夏限定の色恋だという印象ですね。

 


あとは、かなり想像を膨らませると、”マーメイド”を例えば、夜の仕事をしている女性と例えたものだとかね。ビーチだとか海だとか、そういうのを完全に無視して考えて、この歌の場面は、夜のサービスの最中であると、そういう感じになります。何でしょ、マットプレイ…とか?笑